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論語語論 の商品レビュー

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論語論の奇書

本書は吉川幸次郎門下の著者による、ごろんと寝転んで読める論語論を目指したとのこと。 些か我田引水の感じがする。金谷治先生と吉川幸次郎先生を対比して論じるのだが、師弟関係から、どうしても後者を引き立てたくなる気持ちはわかるが、紙面という公の場で私情を晒すのは、僭越ながら、著者のど...

本書は吉川幸次郎門下の著者による、ごろんと寝転んで読める論語論を目指したとのこと。 些か我田引水の感じがする。金谷治先生と吉川幸次郎先生を対比して論じるのだが、師弟関係から、どうしても後者を引き立てたくなる気持ちはわかるが、紙面という公の場で私情を晒すのは、僭越ながら、著者のどこか未熟さを物語るものだと思う。 が、内容は「奇書」とした通り、従来の論語解説本にはない、様々な角度から論じてあり、論語ファン必見の書と言える。 また、事前に著者自ら述べているように、脱線が間々ある。が、そこはご愛嬌で、多分に示唆を受けるなかなかの本です。 ただ、やはり磊落さを気取ったのか、「(笑)」の語が頻繁に登場するのは、論語本としては失格事項だと思う。講話集とのことだが、果たしてそんなに「抱腹絶倒」の講義だったのか(校訂の段階で竄入したのか)、確かに面白いのはわかるが、かなり軽薄な印象に繋がるのが残念なところ。 とはいえ、是非とも読んで欲しい本には違いない。

聖熟女☆ミ

2011/12/18

論語を漢字の意味から深く読んでいる。「文」とは、「質」とは、また数多く書かれている「仁」とはそもそも何なのか、と考えるとその意味は一対一で日本語に対応しているわけではもちろんなく、当時の中国人の考えを知る事、概念を理解する事、論語の中で使われている文章を比較する事で探っている。こ...

論語を漢字の意味から深く読んでいる。「文」とは、「質」とは、また数多く書かれている「仁」とはそもそも何なのか、と考えるとその意味は一対一で日本語に対応しているわけではもちろんなく、当時の中国人の考えを知る事、概念を理解する事、論語の中で使われている文章を比較する事で探っている。ここまで深く読む必要は私にはない。著者は素晴らしい論語読みだと思うが。

Posted byブクログ