祖国とは国語 の商品レビュー
前半は日本の教育について少し堅めに力強く書かれていた。幼少期から限られた授業時間のうちの大部分を使ってパソコンや英語を学ぶ必要があるのか。基礎となり、全ての教科や自身のルーツにつながる国語をひたすら学ぶことが大切だという。私は英語は子供の世界を広げるために必要且つ、早めの教育が効...
前半は日本の教育について少し堅めに力強く書かれていた。幼少期から限られた授業時間のうちの大部分を使ってパソコンや英語を学ぶ必要があるのか。基礎となり、全ての教科や自身のルーツにつながる国語をひたすら学ぶことが大切だという。私は英語は子供の世界を広げるために必要且つ、早めの教育が効果的だと考えるが、なるほど国語力は現在の日本教育であまりにも軽視されてることに気付かされた。ディベート力や要約力、読解力など基礎的かつ非常に重要な科目がないがしろになっている危機感を教わった。後半は正彦さんの息子さん3人の憎たらしくも聡明な日常と会話が面白おかしく書かれていて、飾らない正彦さんの魅力が詰まっていると感じた
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お父さんに勧められて読んだらおもしろかった。 授業で母国語をもたない在日外国人の子が、言語化できない障害をもってしまうというビデオを見たからなおさら興味深い。 「好き」という言葉にも色んな言い方があって、それを知ってるのと知らないのとでは感情の幅にも差が出る、ということが書いてあ...
お父さんに勧められて読んだらおもしろかった。 授業で母国語をもたない在日外国人の子が、言語化できない障害をもってしまうというビデオを見たからなおさら興味深い。 「好き」という言葉にも色んな言い方があって、それを知ってるのと知らないのとでは感情の幅にも差が出る、ということが書いてあって、なるほどと思った。 短絡的ではなく、何かをふまえた上での考えをしっかりもつためにも、国語教育って大事なんだなぁ。
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「小学校における教科間の重要度は、一に国語、二に国語、三、四がなくて五に算数、あとは十以下」の有名なフレーズが全てを物語っている。国語学者ではない、数学者の言葉であることに説得力がある。この本が世に出て20年近くなる現在においても何ら状況が変わっていないことに強い危機感というか、...
「小学校における教科間の重要度は、一に国語、二に国語、三、四がなくて五に算数、あとは十以下」の有名なフレーズが全てを物語っている。国語学者ではない、数学者の言葉であることに説得力がある。この本が世に出て20年近くなる現在においても何ら状況が変わっていないことに強い危機感というか、絶望感に近いものを覚える。 他のエッセイも面白い。他の著書も一通り読もうと思う。
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「国語教育絶対論」では染まりきった欧米の思想にはっとさせられる。自由と便利を追求した先に待っていることの恐ろしさを想像させられる。時折それはあまりにも極論すぎやしないかと思う節もあったが。 「いじわるにも程がある」では気楽に読める短いエッセイ集だが時に大切な教訓に目が止まる。 ...
「国語教育絶対論」では染まりきった欧米の思想にはっとさせられる。自由と便利を追求した先に待っていることの恐ろしさを想像させられる。時折それはあまりにも極論すぎやしないかと思う節もあったが。 「いじわるにも程がある」では気楽に読める短いエッセイ集だが時に大切な教訓に目が止まる。 「満州再訪記」では恥ずかしながら歴史にあまりにも無知なことを思い知らされる。各国、各人物がどのような経緯で歴史が紡いでいったのかを学ぶことができる。第二次世界大戦が教科書に載っている出来事の一つとしか認識することが出来なかった世代の人に読んでほしい。
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「一に国語、二に国語、三四がなくて五に算数」の言葉は知っていましてが、それを提唱したのが「品格ブーム」の立役者でもある筆者だとは知りませんでした。「英語は5%ほどのエリートが流暢に操れれば充分」等、かなり強気な持論をお持ちで(本人は米ミシガン、英ケンブリッジで研究)、逆に新鮮だと...
「一に国語、二に国語、三四がなくて五に算数」の言葉は知っていましてが、それを提唱したのが「品格ブーム」の立役者でもある筆者だとは知りませんでした。「英語は5%ほどのエリートが流暢に操れれば充分」等、かなり強気な持論をお持ちで(本人は米ミシガン、英ケンブリッジで研究)、逆に新鮮だと感じました。
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私はもういつ死んでもいいのである。それは覚悟なんてものではない。いっそ自然なのである。その日まで私のすることといえば、一種の暇つぶしである。 私は喜んで生きてきたわけではない。それは絶望というような大袈裟なものではない。むしろ静かなものである。 生きている限り元気なふりをする...
私はもういつ死んでもいいのである。それは覚悟なんてものではない。いっそ自然なのである。その日まで私のすることといえば、一種の暇つぶしである。 私は喜んで生きてきたわけではない。それは絶望というような大袈裟なものではない。むしろ静かなものである。 生きている限り元気なふりをする義理があるのである
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ところどころ笑いつつ、藤原氏の語彙力に驚いた。 初めて出合った四字熟語も多いので、今度使ってみようかな。
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確かに国を成り立たせる要件として言葉は一番大切だと思う。経済より大切なものがあるということだが、世の中そのようには動かないのはなぜか?
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この本は三部構成でなっており、著者が様々な本で展開している持論がメインである”国語教育絶対論”、ショートエッセイ集の”いじわるにも程がある”、母親でもある藤原ていさんと家族で中国を訪れた際の”満州再訪記”からなる。 どの文章にも時折ユーモアが含まれていて、小気味よく読み進めてい...
この本は三部構成でなっており、著者が様々な本で展開している持論がメインである”国語教育絶対論”、ショートエッセイ集の”いじわるにも程がある”、母親でもある藤原ていさんと家族で中国を訪れた際の”満州再訪記”からなる。 どの文章にも時折ユーモアが含まれていて、小気味よく読み進めていくことができる。 ””藤原正彦いわく、ユーモアは”理屈一本ではないことを示すため、または進まないための自己抑制のため”に必要なこと”” 国語教育絶対論では、期待していた国語の必要性のさらなる理解をまた一歩進めることができたとは思うが、再度頭の中で整理はしていきたい。人に説明できるくらいには。 満州再訪記も読みごたえがある。家族での道中記も楽しいが、なんといっても最初の15ページほどの満州建国に至るまでの歴史の説明がわかりやすくて素晴らしいなと思った。無駄がなく、簡潔明瞭でわかりやすい。
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論理的思考力の低下、情緒の欠如こそは、国語力の低下にあると指摘し、日本の教育のあり方を憂いで「国語教育絶対論」を展開した格調高い【藤原正彦】の名エッセイである。 著者の出生地(満州)と、ソ連軍侵攻により藤原一家が本土に引き揚げたに至った状況は、「満州再訪記」で詳細に語られている。...
論理的思考力の低下、情緒の欠如こそは、国語力の低下にあると指摘し、日本の教育のあり方を憂いで「国語教育絶対論」を展開した格調高い【藤原正彦】の名エッセイである。 著者の出生地(満州)と、ソ連軍侵攻により藤原一家が本土に引き揚げたに至った状況は、「満州再訪記」で詳細に語られている。関東軍が開拓団を見殺しにし、我先に逃げ帰ったという叙述は、はらわたが煮えくり返る恥辱の戦争犯罪としか例えようがない。
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