いじわるな天使 の商品レビュー
はっとするような歌を…
はっとするような歌を詠み、ヒリヒリするような痛痒いダメエッセイを書く著者の小説集。童話のような短編がいくつか。
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短歌というと和風に感…
短歌というと和風に感じるかも知れませんが、これはユニークな感じで新鮮です。
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「鳥肌が」があまりによく、気づけばたくさん、この方の著書を”読みたい本リスト”に入れていた。 これは、気持ち悪いような、癖になりそうな、よくわかんない本だった。 たまにすごくきれいなものを見せられたような気になって、ますますわからない。 読み手のほうに、こんなに「余地」をく...
「鳥肌が」があまりによく、気づけばたくさん、この方の著書を”読みたい本リスト”に入れていた。 これは、気持ち悪いような、癖になりそうな、よくわかんない本だった。 たまにすごくきれいなものを見せられたような気になって、ますますわからない。 読み手のほうに、こんなに「余地」をくれる書き手って、いるかな? こういう短編で、こういう話だと、もっと書き加えたくなるのが人情ってものじゃないか。だって自分のつくった話じゃないか。読み手のいいようにされちゃいすぎやしないか? と思うのだけど。 (そしてそれは勇気のいることではないかな。。。) なので短い文章だけど、読むのには時間がかかる。 さて、次はどれにしよう…。
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『いじわるな天使が、眠れない夜にやってきました。くりくりの巻毛と無邪気な笑顔で、頼みもしないのに不思議な話をして、あくびをひとつすると帰っていきました。』 という不思議な詩で始まるシュールで意地悪な物語。 4月のお天気の朝、ポニーテールが自慢の女の子と一緒に宇宙港へ見学に行き、無...
『いじわるな天使が、眠れない夜にやってきました。くりくりの巻毛と無邪気な笑顔で、頼みもしないのに不思議な話をして、あくびをひとつすると帰っていきました。』 という不思議な詩で始まるシュールで意地悪な物語。 4月のお天気の朝、ポニーテールが自慢の女の子と一緒に宇宙港へ見学に行き、無重力状態の宇宙船のなかでやらかすいたずらは……。 最初の一編「宇宙船で女の子をいじめる方法」がシュールでダークででも楽し気なので 他の話も同じような悪ふざけテイストなのかと思ったら、 他の話はそうでもなく、むしろリリカルできらきらした砂糖菓子のような、時々センチメンタリズムさえ醸し出してる小品ばかり。 中でも『ユニコーン・イン・シュガーキューブ』が絶品。 角砂糖の中には小さな真っ白い一角獣がいる。 といってもそれはカップの上空でつまんだ角砂糖を放した瞬間にその中に現れ、角砂糖がオレンジ色のアールグレーの表面に触れた瞬間、世界の裏側の、今まさに落ちてゆく角砂糖の中にワープする。 そしてまた落ちてゆき、その角砂糖が褐色のトアルコトラジャの表面に触れた瞬間、再び跳ぶ。 別の町の別のカップに落とされた別の角砂糖の中へ。 宙にある一瞬の角砂糖の中だけが、一角獣の世界の全て。 …という内容の、刹那を永遠に繰り返す幻想の一角獣を詠う、小品や短編というよりは最早詩のような作品。 最後がまたちょっと切ないのですが、それもまた陶器が触れ合った後のキンとした音の名残のような余韻が。 文章は全体的にヤングアダルト系ですが、ちょっと切なくほろ苦い〈おとなの童話〉。
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うーん。不思議な発想の寄せ集め。 なんだかシュールではある。 面白くないわけではないけど何も残らない。 読んでるそばから忘れていく感じ。 穂村さんは好きなんだけど、ちょっと自由すぎるというか、突飛すぎるというか・・・。
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ひとりっ子文学の金字塔(⁉)。ひとりっ子に特有の「いじわるさ」と「切なさ」とをコトコト煮詰めることから生まれた珠玉のショートショート(ただしオチのない)集。ひとりっ子として太鼓判を押す、おもしろさ。
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小話が15話ある150ページ程の本で1時間足らずで読める本です。 この本は「にょっ記」などで描かれる現実を織り混ぜた作者の心の声ではなく、 作者の脳内ワールドをそのままファンシーな非現実物語として作られています。 そして冒頭は少しひねくれてる人達が多い。 そして私の想像力が足りな...
小話が15話ある150ページ程の本で1時間足らずで読める本です。 この本は「にょっ記」などで描かれる現実を織り混ぜた作者の心の声ではなく、 作者の脳内ワールドをそのままファンシーな非現実物語として作られています。 そして冒頭は少しひねくれてる人達が多い。 そして私の想像力が足りないせいか熟読しても小話1つ1つのオチが解らないところがありました。 きっとその自由さがこの物語の良さなのかもしれませんが、穂村さんの本を読んでいていつも感じる「あるある。」という共感は今回少なかった気がします。
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奇抜な発想で読んでいて思わず脱力するような、笑いをかみしめてしまうようななんとも妙な感じになり、癖になる。 毒があるようでその毒がすっきりしていているのもいいです。
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怒られると分かってるくせにイタズラする子供の悪い笑顔のような可愛らしさ、少し憎たらしげでもあるけれどつい抱きしめたくなるような表情の愛らしさ、怒ったらすぐに泣き出してしまうような純度、そんなショートショート。少しひねくれた「愛」が語られていると思う。恋愛の愛だけじゃなくて広い意味...
怒られると分かってるくせにイタズラする子供の悪い笑顔のような可愛らしさ、少し憎たらしげでもあるけれどつい抱きしめたくなるような表情の愛らしさ、怒ったらすぐに泣き出してしまうような純度、そんなショートショート。少しひねくれた「愛」が語られていると思う。恋愛の愛だけじゃなくて広い意味の愛。いじわるな天使が話してくれる愛の話は、とっても可愛くてシュールで、その姿はコンペイトウに似ている。カラフルで可愛いけど、突起部位が攻撃的なコンペイトウ。でも殺傷力0、大好きだ。
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んー。好みの問題かな。言葉の表面で遊ぶならいいけど、現実とあわせて想像しちゃうので、不愉快に思う話もいくつか。好きだなと思う人が読めばいい。
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