憑神 の商品レビュー
幕末の、武士としての価値観が揺れ動く時代に、家系を重んじ、あくまでも幕臣として生きた男の悲しくも潔い一人の武士と、ひょんなことから彼に付き纏うことになった神達の物語。神は神でも憑いて欲しくない神達ばかりだが、武士道を貫こうとする彼の心を慮る人情味(?)溢れる神達。読み応えのある文...
幕末の、武士としての価値観が揺れ動く時代に、家系を重んじ、あくまでも幕臣として生きた男の悲しくも潔い一人の武士と、ひょんなことから彼に付き纏うことになった神達の物語。神は神でも憑いて欲しくない神達ばかりだが、武士道を貫こうとする彼の心を慮る人情味(?)溢れる神達。読み応えのある文章に思わず笑ってしまうフレーズが織り交ざっていて、「これぞ浅田節!」と嬉しくなってしまう一冊。一本芯を貫く生き方には力強さと爽快感が有るねぇ。
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幕末。失われようとする武士道を全うすべく彦四郎の願いを聞き入れる?憑神三体。それも貧乏神,厄病神,死神とろくなものじゃない。コミカルな神様とのやり取りとやがて悲しい彦四郎の晴れ舞台。ちょっと切なかった。
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時は幕末、三巡稲荷を拝み、貧乏神が大店の伊勢屋、疫病神が相撲取り九頭龍、死神が町娘おつやと3憑神に翻弄されるが、憑を振りそして挑み難を逃れる。話も奇想天外なら、抱腹絶倒とまでいかないが、暑気払いになった。べらんめい榎本釜次郎も登場させ、武士のよって立つ思いを説くが、時代は大回り。...
時は幕末、三巡稲荷を拝み、貧乏神が大店の伊勢屋、疫病神が相撲取り九頭龍、死神が町娘おつやと3憑神に翻弄されるが、憑を振りそして挑み難を逃れる。話も奇想天外なら、抱腹絶倒とまでいかないが、暑気払いになった。べらんめい榎本釜次郎も登場させ、武士のよって立つ思いを説くが、時代は大回り。茶目っ気著者の出血大サービス版。壬生義士伝の武士道と趣を異にす。
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映画よりも原作の方がおもしろいというのは、もう仕様がないと思ってます。 でも、キャスティングは抜群でした。 映画を見てからもう一度読み直すと、もうその登場人物がすべて映画のキャスティングと被ります(笑) ラストの着地地点が絶妙でした。納得。
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7/20読了。文庫も出たし映画も公開、と思い読んでみた。まぁまぁ、面白かったです。 ラストは、ああなるんだろうという気はしてたけど、その背景がちょっとわかりにくかったかな。
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愛する妻と息子を家に残し、離縁されてしまった彦四郎。「三囲稲荷」に願をかけて出世したという話を聞いた彦四郎は勘違いで「三巡稲荷」に祈願をしてしまう。すると、貧乏神→厄病神→死神が現れた。将軍家の影武者という役目を持つ家柄だが、運に恵まれない彦四郎の運命は。 頼りにならない兄で...
愛する妻と息子を家に残し、離縁されてしまった彦四郎。「三囲稲荷」に願をかけて出世したという話を聞いた彦四郎は勘違いで「三巡稲荷」に祈願をしてしまう。すると、貧乏神→厄病神→死神が現れた。将軍家の影武者という役目を持つ家柄だが、運に恵まれない彦四郎の運命は。 頼りにならない兄ですが、実は本質を見抜いているような気もしました。彦四郎は最後の武士という感じでした。神様たちや周りの人にまで同情される彦四郎ですが、甘えず他人に不幸を押し付けないところが彦四郎らしさだなぁと思いました。
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映画化されたので、興味があって図書館で予約して借りました。頭の中は、別所彦四郎は妻夫木さん、伊勢屋(貧乏神)は西田敏行さん、九頭龍(疫病神)は赤井秀和さん、つや(死神)は森迫永依ちゃんで動いていました。素直に、面白かった〜って思える本でした。彦四郎みたいな人、現代にはなかなかいな...
映画化されたので、興味があって図書館で予約して借りました。頭の中は、別所彦四郎は妻夫木さん、伊勢屋(貧乏神)は西田敏行さん、九頭龍(疫病神)は赤井秀和さん、つや(死神)は森迫永依ちゃんで動いていました。素直に、面白かった〜って思える本でした。彦四郎みたいな人、現代にはなかなかいないよね〜〜〜
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すらすらと楽しんで読める。 特に難しいことも書いてないので、活字苦手な人にもオススメです。 この本から、読書にハマれるといいかもしれない。
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個人的に浅田作品はヤタラ感情移入するモノとイマイチなモノに別れマス。本作品は後者。 あくまで個人的に…。 主人公が士道なのか外れてるのか良くワカラン。「ぽっぽ屋」もダメ派な私が言ってミル。
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浅田さんらしい作品。 いままでのストーリーを思い起こしながら、ラストを何度も読みかえしては泣きました。
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