文庫版 百器徒然袋 雨 の商品レビュー
シリーズ物故基本構造は割愛。 一冊に榎木津の探偵譚が3話収録されているので、短編集と呼ぶことが出来るだろう。 実に短編らしく、短編に相応しいちょうど良い込み入り具合の物語が並んでいる。 著者の作品は厚い物が多いので、短編で様子を見たい人もいるかも知れないが、スピンオフ的作...
シリーズ物故基本構造は割愛。 一冊に榎木津の探偵譚が3話収録されているので、短編集と呼ぶことが出来るだろう。 実に短編らしく、短編に相応しいちょうど良い込み入り具合の物語が並んでいる。 著者の作品は厚い物が多いので、短編で様子を見たい人もいるかも知れないが、スピンオフ的作品故、登場人物の個性と役割を把握してから読まないと、新の面白さは味わえない気もするのでこの作品から手をつけるのはオススメしない。 それにこの本もそこそこ厚いので、普通の長編のやや薄いぐらいの頁数はある。 でもこれは短編なのだ。
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榎木津礼二郎が主人公の百鬼夜行シリーズの番外編のような作品。 中編3つの構成で、短くも読み応えがあった。 榎木津の暴れっぷりが痛快愉快、 百鬼夜行シリーズ本編に登場した人物も大活躍でとても面白かったです!
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榎木津!榎木津!榎木津!気に入らないものは粉砕する!!名探偵榎木津礼二郎が大暴れする物語が3連発!! 百鬼夜行シリーズはここまで超長編ばかりでしたが短編でも最高に面白いことがわかってしまい更なる沼にハマってしまいました。 なんやかんやで百鬼夜行シリーズの主要人物は誰が主人公で...
榎木津!榎木津!榎木津!気に入らないものは粉砕する!!名探偵榎木津礼二郎が大暴れする物語が3連発!! 百鬼夜行シリーズはここまで超長編ばかりでしたが短編でも最高に面白いことがわかってしまい更なる沼にハマってしまいました。 なんやかんやで百鬼夜行シリーズの主要人物は誰が主人公でもおかしくないくらいいいキャラクター揃いやわ。 榎木津礼二郎は最高の探偵 ★★★★★ 短編でもお腹いっぱいになれる内容 ★★★★★ 飽きずに読み続けられるシリーズ物 ★★★★★
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京極堂シリーズの中でも、ひときわ印象的なキャラクター榎木津礼二郎をメインにしたスピンオフなのかな。登場人物はもちろん、やってることも本編とあまり変わらない気がするが「仕切る」のが榎木津探偵なので、雰囲気が明るい。物語の方も基本的に勧善懲悪、違った「勧榎木津懲悪」なので、あまり難し...
京極堂シリーズの中でも、ひときわ印象的なキャラクター榎木津礼二郎をメインにしたスピンオフなのかな。登場人物はもちろん、やってることも本編とあまり変わらない気がするが「仕切る」のが榎木津探偵なので、雰囲気が明るい。物語の方も基本的に勧善懲悪、違った「勧榎木津懲悪」なので、あまり難しいことを考えずに楽しめる。ただ、シリーズの本編の方を全く読んでない人には多少、分かりづらいかも知れない。
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【収録作品】鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱/瓶長 薔薇十字探偵の鬱憤/山颪 薔薇十字探偵の憤慨 ノベルス版で読了。 荒唐無稽な榎木津の本領発揮で、ひたすら楽しい。
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京極夏彦の文章は音楽聴いてるみたいだ... 完璧なソナタ形式ではないかもしれないが、 提示される第一主題、繰り返される主題、そこに表れる第二主題、展開部、第一主題と第二主題の融合、結尾部。こんな構成に感じる。 今作は破天荒な探偵、榎木津礼二郎を中心に話が進む。「鳴釜 薔薇十字...
京極夏彦の文章は音楽聴いてるみたいだ... 完璧なソナタ形式ではないかもしれないが、 提示される第一主題、繰り返される主題、そこに表れる第二主題、展開部、第一主題と第二主題の融合、結尾部。こんな構成に感じる。 今作は破天荒な探偵、榎木津礼二郎を中心に話が進む。「鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱」「瓶長 薔薇十字探偵の鬱憤」「山颪 薔薇十字探偵の憤慨」の3話集録。 30代半ばになっても子供みたいな榎木津のめちゃくちゃ加減も面白いし、それに振り回される下僕達も気の毒だけどおかしい。百鬼夜行シリーズのスピンオフに当たる作品なわけだが、今作は笑うポイントが多い。シリーズ本編とは違う馬鹿馬鹿しい、杜撰にも見える作戦を決行する。杜撰にしか見えないのだが結局解決まで導いてしまうのがまたおかしい。しかもスカッとする解決の仕方なのでなおポイントが高い。 京極さんの文章や構成にますますハマる...
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三つの中編、すべて榎木津炸裂全快。 榎さんいいなあと思っていたけど、本編ではスパイス程度の脇役だからちょうどよかったのだ。 スパイスが度を超えると猛毒になって麻痺する٩(ˊᗜˋ*)و 「腹を抱えて散散大笑いをしたあげく、中禅寺は涙を拭いて、」 京極堂が大爆笑するなんて。 この貴...
三つの中編、すべて榎木津炸裂全快。 榎さんいいなあと思っていたけど、本編ではスパイス程度の脇役だからちょうどよかったのだ。 スパイスが度を超えると猛毒になって麻痺する٩(ˊᗜˋ*)و 「腹を抱えて散散大笑いをしたあげく、中禅寺は涙を拭いて、」 京極堂が大爆笑するなんて。 この貴重な体験は榎さんシリーズならではかもしれない。嫌といえなかったばかりにこうなった。 いじめられっ子にも要改善点は多少あるという非常に言いにくいことも、いじめられっ子に勇気がわくような、温かくすがすがしい後味を残すのはさすが。
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再読。 ずっともう一度読みたかったのに、書名がわからずに悶々としていたのに読んでみたら! とくに「瓶長」は結構インパクトが強く印象に残っていた話。大人になってから読むと印象に残る部分も変わっていて新たな発見も多かった。 榎木津が仕切ると事件がスカッと纏まる。榎木津と京極堂は...
再読。 ずっともう一度読みたかったのに、書名がわからずに悶々としていたのに読んでみたら! とくに「瓶長」は結構インパクトが強く印象に残っていた話。大人になってから読むと印象に残る部分も変わっていて新たな発見も多かった。 榎木津が仕切ると事件がスカッと纏まる。榎木津と京極堂はぶつぶつと愚痴を言いながらも「一味」を巻き込み解決に導く。個性の強い一味だけれど誰もが抗いがたい魅力を持っている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久しぶりに再読。 公式なのに二次創作のような、本編より楽しそうな中禅寺さんが見られます。 文章自体は淡々としてるのに、(笑)も『!?』も、大げさなツッコミもないのに笑ってしまう。榎木津の破天荒に振り回される下僕たち……なんやかや榎木津と同じ人種の京極堂。巻き込まれる関くん。学生時代の彼らを見ているようで微笑ましい。 視点が「新たなる関くん」ともいえる主人公だからまたいいのかもしれない。巻き込まれ体質の主人公から見た(けどそこまで深入りはしない程度)破天荒な『榎木津一味』。読者がまるで京極堂の世界に入り込んだように読める。二次創作で言うところの夢小説のよう(笑)いつもは関くん視点だから気づかないけど、第三者から見たら関くんも相当ですよ。 作者、上手いなぁ。。 微妙に本シリーズと絡んだ会話もあるので、読んだ後だと「そうそうw」ってまた楽しめるし、読んでなければ読んでないでも主人公の彼の気分(事件を知らない)で読めるのでどちらでも構わないかなと。 榎木津スキーの私にはなかなか神本な1冊。 さて次はもう1冊を読むか……邪魅を再読するかー
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再読。百鬼夜行シリーズは関口先生の視点で語られるわけだが、本作はまた違う人の視点から榎木津が語られる。というか榎木津がどれだけ破天荒で傍若無人で神なのかがよくわかる一作。百鬼夜行シリーズと比べてギャグましましの上に京極堂まで悪ノリしちゃうから下僕たちは本当に大変だなぁ…。益田くん...
再読。百鬼夜行シリーズは関口先生の視点で語られるわけだが、本作はまた違う人の視点から榎木津が語られる。というか榎木津がどれだけ破天荒で傍若無人で神なのかがよくわかる一作。百鬼夜行シリーズと比べてギャグましましの上に京極堂まで悪ノリしちゃうから下僕たちは本当に大変だなぁ…。益田くん強く生きて、と思ったけど何だかんだで彼も楽しんでるよね。
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