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半分の月がのぼる空(4) の商品レビュー

4.4

53件のお客様レビュー

  1. 5つ

    30

  2. 4つ

    15

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

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2014/11/30
  • ネタバレ

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夏目の物語。 結局のところデジャヴしているわけなんだけど、その部分をどう評価するか。そこが評価の分かれ道のように感じられる。 何故ならば、夏目もサンマンも本質的に同じ人間だからだ。ん?同じタイプの人間と書いた方がいいか。 好きな人がいながらも自分への言い訳を用意してわがままな道を選択しようとする。 言ってみればフェアではない。 人間臭さ。と言い換えてみれば素晴らしいことのように思えるが、私は彼らの行動に共感することが出来ない。 聖人君主ぶるつもりはないし、同じ状況に追い込まれた時にどうなるかなんて考えることは出来ないが、それでも、少なくとも言い訳じみたことを言うつもりはないし言いたくもない。 ただ、その葛藤を理解することは出来る。そして、共感することが出来ないはずなのに胸が苦しくなる。 何故なのだろうか……。

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2014/08/14
  • ネタバレ

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弱いものを足元に持ったままじゃ階段は上がれない。 現役で荷物をやっている私は、何度も何度も、 一人で死のうと思った。 里香が言うように、終わりの時は 『あまり長くなく、そんなに短くもない』 十分誰かを疲れさせてしまうだけの時間だけど 本当のしっかりした未来を築けるほどは長くない。 だけど今あることを手放すのは、浅ましいと言われたって 出来なかった。 一緒にいよう。 ずっと一緒に。 そのずっとが、他の誰かとちょっと尺度が違う長さで 一緒にが、他の誰かと違う形でも。 相手がそう望んでくれるなら 自分から死んでしまう場合ではない。 やることはいっぱいある。 ううん、キレイ事はよそう。 もっと声聞いていたい。 好きっていいたい。 言って欲しい。 見たい風景があるなら、語り明かしたい。 そばに、いたい。 それだけの、自分勝手な願いのために 私は自分をなだめたりすかしたり、ひっぱたいたり。 だめかも、とは思わずに、じたばたしているのだ。 どんな人も自分の持ってる時間は知らないから この小説みたいに切羽詰まってないけど、本当は。 みんな、大事なひとを疎かにして 生きる暇なんてないはずなのだ。 夏目先生は多分、患者さんを亡くしたんだなって 思っていたけど。こういうことかと思った。 夏目さんは、荷物を振り捨てようと迷い迷い でもやっぱり愛してやまなかった。 裕一は振り捨てようかという迷いを持たない。 それは社会人と学生さんの立場の差だと私なら言うけど 夏目さんはきっと、学生でも同じ迷いを持ったろうから 裕一との差が自分で、たまらなく疎ましいのだろう。 一緒に。 ずっと一緒に。 わがまま言って こっち向いてって願って 笑ってくれたら超ラッキー。 泣いて怒って喧嘩して。 もうあんな奴あんな奴。 そう思っても やっぱり 一緒にいたい。

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2013/06/14
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ズルい。 夏目の回想からの、24歳の裕一の演出は、ただひたすらにズルいと思ってしまう。 それが非情にメタ的な演出であっても、それを吹き飛ばすぐらいに効果的で、ぐっと涙を誘う。

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2012/06/24
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2012/6/24 夏目の過去がメインの話。夏目にも壮絶な過去があった。 すごく哀愁が漂う物語。読んでいて悲しくなってくる。

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2012/05/05

里香の手術が終わり、裕一と里香が会えなくなってから会えるまでの話。 だけど、実質主体は夏目先生。 夏目先生と、その彼女であり奥さんだった小夜子の話が中心でした。 その小夜子さんとのことがあり、夏目先生の裕一に対する態度があんな風になっていたんですね。 非常に良かったです。 ほんと...

里香の手術が終わり、裕一と里香が会えなくなってから会えるまでの話。 だけど、実質主体は夏目先生。 夏目先生と、その彼女であり奥さんだった小夜子の話が中心でした。 その小夜子さんとのことがあり、夏目先生の裕一に対する態度があんな風になっていたんですね。 非常に良かったです。 ほんと面白かったです。 そしていつもの司の覆面はドスカラス、そして兄もマスカラスで登場。 マスカラスとドスカラスのエピソードも入って居たりします。 この巻の最後で時限付きではあるけども、裕一と里香の距離が縮まってきましたね。 いわゆるトゥルーエンドって感じで、最終巻が締めくくられると思うけど、悲しい物語ですね。 でも良いお話です。良かった。

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2011/09/08

2009/03/17 再読 失ってしまった者と、失おうとしている者の交錯。 失った者にしかわからない、苦悩、後悔、恐怖… けれども、失ったことはつらいことだけれども、 得られたから失えたのだ。 確かに得られた時間は短く、失われたものはあまりにも大きすぎるのかもしれない...

2009/03/17 再読 失ってしまった者と、失おうとしている者の交錯。 失った者にしかわからない、苦悩、後悔、恐怖… けれども、失ったことはつらいことだけれども、 得られたから失えたのだ。 確かに得られた時間は短く、失われたものはあまりにも大きすぎるのかもしれない。 でもそうではないのではないだろうか? 損得勘定ではないのだと、そう思う。

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2011/05/22

夏目吾郎が主人公の野心家の闘う物語。栄光と挫折。足掻き。 プロローグ 最悪の結末 第一話   生ぬるい日常 第二話   夏目吾郎の栄光と挫折 Ⅰ 第三話   夏目吾郎の栄光と挫折 Ⅱ 段四話   僕たちの両手は エピローグ フィルム

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2011/05/20
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今巻での主役は完全に夏目のものでした。 主人公の裕一と里香の絡みは最後の最後まで訪れないまま、里香の主治医である夏目の過去が主軸となって物語は進みます。 夏目さん、かっこいいっすよ。彼の過去が明かされて、やっと色々判明しました。 しかし、彼の過去のエピソードには胸が熱くなります。 夏目の過去が明らかになる一方で、もがきにもがく裕一は本当に応援したくなる。 さて、次巻からはどうなるのでしょうか。

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2011/01/17
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諦めきれずに裕一にある言葉を言った夏目 その夏目の諦められなかった過去話から裕一が思い切る その一連の流れがよかった 小夜子さんかわいいね

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2011/01/12

夏目を出した時からこれがやりたかったんだろうなってのを、きっちりと描けてるのが丁寧で良いね。これまでで一番好きな巻。

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