在日・強制連行の神話 の商品レビュー
近年、音楽やドラマ、漫画に映画と世界に広がる韓国産のエンターテインメントの勢いには驚かされる。私も一時期は韓国ガールズグループの楽曲を口ずさんでしまう程、それは耳に残りやすくそれらを補強するようなダンス映像も頭に残っている。ドラマは殆ど見た事はないが、多くの世代の特に女性からかな...
近年、音楽やドラマ、漫画に映画と世界に広がる韓国産のエンターテインメントの勢いには驚かされる。私も一時期は韓国ガールズグループの楽曲を口ずさんでしまう程、それは耳に残りやすくそれらを補強するようなダンス映像も頭に残っている。ドラマは殆ど見た事はないが、多くの世代の特に女性からかなりの支持を得ているようで、Netflixをはじめとする数多くの映像ストリーミング配信企業では韓流ドラマをキラーコンテンツとして、視聴者獲得の手段に用いている。そして、日本各地に形成されるコリアンタウン。新大久保に行けば美味しい韓国料理に出会えるし、その素材も簡単に手に入る。化粧品については言うまでもなく、前述したような映像で目にする男女問わず美しく整った顔に憧れて、多くの人々が購入するのであろう。 私も学生時代に初めて訪問した海外は韓国であった。当時はまだ物価がかなり安く、ファッションなどは3万円あれば上から下まで全部揃えた上に、屋台で食い繋ぎながら安ホテルで1週間も過ごせた。その分、オンドルの床に気持ち程度の煎餅布団、部屋にはドアもなくトイレは初日に詰まるといった散々なものではあったが。その後も度々韓国を訪れるのは、日本から近く、買い物も楽しく、食べ物も美味しいと、下手に国内旅行するより手軽で魅力的な面が多かったのだろうと思う。 そんな韓国との歴史は必ずしも良い歴史だけとは言い難い。古くは倭の国の時代から、半島へ繰り出した日本ではあるが、豊臣秀吉の朝鮮出兵や近代の帝国日本による併合など、忌むべき歴史が多いだろう。特に帝国主義化した時代には多数の書籍に記載される様な「強制連行」を無かったと否定する事は困難であるし、自主的・強制的に関わらず、日本での生活が必ずしも彼らの望んだものであった可能性は極めて低い。戦争真っ只中の日本では国民皆兵となり召集されてしまうから、不足する労働力の確保手段として、朝鮮半島から多くの人々が渡日していた。日本で暮らすと言う事は、人種民族に関係なく、食料もなく厳しい労働や訓練で誰もが命を削っていた時代である。飢えと暴力の時代にあって幸福を感じる人などいない。ましてや、仮に日本に仕事や夢を求めて渡日した人にとっては、そのギャップに絶望したかもしれない。 現在も国内の在留外国人の一角として多くの人数を構成する朝鮮半島出身。その人数は中国75万、ベトナム45万に次ぐ第3位の44万人いるとされる。かつては200万人を超えていたと言われるが、歴史の過程において半島へ帰った人々や日本国籍を取得して日本人として生きている人々もいる。そして彼らは芸能界やスポーツ界、文学・学問の世界でも大きく活躍し成功を収めた人々は数知れない。本書はそうした人々を含め、かつて強制連行が存在したか否かについて分析を重ねるものである。これについての様々な書籍や研究成果、数多くの意見を踏まえて、果たして何が事実であるかを追求していく。読者個人の中にも様々な意見考えがあるだろうが、一旦そうしたものを捨て、フラットに眺めていく事をお勧めする。これが中々難しいのではあるが、両者が元にする考え方や背景を知る事、そして最終的にはどちらかを「正」と決めつける事はしない。勿論さらに後の文献などの発見により、より「正」に近い結論に近づくかも知れないが、大切なのは、その渦中にある人達を含めて、同じ様に日本の平和と発展を享受できているかであり、どちらかを日本人、朝鮮人と決めつけるのではなく、同じ国で今を暮らしていると言う意識だ。同じ努力の結果に差がない事が重要だと考える。 本書の様な内容に触れるなら、是非どちらかに考えを組みする事を捨てて、なぜその様な議論が主張が出てくるのか、その結果何が(例えば事件など)起こったのか、それに対して人々がなぜその様な評価を加えたのか、そしてそれに動かされた(誘発された)ものが何か。冷静に裏側に潜む要因を考えることが、歴史の複雑な糸を解いていく楽しみや意義なのではないかと感じる。そして今日も街を歩けば心地よい韓国の音楽が自然と耳に入ってくる。
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いわゆる在日強制連行の偽りについて述べている。 この本の孫引きも随分目にしており、新鮮味はないが、出典から引いている箇所も多く、考えさせられる。 当時を知らない人たちが増えるほど問題が過激になってくるのが彼の国の特徴でもある。 総連、北の帰国事業も一部絡んでいるとは知らなかっ...
いわゆる在日強制連行の偽りについて述べている。 この本の孫引きも随分目にしており、新鮮味はないが、出典から引いている箇所も多く、考えさせられる。 当時を知らない人たちが増えるほど問題が過激になってくるのが彼の国の特徴でもある。 総連、北の帰国事業も一部絡んでいるとは知らなかった。 大阪にずっと住んでいたのだが、一時期を超えるまでは差別なんかあんまり聞いたこともなかったのは子供だったせいか。アホな主張をし出す頃からおかしくなったような気もするんだが。
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「見たいものしか見ない」どころか「見たいものを作りあげる」 うーん、まさに。 被害者性を強調し、その中にすっぽり入り込むことで自己を含むあらゆる責任から逃れる・・・自らの民族性を貶めている事に気付かない人たち。。 まあでも一番の問題はそういった人間にすりよる日本のマスメディアなん...
「見たいものしか見ない」どころか「見たいものを作りあげる」 うーん、まさに。 被害者性を強調し、その中にすっぽり入り込むことで自己を含むあらゆる責任から逃れる・・・自らの民族性を貶めている事に気付かない人たち。。 まあでも一番の問題はそういった人間にすりよる日本のマスメディアなんだろうが。
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(推薦者コメント) 在日韓国人であった著者による、「強制連行」についての論考。タイトルに「神話」とあるが、これは強制連行を全否定する意図ではなく、強制連行が「神話」化されたのが何故なのかを追うものである。
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[ 内容 ] 在日コリアンのほとんどは戦前日本が行なった強制連行の被害者及びその末裔だ、という「神話」がある。 この神話は日本社会に広く流布し、今や「常識」にすらなりつつあるが、著者はそれに疑問を呈する。 多くの在日一世の証言を読むと、大多数は金をもうけにあるいは教育を受けに、自...
[ 内容 ] 在日コリアンのほとんどは戦前日本が行なった強制連行の被害者及びその末裔だ、という「神話」がある。 この神話は日本社会に広く流布し、今や「常識」にすらなりつつあるが、著者はそれに疑問を呈する。 多くの在日一世の証言を読むと、大多数は金をもうけにあるいは教育を受けに、自らの意志で海峡を越えた様子がみてとれるからである。 著者はこの「神話」がどのようにして拡がり、どう今の日本社会に影響しているかを分析しつつ、その実像に迫る。 [ 目次 ] 第1章 「在日は強制連行の被害者である」(『東京アンダーワールド』 教科書から辞典まで ほか) 第2章 反論(自発性の視点 「強制連行」批判 ほか) 第3章 一世たちの証言(「強制連行」という言葉 渡日の経緯 ほか) 第4章 『朝鮮人強制連行の記録』再考(「朝鮮人強制連行」の誕生 北朝鮮が輝いて見えた時代 ほか) 第5章 見せかけの怒り(金嬉老事件 梁石日 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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強制連行とは何年のどんな行為を指すのか?これを正確に答えられるか。きっと知らないうちに、戦時中に朝鮮の人を日本で働かせていたことをそう呼ぶんだと教わってきたんだと思う。強制的に連れてきたんだと。僕は自分に都合のいい歴史や盲目的に反省する歴史じゃなくて、本当の歴史を知りたい。
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在日と呼ばれる人たちは、過去に日本に強制連行された人々の子孫である、・・・というような話を「おいちょっとそりゃぁ違うだろ」て突っ込んでる話。 引用をめっちゃ使ってるのでとてもわかりやすかったです。それらを見ると、確かに強制連行はあったとしても、それが全てじゃないし、大半は自分の...
在日と呼ばれる人たちは、過去に日本に強制連行された人々の子孫である、・・・というような話を「おいちょっとそりゃぁ違うだろ」て突っ込んでる話。 引用をめっちゃ使ってるのでとてもわかりやすかったです。それらを見ると、確かに強制連行はあったとしても、それが全てじゃないし、大半は自分の意思で日本に来てるのだそう。日本での生活がどうであったとしても。 しかし・・・この本を読む前に、強制連行についてまず知識を付けておくべきだった。基礎も知らずに応用に挑戦してしまった気分。 どちらにしろ、戦争(゚△゚)イクナイ!!
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。「強制連行」という言葉があるが、実際はどうだったのだろうか? 在日朝鮮人の発言に対して、私たちは情緒的に受け止めてしまう傾向があります。「結論」を先に出さず、実態を知りたい方には参考になってくれる本です。 誤解されがちな、「強制連行」と「徴用」の違いについても説明されています。
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