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思いわずらうことなく愉しく生きよ の商品レビュー

3.8

136件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

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2009/10/04

江國ワールド全開の登場人物一家。この他にない奇妙な人間関係描写は一体何なんでしょう? タイプの違う姉妹も全員見事に江國色で、でもそれが不思議に馴染んでる。なぜか江國作品を読んでしまう理由は、ほとんどそこにあるのかもしれませんけどね。

Posted byブクログ

2009/10/07

本を手にしてまず目を引かれたのは その題字である。  [思]いわずらうことなく  [愉]しくいきよ [ ]で囲んだ文字の[心]のひと粒が涙になっているのだ。それを見ただけでもう タイトルとはうらはらな何かが感じとれる。 性格も考え方も暮らし方も違う三姉妹を描くことで...

本を手にしてまず目を引かれたのは その題字である。  [思]いわずらうことなく  [愉]しくいきよ [ ]で囲んだ文字の[心]のひと粒が涙になっているのだ。それを見ただけでもう タイトルとはうらはらな何かが感じとれる。 性格も考え方も暮らし方も違う三姉妹を描くことで ほんとうに描かれているのは家族のことなのかもしれない。 あたたかく守られていて いつでも帰りたい場所であるはずの家族の暮らす家。それは同時に 不自由で縛られていて逃れられない枷のような場所でもあるのだ。 家族の中だけで過ごす時期を過ぎ 他人と交わるようになって初めて 家族と言うものの特殊性、家族だからこそ共有できる何かに気づくことは多いのだと 改めて思わされた。 三姉妹の誰の暮らし振りにも共感することはできないが 彼女たちの抱える安心感と憂鬱は自分のものとして感じることができる。

Posted byブクログ

2009/10/04

読み終わると「ふーん、現実はこうはいかないわよ」なんてって思うことが多いのに何故か購読してしまう江国香織。。。 読んでいる間は浸りきって楽しむことにしてます。

Posted byブクログ

2009/10/04

結婚7年で夫のDVに遭っている麻子、結婚はしないけど同棲中で熊木の存在を必要不可欠に感じている治子、恋愛なんて信じていないが性的関係は奔放な育子。3姉妹のそれぞれの生き方の中で様々な出来事があるが「思いわずらうことなく愉しく生きよ」の家訓どおり。 バランスの悪い生き方を選択してい...

結婚7年で夫のDVに遭っている麻子、結婚はしないけど同棲中で熊木の存在を必要不可欠に感じている治子、恋愛なんて信じていないが性的関係は奔放な育子。3姉妹のそれぞれの生き方の中で様々な出来事があるが「思いわずらうことなく愉しく生きよ」の家訓どおり。 バランスの悪い生き方を選択しているように思える3姉妹。 しかし、とてものびやかで満足している。 「自分のしたことに後悔なんかしないわ」潔くて たくましく カッコいい。 数日にわたって読んだ為、怖い夢を何度も見た。DVの表現はリアルで恐ろしい。ホラーかと思ったほど…。

Posted byブクログ

2009/10/04

自分のしたことに後悔なんかしないわ-。結婚して7年の麻子、結婚はしないけれど同棲中の治子、恋愛なんて信じていない育子。のびやかで凛とした三姉妹の物語。『VERY』連載を単行本化。

Posted byブクログ

2009/10/04

結婚7年目の専業主婦、麻子と結婚する気がないキャリアウーマン治子、自由奔放なOL育子の3姉妹の数ヶ月の物語。『思いわずらうことなく愉しく生きよ』は3姉妹の実家の家訓である。3姉妹の成人後、両親が離婚した今もそれは変わらない。3姉妹はそれぞれのやり方で家訓を今も忠実に守って生きてい...

結婚7年目の専業主婦、麻子と結婚する気がないキャリアウーマン治子、自由奔放なOL育子の3姉妹の数ヶ月の物語。『思いわずらうことなく愉しく生きよ』は3姉妹の実家の家訓である。3姉妹の成人後、両親が離婚した今もそれは変わらない。3姉妹はそれぞれのやり方で家訓を今も忠実に守って生きている。 スィートリトルライズの主人公の人格を3姉妹に分割し、色濃くしたよう。この物語に描かれている数ヶ月の間にも3姉妹に様々な出来事が起こり、何かが着実に変わっていく。周りが変化することで3姉妹も変わっていくけれど変わることすらも呑み込んでこのまま生きてくんだろうなぁ、と思わせる強さを3姉妹から感じる。 江國香織の本を読むとき、登場人物の誰に1番自分が近いか、もしくは好きかを考える。今回はぴったりくる人がいなかった。 育子はよく理解できないけれど、こんな気持ちで男と寝る人っているんだろうなぁ。同性としてちょっと怖い存在。後半の育子はとても好き。こんなにカレに影響されるってのはある意味幸せかも。 治子も近いところあるけど違うなぁ。最後の熊ちゃんの「元に戻すのではなく新しく会いたい」のメールにはくらっと来た。踏ん張れた治子ってすごいと思う。私なら絶対に会いに行く。そして「あなたがいなくなっても何も変わらないのよ」と平然ぶった自分を見せ付けてやるハズ。でもそれってただの仕返し…せこいっすね(-_-;) 麻子もちょっと似てるけどやっぱり違う。こんな気持ちはみんなにわかってもらえないと思ってるところが似てる。でも周りがどんなに間違ってる、やめなさい、と言っても当事者が納得しないとどんなこともダメなんだよね。それだけはよくわかった。 スィートリトルライズよりは面白かった。分厚いけど3人に気持ちが分散されるからあっという間に読めたし。 私にも姉妹がいる。姉妹や兄弟ってよく「顔は似てるけど性格は全然違うの」なんて言うでしょ?でも結局日本中の人間を色分けしたら姉妹って同系色、赤とオレンジせいぜい黄色くらいにしか離れてないと思う。自分では補色の緑とオレンジくらい対極してるように思うけれど…実は根っこが似てるんだよね。おまけに歳を取るごとにさらに似てくるし。DNAってすごいよね! 姉妹のいる人は姉妹って良いものだなと改めて思える1冊です。 ん?今みたら文庫本の方が表紙が好きかも!

Posted byブクログ