がんばらなくても大丈夫 の商品レビュー
『頑張れ』と言う言葉は、 鬱病患者には禁句と言うのは常識となっている。 『こんなに頑張っているのに、 これ以上どう頑張れというのか!』 そう受け取られてしまうというのだ。 そういう場合に有効な掛け声が、 この本のタイトルの言葉なのだろう。 市立図書館のメンタル系の本棚には、...
『頑張れ』と言う言葉は、 鬱病患者には禁句と言うのは常識となっている。 『こんなに頑張っているのに、 これ以上どう頑張れというのか!』 そう受け取られてしまうというのだ。 そういう場合に有効な掛け声が、 この本のタイトルの言葉なのだろう。 市立図書館のメンタル系の本棚には、 男女、国内海外の色々なこういった本が並んでいるが、 国民性もあって、 私は海外の著者の本はなんとなく受け入れがたい。 また、男は見栄があるのか、 『頑張りとおせ!』『負けるな!』か、 『開き直れば?』『別にかまわない』と言うような、 なにか気持ちがそぐわず、 読者の心理よりか、本の売れ行きを心配してるのではないかと、 そんな内容が多いようにも思えて、 勢い、女性の細やかなこういった本に目を通す機会が多い。 作者は、『恍惚の人』で一世を風靡した有吉佐和子の一人娘。 巨額の借金の為に生後まもなく離婚したと言う両親。 一大興行師、または飲み屋チェーンで名を馳せた父と、 超有名な作者の母親の間に生まれた当人もまた、 色々と悩み多き人生を走ってきたのではないかと思った。 この本は他人には正解をもたらすものではないが、 同じように等身大で悩みつつ生きている人もいるのだと、 自分ばかりが悩んでいるのではないと言う、 そんな思いが本の少しだけ、 寂しい孤独感を希釈してくれるような気がした。 どこか田舎のバスの待合室で、 隣のおばさんがくれた暖かいあんまん。 寒い冬の夕方、 ほんの少しだけ気持ちが暖かくなったひと時。 ・・・そんな読後感。 他人には立ち入ることのできない、 個人個人の内面。 辛さを除く手伝いはできないけど、 この本を読んで少しでも楽になれたらいいな。 そんな作者の気持ちを感じた。 たまにでてくるルビが少し目障りに感じたのが、 唯一の欠点かも。 ※ 有吉玉青:(ありよし たまお) 1963年11月16日生 ○ 市立図書館所蔵
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「PHPスペシャル」で連載されていたものが単行本になりました。 あなたは、何とかしなくちゃ、前向きにならなくちゃと、いつもがんばりすぎていませんか? 時には立ち止まり、「今」の自分を見つめるのもいいのでは。 ちょこっと、肩の力を抜いてみましょうよ。
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