Q-Uによる学級経営スーパーバイズ・ガイド(高等学校編) の商品レビュー

河村茂雄(編者),苅間沢勇人(編者),粕谷貴志(編者),武蔵由佳(編者)

改善できない学級はない

[declearingpeople]

個性が複雑化してくる高校生徒を思い通りに生活指導していくことは、小中学校のそれよりも難しいと自負していましたが、それでもやはりルールの徹底とリレーションが大切なことをQ-Uを通してハッキリ知ることができました。

Q-Uを導入したことで、それまでまったく気付かなかった生徒の本音と素顔を見ることができたのは驚きでした。

もちろん、100％本音がでないかもしれませんが、それまでの面と向かっての一種類のコミュニケーションとは角度の違うQ-Uアンケートを通して、知りえなかった生徒の本音も十分存在することを実施したことで実感できました。

生徒と学級状態を正確に把握できることで、それまでのやみくもに感に頼った生活指導や授業づくりが、計画的でブレのないものに変わったことは大きな収穫だと思います。

生徒感の信頼度も上がり、自分の受け持つクラスの雰囲気が明らかに変化しました。
どんな状態であったとしても、その状態にあった指導法が必ずあることQ-Uは教えてくれます。サジを投げる前に是非Q-Uを体感していただきと思います。

根拠に基づいた学級経営を

[comebackcomputers]

小中学校で結果と評価を出しているQ-Uアンケートの高等学校バージョンです。
総体的な価値基準がある公立小中学校と比較すると、高等学校の場合、学力レベルや地域性、校風によってかなりの相違があるので、学級建て直しや学級段階のパターンは複雑であることは否めません。
ですが、だからこそ学級状態の把握が重要になってくると思います。
Q-Uは小中学校を中心に使用されていますが、それは全く高等学校での実施でも活用できるものでした。
相違が大きいからこそQ-Uの威力が発揮されるとも考えられます。
高校生活において荒れ始めた学級の中では、満足な学力向上は期待が薄く、建て直しも個性が確立しだしているために一筋縄ではいかないことも多いはずです。
Q-Uは直接の治療薬にはなりませんが、学級という対象を普段目に見えない部分を正確に把握することによって、そこから正しい治療を施していくことはできると思います。
本書で挙げられている根拠に基づいた地道な指導実施を続けていけば、諦めていた建て直しも可能になるはずです。

十分試す価値あり

[sunrizeschool]

授業が成立するクラスとそうでないクラスがあり、自分の力量と授業づくりを色々思い悩み工夫も色々してみたのですが、最終的に一個人だけの原因だけではないことが分かり始めたちょうどその頃、本書とQ-Uの存在を知りました。
学級状態をくみ取りそれを数値と図によって学級経営の方針を立てていくという、学級集団心理の専門的の知識のないどんな教師でも簡単に取り組んでいけるすばらしく画期的なシステムであると思います。
Q-Uでジャッジした学級状態をとらえ、その図からどのような方針を打ち立てていくかが論理的にわかり、具体的指針で育成してくことができます。本音を言えば今まではどんな厄介なクラスにあたるかという不安もありましたが、Q-Uを導入してからはどうやって望む学級づくりをしていこうか積極的に考えている頼もしい自分がいました。
材料と方法論がわかればどのような教師でも使いこなすことができるので、もし学級経営の見直しや、思い通りに授業が進まないなどの問題がある人は試す価値はあると十分あると思います。