ホスト王・愛田流天下無敵の経営術 の商品レビュー

愛田武(著者)

2012/02/15

ホスト王の異名を取る愛田観光の社長による経営書です。ホストのことを特集したテレビ番組で必ずといっていいほど顔を見かけますが、著作を読んだのがこれが初めてのことで、これが驚くほど示唆に富んだ内容でした。

ホストを特集したテレビ番組の特集が組まれると、大体彼および彼の店である「クラブ愛」が出てくるので、なんとなくは僕も知っていたのですが、今回、彼の本を読んでいると、新宿は歌舞伎町で店を運営すること、それを何十年と続けていくということがどういうことであるか、ということを教わったような気がします。筆者は、ホスト家業に入る前、フランスベッドのセールスでトップ営業マンだったり、そのほかにも会社を経営していたことがあったのだそうです。

で、ホストをはじめたときにルックスでほかのホストにはかなわなかったそうで、それで彼が話術を磨いてナンバーワンに上り詰めた、という話や、並々ならぬ浮き沈みを経験したからこそ出る重みのある言葉が多く、また読みやすさもあって、一気に読み終ええしまいました。一番印象に残っているのは「一介のホストで終わるな」ということで、現役のホストでいられる時間が短いからこそ、「次」、将来を見据えた上で仕事に取り組んでいけ、激を飛ばしていらっしゃる部分でした。

さらに合間合間にはさまれている「激」も魅力的で、その一端を紹介させていただくと、
・今は将来の足固め。売って売って名を上げよ。必ず人はついてくる。
「今に見てろ！」この根性を忘れるな。
・お金は貯めろ。金がないと人生の半分は失う。
・仕事を休むな。休んでいる時、いいお客様が来る。
・自分のペースができるまで、他に目を向けるな。それだけ成功が遅くなる。
　力がなければ人は味方しない。
・売り上げがないのに先輩だからといって威張るな。恥を知れ！・不満は抑えよ。
　自分は人に何をしたか。
・笑顔で迎え、笑顔で送れ。

こういう言葉を人に言うことができなければ、少なくとも人を使ったり、人の上には立てないんだなぁと思い、気を引き締める一冊でございました。

2009/10/04

社交術のバイブルとでも言えるのかな。想像以上にいい言葉がいっぱいあって、たくさんメモった。失礼ながら愛田さんがあれほど理知的な文章を書いたとは思えないけど、コンプレックスは宝という言葉が特に印象的だった。