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語り女たち の商品レビュー

3.3

34件のお客様レビュー

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2016/08/29

無聊を慰めるために、夜な夜な女達に奇妙な話を語らせる男。千一夜物語にならった趣向のために、女達が語る17の物語。 うーん、なんとも艶っぽい設定です。 それなのに全編に滲むこの硬質さ! もうこの味は作家北村薫の拭えない特徴なんですね。なんかもう、真面目が迸ってるなーって感じ(浅)...

無聊を慰めるために、夜な夜な女達に奇妙な話を語らせる男。千一夜物語にならった趣向のために、女達が語る17の物語。 うーん、なんとも艶っぽい設定です。 それなのに全編に滲むこの硬質さ! もうこの味は作家北村薫の拭えない特徴なんですね。なんかもう、真面目が迸ってるなーって感じ(浅)。 そのアンバランスさが、かえって色っぽさを生んでいる…と言える、のかな??笑 ずっしりと地に足ついた安定感のある文章は、安心して読めるっていうのは魅力だなァ。ミステリ作家の中には、すごい文章書く人もいるからね…汗。

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2016/03/03

お金と時間に余裕のある青年が 女性を招いて「不思議な話」をしてもらう 現代版、千夜一夜物語といったところ ひとつひとつの話はとても短いけれど どれも美しい。 最後になにかあるかと思ったら 本当に「話を集めただけ」(笑) 綺麗だけど、物足りないかな・・

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2014/09/01

(収録作品)緑の虫/眠れる森/体/梅の木/水虎/Ambarvalia あむばるわりあ/手品/歩く駱駝/夏の日々/海の上のボサノヴァ/文字/わたしではない違う話/四角い世界/闇缶詰/笑顔/ラスク様

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2013/11/13

優しくしなやかな感性で収集されたさまざまな断片。それらを丁寧に文章に紡ぐ。 でも決定打に欠けるんだよなあ。 しっとりと文章を楽しみたい豊かな時間を持っている人向け。 この中では「笑顔」「夏の日々」が好きだ。

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2012/06/11

「美しい」という言葉を結晶にして閉じ込めたような 北村薫版、千夜一夜物語。 ミッドナイトブルーにふわりと浮かぶ羽根が印象的な表紙カバーを捲ると ひと昔前の洋書のようなノスタルジックな表紙が現れ、 目次に一色だけ追加されたスプリンググリーンのインクが 見開き2頁のプロローグ部分...

「美しい」という言葉を結晶にして閉じ込めたような 北村薫版、千夜一夜物語。 ミッドナイトブルーにふわりと浮かぶ羽根が印象的な表紙カバーを捲ると ひと昔前の洋書のようなノスタルジックな表紙が現れ、 目次に一色だけ追加されたスプリンググリーンのインクが 見開き2頁のプロローグ部分を贅沢に彩って。。。 そして、何よりも、そのインクで綴られた 北村さんの日本語の、端整な美しさ! 空想癖のある主人公に17人の語り女達が語る摩訶不思議な物語、 その1篇1篇に添えられた幻想的なイラスト、 そしてエピローグ部分を彩るクリムゾンのインクも とにかくどこをとっても美しい。 「笑顔」 「海の上のボサノヴァ」 「体」 「水虎」 「梅の木」の5作が、とりわけ素敵だった。 特に、子猫と暮らし始めて、 命あるもの同士の血肉の通った触れ合いの中に 自分の存在を喜びをもって自覚する「体」は、 北村さんの過去の作品『水に眠る』の中の「くらげ」の 歌でいうならアンサーソングのような作品だなぁと思った。 独特の作品世界を味わうためにも ぜひハードカバーで読んでほしい作品です。

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2012/04/21

設定もさることながら、一つ一つの物語に、とても思い入れを感じながら読むことが出来た。 どの女性も、それぞれの物語を持っていて、とてもすてきだなと感じた。

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2012/02/27

現代のアラビアンナイトは17人の女性の話をまとめた短編集。 すぐ読み終わるほどの短さなので、内容に深みはありませんが、 どれも北村薫らしさが伝わる、優しく柔らかいそして品位ある文章です。 こういう作品を読むと、自分はやっぱりこの作家さんが好きなんだと再確認できます。 「緑の虫」「...

現代のアラビアンナイトは17人の女性の話をまとめた短編集。 すぐ読み終わるほどの短さなので、内容に深みはありませんが、 どれも北村薫らしさが伝わる、優しく柔らかいそして品位ある文章です。 こういう作品を読むと、自分はやっぱりこの作家さんが好きなんだと再確認できます。 「緑の虫」「わたしではない」「歩く駱駝」「笑顔」「梅の木」が特に印象に残っています。 不思議な話ばかりですが、読後感が良い意味でとても軽いので、 眠る前の読書にぴったりだと思います。 でも、ついつい次の話、次の話…と読み続けてしまって、 夜更かししてしまうかもしれないので注意。

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2015/07/03

ひとことで言えば、日本版アラビアンナイトといったところですかね。だからと言うわけでもないんでしょうが、ちょっと気だるいというか眠気を誘うというか…人の話を聞く話なので、「え、それだけ?」というのもしばしば^^; 「歩く駱駝」と「水虎」は好きですね。挿絵はとても美しいと思います。

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2011/05/12

ファンタジー。 幻想的な物語は、謎めいていて、それがミステリとの共通項。 美しい文章と美しい(ときに怖かったりもする)女性たちの物語。

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2010/03/15

2005.11.25. 日本版アラビアンナイト、まさに。寝物語じゃないんだけど、ほんとに少しだけ"フシギ"がまざってて、心地よい。北村さんはこういうのうまいなぁ。私も、こんなのを語りに行けるか…それとも雇い主か。なんて考えるのも楽しい。一編々々がとても短いから...

2005.11.25. 日本版アラビアンナイト、まさに。寝物語じゃないんだけど、ほんとに少しだけ"フシギ"がまざってて、心地よい。北村さんはこういうのうまいなぁ。私も、こんなのを語りに行けるか…それとも雇い主か。なんて考えるのも楽しい。一編々々がとても短いから、すごく読みやすい。

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