ルネサンスの魔術思想 の商品レビュー
渋沢氏や種村氏のエッ…
渋沢氏や種村氏のエッセイや沢井氏の本から一歩進んだところにある学芸文庫らしい一冊。ウォーカー氏は、 フランセス・イエイツ女史と並ぶヴァールブルク学派の研究者である。だから、ヴァールブルク学派らしく本書は文化が背後に見える多角的な視点からルネサンス期の自然魔術について論じている。ル...
渋沢氏や種村氏のエッセイや沢井氏の本から一歩進んだところにある学芸文庫らしい一冊。ウォーカー氏は、 フランセス・イエイツ女史と並ぶヴァールブルク学派の研究者である。だから、ヴァールブルク学派らしく本書は文化が背後に見える多角的な視点からルネサンス期の自然魔術について論じている。ルネサンス期の自然魔術研究としては基礎的な文献。
文庫OFF
イェイツ女史とともに…
イェイツ女史とともに英国ヴァールブルク学派を代表するD・P・ウォーカーの代表作です。西洋において錬金術や占星術と並び、魔術は思想史の表舞台にあり続けた知的伝統です。またそれらと密接に絡みながら、魔術はいわば「先端科学」として一級の知識人に迎えられたという経過があります。かのニュー...
イェイツ女史とともに英国ヴァールブルク学派を代表するD・P・ウォーカーの代表作です。西洋において錬金術や占星術と並び、魔術は思想史の表舞台にあり続けた知的伝統です。またそれらと密接に絡みながら、魔術はいわば「先端科学」として一級の知識人に迎えられたという経過があります。かのニュートン卿も錬金術マニアでしたしね。本書は、フィチーノの魔術思想とそれに対する諸家の反応を克明に跡づけてたルネサンス思想史研究書です。
文庫OFF
フィチーノの魔術思想を軸に、賛同派・反対派ともに取り上げてルネサンス期の魔術思想についてまとめた本。この分野では避けて通ることの出来ない記念碑的な著作であるらしい。 オカルト・魔術に関してはある程度知識を持っているつもりだったのだが、このルネサンス期あたりは弱くて初めて見る名前...
フィチーノの魔術思想を軸に、賛同派・反対派ともに取り上げてルネサンス期の魔術思想についてまとめた本。この分野では避けて通ることの出来ない記念碑的な著作であるらしい。 オカルト・魔術に関してはある程度知識を持っているつもりだったのだが、このルネサンス期あたりは弱くて初めて見る名前も多く、新鮮な気持ちで読み進めることが出来た。このジャンルも実に奥が深い。
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ルネサンス期は、血液循環説もまだなかったため、ダヴィンチですら、心臓は精気を頭に運ぶ臓器と考えていた時代でした。そして、自然科学という枠組みもなく、哲学として、物理法則を含む自然についてが語られます。その中で、自然に関する哲学、自然哲学の一部は自然魔術と呼ばれました。 本書は、ル...
ルネサンス期は、血液循環説もまだなかったため、ダヴィンチですら、心臓は精気を頭に運ぶ臓器と考えていた時代でした。そして、自然科学という枠組みもなく、哲学として、物理法則を含む自然についてが語られます。その中で、自然に関する哲学、自然哲学の一部は自然魔術と呼ばれました。 本書は、ルネサンス期の思想に大きな影響を及ぼした哲学者マルシリオ・フィチーノの精気(スピリトゥス)という概念を中心に、当時の自然魔術について述べられています。 ルネサンスの思想に興味があって、これから何か読もうと思ってる人にも、オススメできる内容です。
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