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御巣鷹の謎を追う の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2024/09/19

青山透子さんの最新刊に、元赤旗記者の米田憲司氏が被害者の吉備さんに「裁判を取り下げるべきだ。青山は間違っている」と電話して来たことが書かれている。 安倍の桜を見る会や自民党の裏金などで大スクープを飛ばして来た赤旗の関わり方に少なからずショックを受けた。ぜひとも米田氏の仕事や考えを...

青山透子さんの最新刊に、元赤旗記者の米田憲司氏が被害者の吉備さんに「裁判を取り下げるべきだ。青山は間違っている」と電話して来たことが書かれている。 安倍の桜を見る会や自民党の裏金などで大スクープを飛ばして来た赤旗の関わり方に少なからずショックを受けた。ぜひとも米田氏の仕事や考えを知らねばと本書を手にした。 彼は事故調の結論のおかしさや自衛隊の暗躍に触れながらも、ミサイル撃墜説を荒唐無稽としているが、模擬弾による訓練での被弾という見方も問題とするに当たらないと考えているのかどうかは分からない。 なにしろ2005年発行の本である。事故後40年近くに渡って調査研究し著作に表し続けている青山氏のどこが間違っているというのだろうか。 応えてほしいと思う。

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2020/08/10

当時、実際に事故の取材で現地に入り、その後も丹念に事実を追ってきた記者の記録。自身で見てきた事象や情景の記載は詳細で、推測の箇所も説得力を持つ。 フライトレコーダーの音声も入手し、事故調査委員会の発表と違うところを対照しながら説明している。 事故の原因とされた圧力隔壁の亀裂につい...

当時、実際に事故の取材で現地に入り、その後も丹念に事実を追ってきた記者の記録。自身で見てきた事象や情景の記載は詳細で、推測の箇所も説得力を持つ。 フライトレコーダーの音声も入手し、事故調査委員会の発表と違うところを対照しながら説明している。 事故の原因とされた圧力隔壁の亀裂についても、再現実験の怪しさを指摘し、パイロット達の見解も引きながら、事故調査委員会の不可解な発表内容と早期幕引き、その後の指摘に対する対応拒否について論じている。 ボーイング社と航空業界を守るため、相模湾に落ちた機体の一部をろくに回収せず、事故原因を勝手に決めてしまったとしか思えない点は、本当にひどい。人の命はかくも軽く扱われているのだとわかる。 自衛隊の、これも不可解な発表や行動は、当時の自衛隊が置かれた状況がいまとだいぶ異なっていることが要因なのだと思う。ただ、それでもはっきりしたことはわからず、もっと大きな要因がありそう。当時の関係者が、死ぬ前でも良いので、経緯を明らかにしてほしい。 数時間早く現地に救助に入れたことは確実であり、もっと多くの人を助けられた。それをしなかった原因がわからないままでは、遺族もやりきれないと思う。 ひとつ、あまり触れられないまま終わってしまったのは、垂直尾翼の前面、向かって左側のへこみ。外れたときに別の箇所にあたったか、海面に落ちたときか、別のなにかが当たったか、であろう。そこをもう少し書いてほしかった。

Posted byブクログ

2010/01/28

不謹慎にも遠い世界の出来事のように思っていたのですが。ネットで当時の記事を拝見した時、真相が知りたいと思い読みました。事故当時の詳細が有り、こんな事実が有ったのかと改めて知り、この事故を風化させてはいけないと強く感じました。

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2009/10/04

(このコメントは「隠された証言―JAL123便墜落事故」と共通にさせてください。) 日航機123便墜落事故という最悪の事故に残された謎を解こうというこの作品。 「隠された証言―JAL123便墜落事故 著:藤田日出男」と併せて読んだのだが、もともとは藤田氏との共著とする予定だった本...

(このコメントは「隠された証言―JAL123便墜落事故」と共通にさせてください。) 日航機123便墜落事故という最悪の事故に残された謎を解こうというこの作品。 「隠された証言―JAL123便墜落事故 著:藤田日出男」と併せて読んだのだが、もともとは藤田氏との共著とする予定だった本作だけに重複する部分も多く存在する。  そもそも、これらの本を読んでみようと思ったきっかけはたまたまネット上で事故機のボイスレコーダーの音声を聞くことができたからだ。 それまでは、墜落の原因は公式見解である圧力隔壁の破損による急減圧に伴い発生した垂直尾翼の破壊によるものと信じていた。 そうなると、その時点でコクピット内は酸素濃度が希薄になり、乗員が意識を失うことで操縦ができず墜落したのだと思っていた。 が、聞いてみて驚いた。 異常発生から約40分間、乗員は意識を保つどころか奮闘に告ぐ奮闘を重ね、最後まで意識がはっきりした状態だったのだ。 ならば、急減圧は発生していないのではないだろうか。そんな疑問をもつに至ったのです。 両書を読んだところ、同じ疑問を持っている方はたくさんいる。 というか、この両書を探すにあたって、日航123便墜落事故に関する様々な本があることを知った。 これほど多くの本が出版されている理由も両書を読むことで理解できた。 この事故には不明解な点が多すぎるのだ。 事故発生から救助開始までに要した時間の長さ、次々と変わった墜落地点情報、つじつまの合わないところの多い事故調査報告書、墜落原因とみられる垂直尾翼の捜索を早々と打ち切ったこと。 不明解な点が多すぎるからこそ、疑問を持つ人間も増えてくる。 両著者とも垂直尾翼(事故発生地点である相模湾に沈んでいるものと思われる)を引き揚げ、再調査することを希望している。 史上最悪の航空機事故。 謎を残したまま済ませてしまうわけにはいかないのではないだろうか。

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2009/10/04

◆悲劇をどのように未来につなげるか 1985年8月12日。伊東聰とって重要な日だ。 日航機123便墜落事故。 そのとき私は空の上。 伊東聰の死生観、そしてその後の人生観・哲学の原点となる忘れられない事故である。 この本は20年後に出版された事故の真相究明のドキュメントであ...

◆悲劇をどのように未来につなげるか 1985年8月12日。伊東聰とって重要な日だ。 日航機123便墜落事故。 そのとき私は空の上。 伊東聰の死生観、そしてその後の人生観・哲学の原点となる忘れられない事故である。 この本は20年後に出版された事故の真相究明のドキュメントである。 22年前520人の命を奪った航空機史上最大の事故。そして事故調査委員会の発表とは違う数々の真実と疑惑。 詳細な資料をもとに様々な角度で検証されていく。 「いったい事故の原因は何だったのか?」 第六章でつづられている事故を起こさないためのシステムのあり方。 「人が生還するためのシステムを」。 「誰が事故をおこしたのか」が重要ではない。 システム屋を本業とする伊東聰が肝に銘じておきたい教訓だ。 「御巣鷹の謎を追う」というタイトルには「二度と同じ悲劇をおこさないために何をどう見、感じ、どう悲劇の再来を防ぐかにつなげていくか」。そのような想いがこめられている。 今年で22年。22年たったとは今でも思えない消えない思いへの記憶。 けれども事故は時間とともに風化していく。 この事故は「忘れたいけれど忘れてはいけない事故のひとつ」だ。 犠牲者たちの冥福を祈ります。 関連ブログ記事はこちら。 あの日同じ空を飛んでいた…日航機123便墜落事故 http://d.hatena.ne.jp/stshi3edmsr/20051211

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2009/10/07

真実を追究するのが目的だと思われる本。DVDが付いてます。 航空事故最悪の被害者を出してしまった事故から20年という月日が経って出版された。 今年で23年になる。 それでも未だに未解決な部分、わからない部分が多い。 ボイスレコーダーも日本語として通じない『事故調』の公式発表。 ...

真実を追究するのが目的だと思われる本。DVDが付いてます。 航空事故最悪の被害者を出してしまった事故から20年という月日が経って出版された。 今年で23年になる。 それでも未だに未解決な部分、わからない部分が多い。 ボイスレコーダーも日本語として通じない『事故調』の公式発表。 これは…どういう意味なんだろうかと考えさせられる。 DVDといってもメインはボイスレコーダーの中身。鬼気迫る中、非常に冷静に判断を下していた機長と副操縦士。 頑張っている姿は引き込まれる。 後ろに響く 警戒音 はある意味不気味の象徴に聞えた。 瑠璃的に前置きが長く、もう少し端的に出来なかったのが悲しい。 だけど、 このまま風化させてはいけない事故だと言う事はハッキリ判る。 事故調査の用紙が既に破棄されている事実は、謎が謎を呼ぶだけだろう。 キチンと判るまで、徹底的に調べてもコレだ。 何があって、アレだけの事故に繋がったのだろうか? 決して忘れてはいけない事故。

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2009/10/04

事故から20年、区切りの年と言われますが哀しみを味わった人間に区切りはありません。遺族・関係者だけが悲哀の渦にいたのではありません。事故が夏休み中に起こったためたくさんの幼い命が犠牲になりました。「死」というものを抽象的にしか理解していない未発達の精神に、突然友人を失い、その原因...

事故から20年、区切りの年と言われますが哀しみを味わった人間に区切りはありません。遺族・関係者だけが悲哀の渦にいたのではありません。事故が夏休み中に起こったためたくさんの幼い命が犠牲になりました。「死」というものを抽象的にしか理解していない未発達の精神に、突然友人を失い、その原因すらはっきりと特定されない衝撃と困惑は大きく、深い傷を今日まで負ったままの人たちがどれほどいるでしょう。未だ多くの謎を残すこの事故を風化させないためにもこの1冊を入手する事に意味があるはずです。

Posted byブクログ