北緯四十三度の神話 の商品レビュー
親を亡くして祖父母に育てられた年子の姉妹の物語。 姉・菜穂子の同級生でそれが自分で恋とも知らないまま東京の大学へ行ってしまった樫村宏樹。その彼が妹・和貴子の婚約者として再び現れた。 だがまもなく樫村は事故で死んでしまう。 彼が死ぬ間際に残した一言は和貴子にとって姉を憎まずにはいら...
親を亡くして祖父母に育てられた年子の姉妹の物語。 姉・菜穂子の同級生でそれが自分で恋とも知らないまま東京の大学へ行ってしまった樫村宏樹。その彼が妹・和貴子の婚約者として再び現れた。 だがまもなく樫村は事故で死んでしまう。 彼が死ぬ間際に残した一言は和貴子にとって姉を憎まずにはいられないものだった。 しかし、数年後全ての誤解が解け―――。 読んでいて北緯四十三度の意味が分かった。 クライマックスのラジオのところが良かった!
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早くに両親を亡くした姉妹の20代後半の頃の物語。 姉は大学に残り助手に、妹はラジオのDJに。 姉の元同級生であり、妹の婚約者だった男も不慮の事故で他界し、姉妹の間にはぎこちない空気が残る。 衝撃的な事故を経ているが、物語は淡々として静かに進む。 私も年子の二人姉妹なのだが、主人公...
早くに両親を亡くした姉妹の20代後半の頃の物語。 姉は大学に残り助手に、妹はラジオのDJに。 姉の元同級生であり、妹の婚約者だった男も不慮の事故で他界し、姉妹の間にはぎこちない空気が残る。 衝撃的な事故を経ているが、物語は淡々として静かに進む。 私も年子の二人姉妹なのだが、主人公姉妹の葛藤はよく書けていると思う。 2007/3/29 読了。
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物語が雪景色に合っている。 静かにおりてきて、黒くなって、照らされて、溶けて そしてまたおりてくるのかもしれない。
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日本人にとって『雪』というのが切なさや悲しさみたいなものと つながりやすいのは何故なのだろう。 姉と妹の心情の移り変わりを丁寧に描き、 最後のシーンで「良かった」と読者をホッとさせるような 雪降る街の暖かいお話。
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恋人を亡くした妹と、その男のことが好きだった姉。 姉妹の両親も他界。設定を死に頼りすぎなのが残念。
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姉と妹が男をめぐって溝ができてしまったなんて、浅倉さんっぽくない設定やなって思ったけれど、やっぱり浅倉さんは浅倉さん。問題の男はとうに事故により亡くなっており、べつに同時に姉妹と付き合っていたとかではなく、ただ、姉が昔好きだった男が、妹の婚約者になっていたっていう。姉と妹の間にや...
姉と妹が男をめぐって溝ができてしまったなんて、浅倉さんっぽくない設定やなって思ったけれど、やっぱり浅倉さんは浅倉さん。問題の男はとうに事故により亡くなっており、べつに同時に姉妹と付き合っていたとかではなく、ただ、姉が昔好きだった男が、妹の婚約者になっていたっていう。姉と妹の間にやはり嫉妬が横たわるが、姉は妹を、妹は姉を求めていることが強く伝わってくる。だからこそ溝をなかなか埋められない二人の関係がもどかしい。このもどかしさって、歳が近い姉妹特有の持つものじゃないのかって思えたり。うちにも二歳離れた妹がいるからよくわかる。男にはわかんねーよなーって思うんだけど、浅倉さんは男性なわけで・・。姉妹の姉妹がいる人には読んでほしいと思う。しかし、妹の私情たっぷりのDJは果たして聞いてて楽しいのか?あまりラジオって聞かないからわからないけれど、こういうも普通なんでしょうか。
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両親に先立たれ、大事な人をも亡くした姉妹の話。その大事な人こと樫村は、姉の菜穂子のかつての同級生で、妹の和貴子の婚約者であった。菜穂子は大学に残り助手を、和貴子ラジオのDJをしている。それぞれの暮らしがあまり心に残らないのは、二人の間にある溝やすれ違い、もっと大きな悲しみや怒りが...
両親に先立たれ、大事な人をも亡くした姉妹の話。その大事な人こと樫村は、姉の菜穂子のかつての同級生で、妹の和貴子の婚約者であった。菜穂子は大学に残り助手を、和貴子ラジオのDJをしている。それぞれの暮らしがあまり心に残らないのは、二人の間にある溝やすれ違い、もっと大きな悲しみや怒りが、いつもどこかに眠っていたからだと思う。表紙に惹かれて手に取ったが、こんな綺麗なキラキラした物語ではなかった。でも「悲しくも美しい」そんな物語かな。 『貴女はね、今勉強してるんです。感情というものを。』 『連れてきてしまおうかと相談します。――彼らの世界に。だけどしなかったの。だから私たちは生きているの。』
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幼い頃に両親を亡くし、 祖父母の下で育てられた姉妹。 数年後、姉は大学の研究室で、 妹はラジオのDJとして働いていた。 そして、妹は、姉の同級生であった男性と 恋に落ちたのだが、 彼は事故で死んでしまう。 彼が最後に残した言葉には、 愛する人への思いが込められていた。 果たして...
幼い頃に両親を亡くし、 祖父母の下で育てられた姉妹。 数年後、姉は大学の研究室で、 妹はラジオのDJとして働いていた。 そして、妹は、姉の同級生であった男性と 恋に落ちたのだが、 彼は事故で死んでしまう。 彼が最後に残した言葉には、 愛する人への思いが込められていた。 果たして、彼が愛した人、それは? お互いが、お互いを思うあまり、気持ちがうまく伝えられなくなってしまった姉妹。 本当は好きなのに、仲良くしたいのに、 姉妹が故の嫉妬や憎しみが抑えられない2人。。。 とても、男性が書いたとは思えない、姉妹の心の表現、 柔らかで、美しく、時には激しく、雪の結晶のように、キラキラ輝く。。。 まさに、神話といえそうな、物語で、涙がこぼれ落ちた。。。
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えらいよかった。 この人の本は心があったまる。 図書館で「あ、まだこれ読んでない」と思って、借りて読んだら、凄いよかった。 相変わらず文章が上手くて綺麗。描く人も綺麗。 北国の街の姉妹の話。 話の中のラジオでかかる曲聴いてみたくなった。 ネーナで「ロックバルーンは...
えらいよかった。 この人の本は心があったまる。 図書館で「あ、まだこれ読んでない」と思って、借りて読んだら、凄いよかった。 相変わらず文章が上手くて綺麗。描く人も綺麗。 北国の街の姉妹の話。 話の中のラジオでかかる曲聴いてみたくなった。 ネーナで「ロックバルーンは99」 地味なストーリーかと思ってると、ラジオ放送の場面が途中途中で挟まれたりして飽きずに読めます。 浅倉卓弥の他のは確か、長い話が多かったから、初めて読む人は、これから読むのはありだと思います。
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玉さんが気に入ったと言っていたのでここのコメントは玉さんに譲ろうと思っていたのですが、直筆サインをいただいてしまったので私が書く事にします。 作中にラジオ番組が出てくる為か、浅倉先生の作品のなかで一番多くの曲が出てくる本です。作中の曲が聞きたくなる事請け合いです! 本屋でこの本を...
玉さんが気に入ったと言っていたのでここのコメントは玉さんに譲ろうと思っていたのですが、直筆サインをいただいてしまったので私が書く事にします。 作中にラジオ番組が出てくる為か、浅倉先生の作品のなかで一番多くの曲が出てくる本です。作中の曲が聞きたくなる事請け合いです! 本屋でこの本を見つけた瞬間から会計を終えて店から出るまでの間の記憶がないという、私の浅倉氏の作品好きを証明するようなエピソードのついている本でもあります(笑)。(梨花)
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