タッチ の商品レビュー
心の葛藤という面で、先の原発事故に近い感じがする。 いざという時に大多数に流されそうな自分もいて、その罪悪感も。
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たまたま手にとって読んだら、放射能事故と被害の話だった。放射線をあびた男が触れたもの、行ったところが放射線に汚染される描写は福島原発事故後だと感慨深いものがあるなあ。。母は強し。こんな父親はいやだw
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なんじゃ、こりゃ? 「眠り姫」に続くキイスの1968年の作品。 「愛の崩壊と再生の軌跡を描きあげた衝撃作」と紹介されているがどうかな? 作者あとがきで放射能事故のことが書かれているのでわかりにくいが、訳者があとがきで補完しているようにメインテーマは事故にあった夫婦のこ...
なんじゃ、こりゃ? 「眠り姫」に続くキイスの1968年の作品。 「愛の崩壊と再生の軌跡を描きあげた衝撃作」と紹介されているがどうかな? 作者あとがきで放射能事故のことが書かれているのでわかりにくいが、訳者があとがきで補完しているようにメインテーマは事故にあった夫婦のこころの葛藤にある。 ふつうの夫婦。夫はサラリーマンで趣味は彫刻。夫は実父に勘当されており、両親は自分と同世代の身寄りのない親戚が世話をしている。 妻は守ってあげたい感じのかわいい女性。両親は夫と同じ会社の顧問弁護士でコネを使って夫の就職の便宜を図ったという。妻の姉は、夫の同級生で行動的な美人。 こころのすれ違いで、夫婦仲はなぜかどんどん悪くなる一方。理由は簡単ではない。不妊だとか、夫に流れる凶暴で癇癪持ちの性質だとか、妻の姉を今でも愛しているという事実だとか。 そんなある時に不慮の事故で夫が同僚から被爆。妻も夫から被爆。会社からの示談は妻の父が担当することになるが、結果的に破談。会社から見放され、地域住民からも敵対視される。 刻々と悪化する夫の体調。その中で妻の懐妊が発覚する。苦悩の中、夫が愛する姉が新興宗教の勧誘を胸に秘めてサポートにやってくる。 精神異常の兆候を示しながらも彫刻で苦悩を表現し続ける夫と、母になることで強くなっていく妻、宗教にはまりわけがわからない姉。三者三様の生活が始まる。夫が姉と関係を持ってしまったとき、その生活が終わる。 やがて陣痛が始まり、周辺住民の反対運動を押し切って病院に直行した夫婦を待っていた結末は奇形児の流産だった。夫婦は養子をもらってもう一度やり直そうと決意する。奇形児をみて涙する夫でエンディング。ピンクのカバーが悲しみを誘う。 周辺住民も含め、様々なシチュエーションに置かれた様々な人々のこころの葛藤がテーマだという。確かにその通りだろう。でも、その中にある人間性を浮き彫りにするところまでいかなかった気がして残念だ。背景が極端な割には展開は普遍的すぎるな。期待したんだけれどな。
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不妊に悩む若い夫婦。 ある時バーニーの勤務先で放射能事故が発生し、被曝した2人は汚染の根源として翻弄される。 同時にカレンの妊娠が判明する。 胎児に放射能の影響はあるのか、夫婦はこの子に生を与えるべきか。 愛の崩壊と再生を描き上げた衝撃作。 (一部裏表紙から引用) 読みにくかった。けど、最後まであきらめずに読んで本当によかった。 最後の20ページで一気に涙がこみあげてくる。 被曝した二人に対する人々の様子に人間の本質が垣間見られたような気がしました。 街の住民たちからやり場のない不安や怒りをぶつけられて精神が擦り減っていき、正気を失ったのかと思われたバーニーが、カレンの陣痛が始まった途端に、危機迫る状況で愛する妻と子どもを守る夫に戻ったように見えたところに泣けました。 子ども産むってそういうことなんだなあ。
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内容(「BOOK」データベースより) 結婚4年目の若い夫婦バーニーとカレンは不妊に悩んでいた。カウンセリングを受けるが成果はなく、二人の仲はぎくしゃくしたものになっていく。そんな時、バーニーの勤務先で放射能事故が発生する。会社の発表によれば、汚染は最小限にとどまり大惨事は防がれた...
内容(「BOOK」データベースより) 結婚4年目の若い夫婦バーニーとカレンは不妊に悩んでいた。カウンセリングを受けるが成果はなく、二人の仲はぎくしゃくしたものになっていく。そんな時、バーニーの勤務先で放射能事故が発生する。会社の発表によれば、汚染は最小限にとどまり大惨事は防がれたというが、事故から数週間後、バーニーとカレンの体には吐き気やめまいなどの奇妙な異変が…。しかもこの最悪の時期に、カレンの妊娠が判明する。はたして、胎児に放射能の影響はあるのか?夫婦はこの子に生を与えるべきか?―突然の災厄に翻弄される夫婦が経験する、愛の崩壊と再生の軌跡を描きあげた衝撃作。
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時代背景等を考えるとかなり考えさせられた作品でした。 社会小説のようであり、そして人間の本質に踏み込んだ、そんな感じがします。(知風)
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若い夫婦は不妊に悩んでいた。ある日、夫の勤務先で発生した放射能事故で、間接的に放射能を浴びてしまった夫。汚染は妻へ、さらに近隣に・・・。二人は被害者でありながら、加害者になってしまう。そして、最悪の時期に妻の妊娠が判明する。物語を読んでも、苦悩する人間の心の葛藤というものは、いま...
若い夫婦は不妊に悩んでいた。ある日、夫の勤務先で発生した放射能事故で、間接的に放射能を浴びてしまった夫。汚染は妻へ、さらに近隣に・・・。二人は被害者でありながら、加害者になってしまう。そして、最悪の時期に妻の妊娠が判明する。物語を読んでも、苦悩する人間の心の葛藤というものは、いまいち分かりづらい。。。たぶん、突然降りかかった災難に遭った 当事者にとって、最も辛いことは、人に分かってもらえない、ということではないだろうか。dでも、最後の最後に、一筋の光が見えて、救われた気がした。
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不妊に悩んでいた夫婦、バーニーとカレン。 夫婦仲がギクシャクするなかで、 バーニーの勤務先で放射能事故が発生、 バーニーとカレンは放射能に汚染される。。。 そんな中、カレンの妊娠が発覚。 1968年の初版の、改訂版。 「結束して憎むグループは、結束を保つ」 バーニ...
不妊に悩んでいた夫婦、バーニーとカレン。 夫婦仲がギクシャクするなかで、 バーニーの勤務先で放射能事故が発生、 バーニーとカレンは放射能に汚染される。。。 そんな中、カレンの妊娠が発覚。 1968年の初版の、改訂版。 「結束して憎むグループは、結束を保つ」 バーニーは、被害者であるのに、 放射能ちりを振りまいた悪人として、社会から阻害され、 孤独になり、自分の殻に閉じこもってゆく。 しかし、バーニー自身も自分に放射能ちりを巻いた ブラーガーに罪はないと知りながらも彼を憎む。 洋書を読むのは久しぶりだったので、 最初はなかなかページが進まなかった。 放射能事故が起きたあたりから、面白くなってきたものの、 重いストーリーに、今度は違う意味でなかなかページが進まなかった。 不慮の事故により、自分の健康を奪われ、 社会からは加害者だと差別や偏見をうける。 バーニーが堕ちに堕ち、カレンの出産をむかえ、 人間らしさが戻り、夫婦として再生してゆく。 最後は夫婦が再びつながって終わるが、 そこまでの展開はかなり読むのもつらかった。 人間の心情を、醜いまでによく描いている。
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不妊に悩む若い夫婦。 ある日夫の職場で放射能事故が起こり、夫婦は放射能に汚染される。 しかし、その時妻は妊娠していた・・・。 なんともやるせないお話しです。 でも・・・読みにくかったなぁ・・・。 「アルジャーノンに花束を」は大好きなんだけど。
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