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戦艦大和 最後の乗組員の遺言 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2024/08/11

大和を巡っては色々な説があるが、戦後長年その姿が見つからなかったことや、軍事機密で写真などもほんの少ししか残っていないことから、余計にロマンがかきたてられ、男たちの大和とか、少しフィクションが入った映画になってしまった。ただ、目の前で仲間が死んでいった姿を見ていた著者たち乗組員は...

大和を巡っては色々な説があるが、戦後長年その姿が見つからなかったことや、軍事機密で写真などもほんの少ししか残っていないことから、余計にロマンがかきたてられ、男たちの大和とか、少しフィクションが入った映画になってしまった。ただ、目の前で仲間が死んでいった姿を見ていた著者たち乗組員は、とてもロマンとは言えないものであったと書かれている。 著者は、大竹海兵団に入隊したとき、「立派な帝国海軍の軍人になる前に、まず立派な人間たれ」と言われた。 戦争がないから平和だというのは大間違いだ。平和を祈って行進したら平和が来るのでもない。戦争ほど残酷な、愚かなことはない。自分たちの手で平和を作って行くという覚悟を持たなくては本当の平和は決してこない。著者はそう締め括った

Posted byブクログ

2013/11/04

著者は実戦に参加した最年少兵になる世代。昭和18年8月、大竹海兵団入団、優秀な砲術科員として横須賀海兵団で延長教育を受け、昭和20年1月、戦艦「大和」乗組。実戦未経験の年少兵ながらも、艦橋トップの15メートル測距儀測的所に配置されている。 おおよそ最後の語り部と言っていい、貴重な...

著者は実戦に参加した最年少兵になる世代。昭和18年8月、大竹海兵団入団、優秀な砲術科員として横須賀海兵団で延長教育を受け、昭和20年1月、戦艦「大和」乗組。実戦未経験の年少兵ながらも、艦橋トップの15メートル測距儀測的所に配置されている。 おおよそ最後の語り部と言っていい、貴重な証言。 本書で私が先日訪れた大和ミュージアムに対する、なんとも言えない違和感から多少なりとも解消された。 とかく、沈む大和の描写の生々しさは、言葉では言い表せない。 是非、ご一読を。 なお、大和ミュージアムにデカデカとあった臼淵大尉の有名な訓示「進歩ノナイ者ハ決シテ勝タナイ…」は 大和本で一番有名な、吉田満著『戦艦大和ノ最期』での創作だそうだ。 そもそも、GHQの検閲があるころの作品がノンフィクションであるはずないわな。吉田満氏も八杉康夫氏に真相を迫られて「ノンフィクションとはいっていない」とのこと。 wikiによると、吉田満氏の同書に関して「大和ミュージアム館長の戸高一成は、平家物語における屋島合戦の記述に見られる軍記もののパターンだと指摘している。」 そんな案内、館内にあったかな?素人はあれでは事実と思いますよ。たとえば、司馬遼太郎の小説のセリフをそのまま歴史資料館で使うようなものです。 さらにwikiでは 「現在では戦艦大和沈没という歴史的事実と、自らの体験に創作話を加えたフィクション小説と理解されている」 アマゾンレビューを見る限り、その見解には大いに疑問。 ホンマ、大東亜戦争に関しては、閉ざされた挙句にぐちゃぐちゃにひん曲がった言語空間です。 最近の研究でようやく真相が解明されつつあるけど、日の目を見るのはこれからですね。

Posted byブクログ

2011/11/30

さくさくっと、それでいてはっきりと描写される語り口が却ってその残酷さ、凄まじさを想像させてうわぁ、と。盛り上げようと修飾されたノベライズ本を読む前に、きっちりとしたノンフィクションを読めたことは幸いでした。とても読みやすくて、分かりやすい内容です。

Posted byブクログ

2009/10/29

沖縄特攻で大和が沈んだときに実際に乗っておられたた方の本です。 「男たちの大和」では描かれなかった沈んでいく時の様子も詳しく書かれています。 私は戦争中でも一般的に言われているほど人間は変わっていないだろうと思っていたけれど、何だかんだ言っても「国のために喜んで死ね」というのは基...

沖縄特攻で大和が沈んだときに実際に乗っておられたた方の本です。 「男たちの大和」では描かれなかった沈んでいく時の様子も詳しく書かれています。 私は戦争中でも一般的に言われているほど人間は変わっていないだろうと思っていたけれど、何だかんだ言っても「国のために喜んで死ね」というのは基本としてあったんだろうと思っていたので、生き残ることを前提にした訓練だったのに驚きました。 著者の方が理論的でしっかりした方で、意見も今の若者や中年の人よりしっかりしていて頼もしかったです。 有名な『戦艦大和の最期』は創作も入っているらしいのでそっちを信じ込んでる人には是非読んでもらいたい本です。 2005年12月発行 206P

Posted byブクログ