帰ってきたもてない男 の商品レビュー
[ 内容 ] ついに、あの男が帰ってきた! 一度は結婚し、裏切り者呼ばわりもされたが、今また、独り身になり、より弱気になって帰ってきた。 二十一世紀を数年経過した現在における「もてない男」、とくに今度は「男のセカンドヴァージン」「三十代美人どもの高飛車ぶり」などの観点から、恋愛、...
[ 内容 ] ついに、あの男が帰ってきた! 一度は結婚し、裏切り者呼ばわりもされたが、今また、独り身になり、より弱気になって帰ってきた。 二十一世紀を数年経過した現在における「もてない男」、とくに今度は「男のセカンドヴァージン」「三十代美人どもの高飛車ぶり」などの観点から、恋愛、結婚、負け犬、出会い系サイト、女性嫌悪、等々の男女関連諸問題を斬ってゆく。 痛快無比な真剣勝負。 [ 目次 ] 第1章 恋愛は才能である―戦後民主主義の欺瞞 第2章 スポーツマン至上主義の時代 第3章 『もてない男』批判への反駁と弁明 第4章 結婚の愉楽と憂鬱―男のセカンドヴァージン 第5章 犬の腐乱死体は遠吠えもできない―「セックスできない人びと」の問題 第6章 写真つき出会い系の残酷市場原理 第7章 「堅物女」がもてない男を苦しめる 第8章 「女性嫌悪」を超えて―それでも私は女が好きだ [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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12/23 一つの固有物を選ぶとき、人は自ずから、他のものを排除している。 もし人をモノ化するのが罪ならば、恋愛や結婚といった形で、一人の他人と排他的に親密な関係を結ぶこと自体が、罪なのである。 これはずっと昔に、お釈迦さまが発見したことだ。(P.73) 私...
12/23 一つの固有物を選ぶとき、人は自ずから、他のものを排除している。 もし人をモノ化するのが罪ならば、恋愛や結婚といった形で、一人の他人と排他的に親密な関係を結ぶこと自体が、罪なのである。 これはずっと昔に、お釈迦さまが発見したことだ。(P.73) 私は、人間嫌いの寂しがりや、という世間にままあるタイプで、実にたちが悪い。(P.134)
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恋愛は才能である、だから才能の無いヤツは諦めろ。コレはかなり極端な物言いではあるし、外見もダメ、スポーツもダメ、だから学歴に最後の望みを賭けたのにそれもダメで…。(著者は東大卒)と、私憤が多分に含まれているが、それはそれでイイじゃないの。まぁ、もてる男女には不要の書かもしれないで...
恋愛は才能である、だから才能の無いヤツは諦めろ。コレはかなり極端な物言いではあるし、外見もダメ、スポーツもダメ、だから学歴に最後の望みを賭けたのにそれもダメで…。(著者は東大卒)と、私憤が多分に含まれているが、それはそれでイイじゃないの。まぁ、もてる男女には不要の書かもしれないですね。もてない男のルサンチマンという切り口で、つまらない男女論に一石を投じたという意味では読むに値すると思いました。それにしても、四民平等などの階層社会の撤廃や男女差別の撤廃によって進められてきた平等主義や、自由恋愛の浸透によって誰でも等しく恋愛できる世の中になってきた事が却って恋愛や結婚において不平等を生み出す結果となったという考察というか分析は面白かったなぁ。正しいか正しくないかは別として、この考え方は新鮮でした。詳しくは読んでみると分かりますが。共感できるか否かが評価の分かれ目でしょうね。
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前作の『もてない男』は言いたいことも不明で(多分著者も考えがまとまってなかったのだと思う)、「モテない男が自分について書いた文章という形の小説」としてしか読めなかった。 ところが、去年出たこの本は趣旨も非常に分かりやすくて、とても面白かったです。立場が似ているのか、僕の言いた...
前作の『もてない男』は言いたいことも不明で(多分著者も考えがまとまってなかったのだと思う)、「モテない男が自分について書いた文章という形の小説」としてしか読めなかった。 ところが、去年出たこの本は趣旨も非常に分かりやすくて、とても面白かったです。立場が似ているのか、僕の言いたいこともほとんど同じです。 「女性にどんなに酷い目に遭っても、俺は女が好きだ」という結論は素晴らしいなと思いました。上野千鶴子批判は、よくぞ書いてくれたという感じ。 「もてない男のために社会を改革しろなどと、私は言ったことがないし言うつもりもない。だが、そういう男女がいるということを、人びとに忘れさせないようにしたい」というスタンスも素晴らしいなぁと思う。
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イヤな男(笑)。1章と3章は、わりと面白く読めたけれど、読み終わっても、結局、狐につままれたよーな気分。
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著者によれば「サルサ」は今時のモテ男の武器なんだと。あまりに部屋にこもって書物にばかり親しむとこうなっちゃう。サルサ場に来ても「俺にはできない」ってすぐギブアップするタイプだな。
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結婚−離婚を経て、42歳を迎えた筆者は焦りと不安を抱きつつ、それでも出会い系サイトや結婚相談所を利用しようとしている。そんなに相手が欲しいのねぇ。ここまであからさまに私生活を晒すことで希望の女性に相手にされないことの鬱憤晴らしをしてるのかしらん。
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この本では「もてない男」が存在することを白日のもとにしているってとこが重要です。で、「もてない」ってのは彼女いない暦が何ヶ月とかそういうのじゃなくて、ほとんどそういうことが不可能である層を対象にしている。こういう層は確実に存在しているのだ、表には出ないけど。
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小谷野さんの本のおもしろさは、古今東西の書物の知識を披露しながら、俺はなぜもてないのかというきわめて通俗的な願望を辱めもなく告白する点であろう。今回はなんとサイトから結婚相談所まで手をのばすも理想とする才色兼備の女性にはめぐりあえない。「もてない男」が読者にもてるのは、きっと俺の...
小谷野さんの本のおもしろさは、古今東西の書物の知識を披露しながら、俺はなぜもてないのかというきわめて通俗的な願望を辱めもなく告白する点であろう。今回はなんとサイトから結婚相談所まで手をのばすも理想とする才色兼備の女性にはめぐりあえない。「もてない男」が読者にもてるのは、きっと俺の方が小谷野よりましだ、もてるという優越感をそのときだけでももてるからではないだろうか。
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