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不機嫌なメアリー・ポピンズ の商品レビュー

3.9

19件のお客様レビュー

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タイトルにひかれて購…

タイトルにひかれて購入しました。メアリーポピンズのことについてはわずかでしたが、イギリスの階級において考えさせられました。色々な作品(例えばブリジットジョーンズ)の中に出てくるキーワードをもとに分析してあります。

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メアリー・ポピンズは…

メアリー・ポピンズは不機嫌だったんだ…。イギリス映画からにじみでる「階級意識」の背景を丁寧に教えてくれる本。最近では「マッチポイント」におけるイギリス階級社会を思い浮かべますが、アメリカ人がそういう「違和感」「珍しさ」を撮った方が、外国人である私たちにはわかりやすいというのが発見...

メアリー・ポピンズは不機嫌だったんだ…。イギリス映画からにじみでる「階級意識」の背景を丁寧に教えてくれる本。最近では「マッチポイント」におけるイギリス階級社会を思い浮かべますが、アメリカ人がそういう「違和感」「珍しさ」を撮った方が、外国人である私たちにはわかりやすいというのが発見でした。

文庫OFF

英国小説や映画に見ら…

英国小説や映画に見られる「階級」。いつも何気なく見ていたので、この本を読んで目から鱗が落ちました。

文庫OFF

2015/03/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イシグロの「日の名残り」読んで、 ピンとこないとこが多々あったので、 なんか英国の階級システムもちょっと知りたいと思って。 オースティン『エマ』、 フィールディング『ブリジット・ジョーンズの日記』、 ブロンテ『ジェイン・エア』、 トラヴァーズ『メアリー・ポピンズ』、 モーリア『レベッカ』、 ディケンズ『大いなる遺産』、 フォースター『眺めのいい部屋』、 : まだまだ。割とポピュラーな作品が選ばれてて読みやすいんだけど。最初は「ふんふん、へーっ」だったのが、だんだん「もういいよー」と ^^;; ファウルズ『コレクター』やウェルズ『タイム・マシーン』まで俎上に上げてるのにはびっくり。ちょっと牽強付会じゃないのかなあ~

Posted byブクログ

2015/02/22

タイトルのメアリーポピンズに惹かれ手にとったら、イギリスの階級社会のことがよく分かってとても面白かった。アッパークラスはインテリかと思っていた。読みたい小説、観たい映画がまた増えた!

Posted byブクログ

2013/05/27

かつては明確に、そして今も底流にしっかりと根付いているイギリスにおける階級。イギリス人の間では、アクセントや単語の選び方、住んでいる家等々でその人の階級が明確に分かってしまうらしい。 本作は、そんなイギリスの階級について、日本でもよく知られている有名なイギリス文学、映画などを取り...

かつては明確に、そして今も底流にしっかりと根付いているイギリスにおける階級。イギリス人の間では、アクセントや単語の選び方、住んでいる家等々でその人の階級が明確に分かってしまうらしい。 本作は、そんなイギリスの階級について、日本でもよく知られている有名なイギリス文学、映画などを取り上げて解説してくれている一冊。 ホンット面白かった!! 小説を読むときや映画を観るとき、その作品が作られた国の人だったらみんな知ってる文化的背景を知っているのと知らないのとでは、作品に対する理解度がまるで違ってしまう。 異国人にはどうしても難しいそれらの基礎知識をやさしく解説してくれる本はどの国のものであってもとても嬉しい。 「ブリジット・ジョーンズ」や「メアリー・ポピンズ」、「ハリー・ポッター」といった作品の、随所にちりばめられた「分かる人にだけわかる」的なコンテクストを知りたい人は必読の一冊。 この本を読んでいると、イギリス社会における階級はとてつもなく根強く、かつ厄介な存在だと思わされる。 かつて海外地域研究(もどき)を学んでいた私はこういう本を読むたびに、その地域に暮らしたことのないがために「勘」が身についていない自分に失望し、自分の知見のなさに恥ずかしさを感じてしまう…うーん、まだまだだなぁ。

Posted byブクログ

2012/08/26

これ本当に面白かった。ここからイギリス文学にはまりだした。イギリス階級についてなるほどなあと思った。とりあえずこの一連のイギリス文学ブームを終えたらもう一度読んで再認識したい。

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2012/08/13

イギリスの外から見たらよくわからない階級社会や意識について、身近な文学とか映画で解説した本。 タイタニックもハリー・ポッターも、この本を読んでから改めて見てみると変わった印象が得られるかも。

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2012/07/14

イギリス人の階級にまつわる意識をイギリス文学と映画からひもといたもの。 特に、ミドル・クラスの中でも、さらに上中下と別れていて、その差異が作品中にいろいろな味付けをほどこしている例が、多々記されているのが興味深かった。 また、映画版『ブリジット・ジョーンズの日記』は、『高慢と偏見...

イギリス人の階級にまつわる意識をイギリス文学と映画からひもといたもの。 特に、ミドル・クラスの中でも、さらに上中下と別れていて、その差異が作品中にいろいろな味付けをほどこしている例が、多々記されているのが興味深かった。 また、映画版『ブリジット・ジョーンズの日記』は、『高慢と偏見』と共通する点が多いとか、イギリス人のアッパー・クラスが「インテリでない」ことに誇りを持つとか、初めて知ることも多く、とても勉強になった。

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2012/06/24

イギリスがいまだに階級社会だというのは、時々聞きますよね。 確かに、王様もいれば貴族もいる。 その実態とこだわりについて、日本人が解説してくれます。 お馴染みの映画や小説がたっぷり出てきて、とても面白いですよ。 「ブリジット・ジョーンズの日記」「レベッカ」「大きな遺産」「コレクタ...

イギリスがいまだに階級社会だというのは、時々聞きますよね。 確かに、王様もいれば貴族もいる。 その実態とこだわりについて、日本人が解説してくれます。 お馴染みの映画や小説がたっぷり出てきて、とても面白いですよ。 「ブリジット・ジョーンズの日記」「レベッカ」「大きな遺産」「コレクター」「ハリー・ポッター」等々。 原作のメアリー・ポピンズは、確かに不機嫌なんですよね。 先に読んでから映画を見たので、にこにこと明るいジュリー・アンドリュースには違和感がありましたっけ。 イギリスの上流社会では、子どもの世話を一般にナニーに任せるのだそうで、子ども部屋で寝起きを共にするのだそう。 それは不機嫌にもなるかも? いや、他人が厳しく躾けなければ、子どもは良い子に育たないという考えが根底にあるのだそうで、甘やかすことは期待されていないのだ。 しかし、ナニーになる女性は自分が教育されたこともないことを子どもに教えなければならなくなる。 言うことは聞かせなければならないが、子ども達よりも身分が低く、それを子ども達も知っているという難しさもある。 ガヴァネス(女家庭教師)というのはまた別な存在で、召使いよりは身分が上。 これは、教えられるだけの教育を受けている出身を示しているから。 育ちの良いお嬢さんが、家が没落したために働きに出た場合も多く、淑女が面目を保てる職業はこれだけだったのだそう。 ジェイン・エアが雇い主のロチェスターと恋に落ちるのも、実はそんなに極端な身分差ではないらしい。 上は貴族を含むアッパー・クラス、真ん中がミドル・クラス、そして下層が肉体労働者のワーキング・クラス。 それがさらに細かく分かれて、ミドル・クラスは、アッパーミドル、ミドル・ミドル、ロウアー・ミドルとなる。 これらは、イギリスで日常的に使われている分類だという。 著者は留学したときに、たまたま階層の違う学校を経験して、発音の違いに驚いたという。 イギリスでは育った環境で発音や言葉遣いが違うため、すぐに階層がわかるのだそう。 「マイ・フェア・レディ」のように完璧に発音を変えれば、見事に上流階級になりすますことが出来るわけだが。 いまだに階級意識が強いことの証には、世論調査の結果を、男女や年齢だけでなく、階層でも分けて示すということが普通にあるのだそう。 同じミドル・クラスでも、アッパー・ミドルは知的な職業たとえば聖職、研究職、軍隊の士官クラス、金持ちの商人などで、それはもともとアッパークラスの長男以外の息子達が就く仕事。 アッパーとの繋がりが強い。 それに対して、ロウアー・ミドルとは、もともとはワーキング・クラスでありながら、教育などの恩恵により事務職や小規模の小売業などに就く人々。 こういったロウアー・ミドルがさらに出世して子どもに良い教育を与えて、より良い職業に就かせると、ミドル・ミドルと呼ぶようになったのだそう。 「眺めのいい部屋」についても詳しい解説があります。 あの映画は、日本人にも階級の微妙な差がわかりやすかったと思う。 ただ原作の方が、階層の違いは強調されていたらしい。 所々で、原作と映画の違い、俳優の魅力についての言及があるのも面白い。 確かに…日本では階級というのはあまり意識されませんね。 一億総中流という言葉があったように。 階層がいくつもキッパリと段になって分かれているのではなくて… よほど極端な場合でなければ、流動的なものだと思われている感じ。 でも玉の輿という言葉があるように、釣り合わない結婚みたいな感覚はけっこうあると思うけどね。 著者は1961年生まれ。 香港、日本、オランダ、イギリスで教育を受ける。イギリスでは三つの学校に通った。中央大学法学部教授。翻訳家でもある。

Posted byブクログ