聖少年 の商品レビュー
こんな自分だからこそ、誰かが許してくれるなど、聖司は信じないし、望まない。たとえそれが、「魂の片割れでありたい」と言った、薫であっても――。 (P.135)
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聖司たち少年グループは、騙して援助交際に誘った薫が壊れはじめると、秘密が暴かれる前に殺してしまおうと企てる。孤独な薫にとって心のよすがだったリーダー格の聖司。聖司もまた父親から性的虐待を受けており、心に傷を負っている。薫は聖司が壊れたがっていると指摘し、聖司の中で何かが生まれそうになった矢先、その感情が形になる前に、その細い絆は断たれてしまった。 はっきりいって肝心な事象である薫を殺したことに対する聖司の心情があっさりしすぎで作者がなにを伝えたかったのか分からない。少年犯罪、性犯罪のセンセーショナルな部分だけしか印象に残らなかった…。
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「こうならないといいんだけどフラグたってね?」っていうのを全部かなえていく感じで、どんどんバッドエンドに直進していくお話です。 バッドエンド王国も真っ青です。 最初のホモがすごいみていて癒されるホモなだけに、後の展開の陰鬱さが、こう、なんか、非常に読んでいて胸くそ悪くなります。 ...
「こうならないといいんだけどフラグたってね?」っていうのを全部かなえていく感じで、どんどんバッドエンドに直進していくお話です。 バッドエンド王国も真っ青です。 最初のホモがすごいみていて癒されるホモなだけに、後の展開の陰鬱さが、こう、なんか、非常に読んでいて胸くそ悪くなります。 気分悪いので、落ちるところまで落ちたいっていうときにサクサク読んでサクサク落ちれる本です。 中途半端な作品。もっと陰惨にするなら陰惨にできる気もしないでもない。
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若さ故の過ち? 大人、環境、若さ、一体どれが罪だったんだろう 読みながら心臓が痛くて、やるせない気持ちになった
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(「BOOK」データベースより) 中高一貫教育の名門男子校に通う山科聖司、16歳。登校拒否を繰り返す冴えないクラスメート・佐藤薫との交流が、封印したはずの痛みを呼び覚ました。壊れゆく16歳、その罪と罰―。今年度もっとも切ない結末!!残酷で、はかなくて、狂おしい、少年たちの物語。 ...
(「BOOK」データベースより) 中高一貫教育の名門男子校に通う山科聖司、16歳。登校拒否を繰り返す冴えないクラスメート・佐藤薫との交流が、封印したはずの痛みを呼び覚ました。壊れゆく16歳、その罪と罰―。今年度もっとも切ない結末!!残酷で、はかなくて、狂おしい、少年たちの物語。 出版社 / 著者からの内容紹介 少年たちの心は、やがて殺人へと突き進む… 中高一貫の私立受験校に通う聖司、雄介、亮太の3人は、それぞれに家庭に問題を抱え、心に傷を負っていた。ある時から一線を越えた彼らは、売春を行うようになっていた。そこに壊れやすい少年薫が加わったときにバランスが崩れ始める。売春行為を重ねるごとに、薫は心身を消耗させていった。3人は、自分たちの秘密を知った薫の殺害を企てる。そして、薫をこの世から消してしまったあとで、彼こそが自分のソウル・メイトだったことに聖司は気づくのだった……。 思春期の少年だけが持つ輝きと儚さと危うさを鋭い視線で見つめ、繊細な心におろす影の濃さを鮮烈に描き出す問題作。
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はじめは、「ほもだ!かわいい!」ときゃっきゃしながら読んでいました。援助交際をしている子の話はBLで何度か読んでいたのでそのノリでした。主人公の聖司くんの歪みに純真な薫くんがゆっくり浸透して癒していくさまをにまにま見守っていました。 だけど、この話はすっきり浄化する方向へはいかな...
はじめは、「ほもだ!かわいい!」ときゃっきゃしながら読んでいました。援助交際をしている子の話はBLで何度か読んでいたのでそのノリでした。主人公の聖司くんの歪みに純真な薫くんがゆっくり浸透して癒していくさまをにまにま見守っていました。 だけど、この話はすっきり浄化する方向へはいかなかった。抉られました。 かなり前半のほうで聖司くん薫くんが好きじゃないか!と思っていました。だけどそれを認めたくないのは、まっすぐに受け止めないのは性格のせいだろうと。 でも読み進めるうち、聖司くんは「自分では無垢な彼に釣り合わない」と感じてしまって、尻込みしたのかな、と思うようになりました。尻込みという表現は違うかもしれないけど、そういう気後れのたぐい。苦しい。 それから嫌われたくなくて、裏返せば好かれたくてあの結末がやってきてしまった、みたいに。 別方向から考えたらお父さんにあれを告げるためには、このくらいの大きな犠牲を払わないとできなかったのだなあと。誰かに助けてほしかった、この切なさがこの四百なんページかに詰まっています。 ひずみはひずみのまま、深刻化していく話でした。だけども、薫くんは今でもあの場所で聖司くんを信じて待っているはず。そんな気がします。 「考えたんだけど、なんの理由もなく聖司がそんなことするわけないよね」そうやって待っている気がします。 だから、聖司くんには薫くんを助けてあげてほしい。それでちゃんと好きだって伝えてあげてほしい。 セックスを確認に使っていた聖司くんが、おそらく初めて好きになったであろう相手とできなかったのがこの本の本質のような。 最後のページは「うわあああああ」って呻きました。またはじめから読み返してみたいです。
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思ったより重い話で読むの辛かった。何かが崩壊していくさまを読むのは辛い。ここに出て来る彼らに近いようなことは、現実にあるんだと思う。そう思うとさらに悲しい。
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2010/02/07. タイトルに惹かれて手に取った。 ありえないとも言い切れないのが現代の怖さ。あたしにとっては非現実的であるが、妙なリアルさがある。 作品から感じた空気の冷たさがその由縁だとおもう。
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男子高校生モノ。装丁から「青春」を期待して読むと、 その後の展開に驚かされる。でも悪くない驚きだ。
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表紙のインパクトもすごい(笑) 少年達の罪と罰ですかね。 取り返しのつかないことってあるわけで。 それに気付かず簡単に壊せてしまうのが思春期でそれを痛烈に感じる作品でした。 読後の切ない感じがいつまでも残る 余韻のある作品でした。
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