幼児化するヒト の商品レビュー

クライブブロムホール(著者),塩原通緒(訳者)

2024/02/13

ヒトの幼児化について仮説をもとにいろいろな事象を説明しようとする本。
説明対象は外見的な部分だけでなく、同性愛や創造性、社会システム等、多岐にわたる
生物的な部分のエビデンスは信憑性があるけど、社会的な部分はエビデンスが弱いと思った。

2021/02/13

私たち人類は肉食動物が多く存在する乾燥地帯で、生き延びるべく集団化する戦略を取った。集団化するためには個々が幼児化して、幼児化された行動を取り、より協力的になる必要があった。この集団を形成させ続けるために、メスはより幼児化されたオスを選択し、性淘汰によって幼児化された集団が出来上がった。幼児化されたオスは赤ん坊の頃の母親への愛情を未だに持ち続けるので、異性のパートナーには母親的な保護を求める。幼児化された身体は頭を大きくし、大きくされた頭の中で脳内に意識が登場し、他の動物とはかけ離れた知性を持つようになったとのこと。めちゃくちゃ面白い！！！

2013/04/13

森林から草原へ出た祖先は、捕食者に対抗するために大集団を作るという戦略をとった。
そのために過剰な権力欲・攻撃性を持つ個体が淘汰されていき、協調性が強化されていった。
その結果幼形化が進み、集団生活に適応したものが生き延びた。
人類に見られる多くの身体的特徴・行動は幼形化に付随する「副産物」であり、人類の第一の特徴は高度な社会性を持つことである。

といった内容。
二足歩行・愛情・同性愛・大きい脳・寿命など、多くの事柄を説明する面白い説。

2010/12/24

幼児化するヒトというタイトルから「社会問題」に
焦点を当てた本かと勘違いしてしまいそうですが、
人類の進化に関する内容です。

動物の中でこれほど特異性を持った我々「ヒト」
という種族がどのように誕生し、どこへ向かっているのか
目からウロコの話が盛りだくさん。

「なぜ人間は大きな脳を持っているのか？」
「なぜ人種によってこうも見た目が違うのか？」
「男女の恋愛感の違い」
「なぜ日本人は異常なまでに協調的なのか。」
「いつの時代も"最近の若者は・・・"と蔑む理由」

これらの疑問が全て「幼児化」で説明できます。
「ヒトって何なんだろう？」
「ヒトは特別な存在だ。」
と思っている方には是非読んで欲しい一冊です。

2009/10/04

かなり面白く、目からウロコ！！進化ってなんぞや？？と思いましたが、読み終わったら納得してしまいました。

2009/10/04

まだ途中までしか読んではいないのですが、これを読んでちょっと価値観が変わりました。
人間ってなんだろうか、現在の社会をとりまく状況には知られていないどんな背景があるんだろうか。
多少グロテスクでもありますので、そういったものが平気で生物に興味のある方はぜひ読んでみてください。

2009/10/04

ﾊﾞﾌﾞｰ　こういう本けっこう好きです。　大変興味深かったです。
ちなみに僕、幼児型タイプです。
念のために事務タイプをもう一度あてはまらないか読んだけどやっぱ
幼児型タイプ　ﾊﾞﾌﾞｰ