日本道路公団 の商品レビュー
2004年8月に放送されたNHKスペシャルの取材過程を基に、追加取材した内容なども加えて編集された本。以前読んだ別のテーマで書かれたNスペ物同様、問題の核心に迫る取材班の尽力が伝わってくる。 問題の本質は「道路は政治そのもの」という地方政治の在り方にたどり着く。莫大な税金が「後...
2004年8月に放送されたNHKスペシャルの取材過程を基に、追加取材した内容なども加えて編集された本。以前読んだ別のテーマで書かれたNスペ物同様、問題の核心に迫る取材班の尽力が伝わってくる。 問題の本質は「道路は政治そのもの」という地方政治の在り方にたどり着く。莫大な税金が「後の世代のことなど考慮なし」に、持ちつ持たれつの仕組みによって投じられていく。需要予測の甘さ(杜撰さ、と言ってもよい)も、部分最適の塊の渦の中でうやむやにされている。そこにあるのは道路の需要というより、地域とその関係者のみにもたらされる利益という需要だ。 この後に公団は民営化された。現在は少しはこの借金は減っているのだろうか。また、高度成長期に作られた道路が今後メンテナンスが必要になり、その保守費用がいったいどれくらいになるのか、も考えずにはいられなかった。
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不採算の高速道路が、なぜ、建設され続けるのか、という仕組みを丁寧に解説しています。 わかりやすかったです。
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