日本史集中講義 の商品レビュー
今まで知らなかった事…
今まで知らなかった事実を提示されて「ああ、そういう事が裏であったのか」という意味で面白いのと、今までも知っていた事実の関係を指摘されて「ああ、そういう考え方も成立するのか」という意味で面白いのと両方の楽しみがある。前者は1.昔は墓地はなかった。2.親鸞は正真正銘の平等主義者で弟子...
今まで知らなかった事実を提示されて「ああ、そういう事が裏であったのか」という意味で面白いのと、今までも知っていた事実の関係を指摘されて「ああ、そういう考え方も成立するのか」という意味で面白いのと両方の楽しみがある。前者は1.昔は墓地はなかった。2.親鸞は正真正銘の平等主義者で弟子の存在を否定した。3.「浄土」は一つではなく仏様の数だけある。4.日本にも宗教戦争はあった。等後者は1.秀吉の朝鮮出兵は武士の再就職斡旋だった。 2.一君万民主義が日本を近代化させた。等
文庫OFF
日本史の流れを知る事が出来る。 聖徳太子の十七条憲法から始まる日本人のメンタリティの問題や織田信長から続く宗教政策と武装解除、徳川家康の深慮など繋がる歴史が面白い。 他の著作も読むことにする。
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※このレビューにはネタバレを含みます
新しい知見をいくつか得た。 日本史をつながりで見る歴史本。 教科書への批判は少し鬱陶しいが いくつかの知見を得た。 縄文人は日本古来の種族で そこに渡来人である弥生人が入ってきたこと。 卑弥呼は渡来人であり、国譲りによって、 話し合いで大和の長になったこと。 和をもって尊ぶ精神は、 聖徳太子の以前から日本人のメンタリティであり、 それは今も続いていること。 ケガレを嫌う日本人。 平安時代の貴族は、 最たるケガレである「死」を嫌うあまり、 警察や軍隊の座を空白にしていたこと。 そのため、治安維持の役割を担った 武士が生まれてきたこと。 かつて、お寺は利権をもつ、 武装集団だったこと。 そこに織田信長が拮抗したこと。 卑弥呼から始まる貴族政治が 鎌倉幕府から武家政治に変わり、 大政奉還で、貴族政治へと帰還したこと。 癖があるが、面白い歴史本だ。
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「日本は話し合いを重視する文化」「黒船来航による時代の転換」「鎌倉時代での寺社の意味」など、教科書では単に出来事として覚えていた内容の、歴史的裏付け(諸説あるようですが)が分かり、歴史へ興味をもつための1冊となりえました。
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おもしろいなと思ったこと(メモ書き) ・日本人の「穢れ」の意識。と言霊信仰。いやなこと、悪いことは口に出さないし考えたくない。 ・「穢れ」を忌避する貴族とそれを担うものたち。中枢的立場の貴族は「穢れ」を避けるため自分たち以外のものにそれを押し付けるけど(=令外官)、それ(内包...
おもしろいなと思ったこと(メモ書き) ・日本人の「穢れ」の意識。と言霊信仰。いやなこと、悪いことは口に出さないし考えたくない。 ・「穢れ」を忌避する貴族とそれを担うものたち。中枢的立場の貴族は「穢れ」を避けるため自分たち以外のものにそれを押し付けるけど(=令外官)、それ(内包できない・切り離さなければならない)ゆえに統率・支配が困難になる。 ・源頼朝と平清盛の違いは「武士の悲願」がわかっていたかどうか。「武士の悲願」とは、武士たちの土地所有権を認め、政治に参加させること。清盛が多大な権力を掌握しつつも倒れたのは、平一族を貴族的な存在にしようとしたからで、対して頼朝は武士の代弁者として朝廷と交渉する者として立ったから。 ・家元制度という「擬似天皇制」。 ・常識を転換させるために、徹底的な厳罰をする。そのことによって、次世代を担う子どもの意識が変わり、その時代の「常識」となる。 ・和を以て貴しとなす。根回し・合議制とワンマン・独裁。
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サクっと日本史を復習したかったので、学術書よりも新書に近いこの本を読んでみた。 タイトルだけ見るとまるで大学受験の参考書みたいだが、中身は「点と点が線になる」を地でいく、良書だと思う。
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日本史のつながりが良くわかります。 特に武士の起こり、室町戦国期の寺社の武装など、腑に落ちる説明で納得した。 作者の意見は賛同できない部分もあるが流れが見えて明快であった。
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日本史の素朴な疑問や出来事などのいきさつや裏事情などがわかりやすく書いてあるので、読みやすいと思います。
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井沢元彦は、同年代ということもあり、いろいろ雑誌は読んでいるんだけど。彼の歴史観は、なるほど・・・と思わせる物が多い。 今までの歴史の教科書は、一体なんだったんだろう?そんな疑問がつきまとう。ま、彼の述べていることが事実かどうかは、また、いろいろ物議を醸し出すのだろうが、一つの見...
井沢元彦は、同年代ということもあり、いろいろ雑誌は読んでいるんだけど。彼の歴史観は、なるほど・・・と思わせる物が多い。 今までの歴史の教科書は、一体なんだったんだろう?そんな疑問がつきまとう。ま、彼の述べていることが事実かどうかは、また、いろいろ物議を醸し出すのだろうが、一つの見方としては、多いに賛同できる。 歴史は、確かに見方によっては、正反対の事が述べられているわけであり、文献自体も意図的に書かれることもある。だから、推論の域もあるかもしれないが・・・ ただ、我々は、正しい感性をもって事を見なければ、ほんとにおかしな日本になりかねない。 そんなことを気づかせてくれる。
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井沢元彦著「日本史集中講義」を読み終えました。「逆説の日本史」で有名な著者の本は、学校ではそんなに歴史が好きでなかった自分を、歴史の世界に引き込まれます。この本で印象に残っているのは、南京大虐殺です。いままで、日本軍ひどいことしたなと思っていたのですが、著者の書いているように、3...
井沢元彦著「日本史集中講義」を読み終えました。「逆説の日本史」で有名な著者の本は、学校ではそんなに歴史が好きでなかった自分を、歴史の世界に引き込まれます。この本で印象に残っているのは、南京大虐殺です。いままで、日本軍ひどいことしたなと思っていたのですが、著者の書いているように、30万人殺せるはずはないということ。理由として、埋められない・匂いがキツい・そんなに人を殺せるほど軍隊に人数がいない、なにより、当時の外国人メディアがそのような記事がないなどです。確かに説得されるデータだとおもいます。この件については、ぜひ科学的に検証はできないものでしょうか。正確になることで、中国との付き合いも変わってくると思います。
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