熱い書評から親しむ感動の名著 の商品レビュー
オンライン書店bk1のレビュアーたちの書下ろし書評を66本収録 各書評それぞれに書評者の簡単なプロフィールや自己紹介、近況なんかが載っていてそこを読んでから書評を読むと、「ああ、この人はこういう来歴で、こういうところに注目したのだな」 と感じるところもあって、書評自体だけで...
オンライン書店bk1のレビュアーたちの書下ろし書評を66本収録 各書評それぞれに書評者の簡単なプロフィールや自己紹介、近況なんかが載っていてそこを読んでから書評を読むと、「ああ、この人はこういう来歴で、こういうところに注目したのだな」 と感じるところもあって、書評自体だけでなくそういう面白みもありました。 書いてる方の職種もバラバラで大学関係の人やライターの人がかなり鋭い分析をしているものもあれば、どちらかというと素朴というか、ひたすらに作品の魅力を書いている方もいて、そのバラバラ具合もまた面白いです。 このbk1というオンライン書店は今はhontoというネットストアにリニューアルし、bk1の書評のポータルもサービスを終了しているみたいですが、 ブクログのように本のレビューサイトが今も現役であることを見ると、本について語りたい、伝えたい、という思いは今も健在なのだなあ、と思います。 しかしそもそもなぜみんな読んだ本のレビューを書くんだろう、そんなことを思っていると、この本の”おわりに”でbk1の販売部の方がこんなことを書いてらっしゃいました。 『投稿書評からは、ありとあらゆる種類の人間がそれぞれの立場に従って本を必要とし、その読書から得た感動をもとに熱く自己主張する姿が、生々しく見えてくるのである。誰に頼まれたわけでもなく、報酬が与えられるわけでもない。ただ「感動」を誰かと分かちあいたいがために、数多くの文章が日々生まれているのだ。』 この文章を読んで自分はなるほど、と思いました。自分がブクログでレビューを書くようになったきっかけはブクログを知ったのと同じ時期にちょうど高校の「読書感想文」を書いていたことです。 その感想文が自分なりに出来のいいもので、自分の思いをしっかりと書けたことが気持ちよく、それに気を良くし他の本のことも書いちゃえ、とブクログを本格的に利用し始めたのが始まりです(その割に初期のレビューはめちゃくちゃ短く乱暴なのですが)。 初めは続くかどうか自信のなかったものも気づけばレビューを書き始めてからすでに4年目に突入し、数も700以上書いているわけで自分でも「よく続けてるな」と若干呆れています。 でも昔も今も飽きずに書いているのは「自分の感動や思いが誰かに伝わればいいな」と、たとえ伝わらなくても「こういう感動を持った人がここにいるんだよ」と叫びたい思いがあるからかもしれません。 そうしてレビューを書き続けているうちにいつの間にか、本を読むのと同じくらいレビューを書く時間も好きになっていったように思います。 自分がレビューを書く理由、というものを改めて考えてみる読書にもなりました。
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