失敗はなかったことにできる の商品レビュー

斎藤広達(著者)

2015/01/01

　私は過去の失敗をいつまでもうじうじと悩むことがあって、それがなくなればと思って飛びついて購入した本。
　ところが心理系の本ではなく、ビジネス・経営系の本でした。（著者はＭＢＡを持つコンサルタント）　　
　サンクコスト理論という理論があるようで、その理論に基づいて書かれています。

　本書で挙げられている例として、一流ホテルが深夜からの客に割引料金を適用して空き部屋率を下げるとか、型落ちの携帯電話を割り引いて販売するとか、客が来ないリゾート施設を安く売り払うとか。

　不良在庫を早めに安く売り払って次の行動に取り掛かる、というのが基本。
　それなら、経済全体から見て価格が下がる方向に向かい、デフレの方向に向かう力が働くのでは？
　そうなると、デフレ脱却！何パーセント物価を上げるインフレターゲット！なんていう政策は笑止千万ではないでしょうか。

　そして、もし全ての経営者がサンクコスト政策を実行すれば、経済全体は良くなるのでしょうか。
　　http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20150101/p1