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先生に… の商品レビュー

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結末に至るまでの道程に違和感あり

とても良い結末だと思う。しかし、その結末へ至るまでに脇道に寄り過ぎというか、ヒロイン達に余計な属性を与えたことでそのルートを辿らざるを得なくなったような印象を受ける。その余計な属性とは、百合とSである。特に百合展開が前半では結構幅を効かせている。これにより「初めて」同士を乗り越え...

とても良い結末だと思う。しかし、その結末へ至るまでに脇道に寄り過ぎというか、ヒロイン達に余計な属性を与えたことでそのルートを辿らざるを得なくなったような印象を受ける。その余計な属性とは、百合とSである。特に百合展開が前半では結構幅を効かせている。これにより「初めて」同士を乗り越えた男女2人が先生を取り合う異色の展開を迎えてもいる。結局のところ、この初めての情交が、双方ともその先に先生を見据えたものなので、初々しくも愛情的には物足りなさが滲み出ているのである。また、先生も実際は異なるのかもしれないが、結果的には主人公へ真っ直ぐに想いを向けていない印象となってしまっている。これは、複数のヒロインが揃って想いを主人公に向ける誘惑系の基本から外れて、メインヒロインの想いが主人公とそれ以外という複数に分散したことに起因していると思う。さらには、要らぬちょっかいを出してくる同僚の教師をたしなめる場面で先生が見せる女王様的S展開自体も悪くないのだが、逆に先生のキャラを不安定にさせてしまう要素を内包している。様々な顔を持つ大人の女性という意味では成功しているし、クライマックスで主人公の真意を探るために活躍する要素でもあるのだが、全体としてどーにも先生を読み手として“愛でる”気分になり切れないのが残念である。

DSK