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毛皮を着たヴィーナス の商品レビュー

3.9

31件のお客様レビュー

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サドと違って残酷度は…

サドと違って残酷度は低いです。谷まさに崎潤一郎っぽい感じ。

文庫OFF

2023/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公が自らのマゾヒスティックな欲望を満たすために、恋い焦がれる女性にサディスティックな役を強いるーーこのような主人公の立ち居振る舞いが、私には結局は女性を男性の欲望の捌け口としてしか見做していないように映り、好きになれなかった。

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2022/10/08

【オンライン読書会開催!】 読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です ■2022年10月16日(日)17:30 〜 19:30 https://nekomachi-club.com/events/50b00a478797

Posted byブクログ

2022/08/04

「…愛の幸福を心ゆくまで味わえないなら、愛の苦しみ、愛の苦悩を最後の一滴まで残らず飲み干したいのです。」p.55

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2022/02/09

別におもしろくはないが、ずいぶん技巧的というか複雑なつくりの作品だな。 数年かけて文学古典・有名作を読んだり再読したりするつもり。

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2020/12/26

マゾの語源にもなった、ザッヘル=マゾッホの代表作。 妖しくも物悲しくもある物語。物語としても面白かった。 女性の存在や肉体を神聖なものだと感じる、という部分はすごく共感できる。この世界に女性のカラダほど美しいものはないと思う。 主人公のセヴェリーンの持つ願望はかなりヤバい。...

マゾの語源にもなった、ザッヘル=マゾッホの代表作。 妖しくも物悲しくもある物語。物語としても面白かった。 女性の存在や肉体を神聖なものだと感じる、という部分はすごく共感できる。この世界に女性のカラダほど美しいものはないと思う。 主人公のセヴェリーンの持つ願望はかなりヤバい。精神的SMであり、かなり大がかりなロールプレイを展開している。 意外と直接的な性描写はなかった。『O嬢の物語』の方が100倍くらい激しい。ドラッグも出てこなかった。 The Velvet Undergroundの名曲「Venus in Furs」はこの小説が元になっている。「セヴェリ~ン♪ セヴィリ~ン♪」ってルー・リードが囁いています。

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2020/11/10

いや、なんというか、異常。おかしい。というのがおもしろかった。世の中に、こんな価値観で生きている人がいたのかと。奔放、大胆、自由。女の美しさと強さを賛美するがあまりに、踏みつけられたいという欲望を持つ男。美しい女性賛美の価値観は、ギリシャ彫刻あたりまでさかのぼる。相当な長い歴史を...

いや、なんというか、異常。おかしい。というのがおもしろかった。世の中に、こんな価値観で生きている人がいたのかと。奔放、大胆、自由。女の美しさと強さを賛美するがあまりに、踏みつけられたいという欲望を持つ男。美しい女性賛美の価値観は、ギリシャ彫刻あたりまでさかのぼる。相当な長い歴史を持つ価値観なのであろう。.. こういう価値観は、日本とかアジアにはないよなーと。 この女性は観音菩薩のように美しい。ゆえに、結婚して我がものとしたい。それが叶わないなら、徹底的に虐待され裏切られたい。とか、ありえないもんなー。 以下、something interesting: ・ワンダ 「私が私かぎりであって、来世を生き続けないつもりなら、何をくよくよして欲望を諦めることがありましょう?かつて一度」 ・懊悩:なやみもだえること。 ・私の方は日ごとに懊悩を増していき―彼女はと言えば、ただそれを眺めて微笑んでいるだけである ・グレゴール 「そういう女だって、その自己中心的なすさまじさの点で理想です。愛の幸福を心行くまで味わえないのなら、愛の苦痛、愛の苦悩を最後の行って期までンこらず飲み尽くしたいのです。自分の愛する女に虐待され、裏切られたいのです。それも残酷であればあるほど素敵なのです。それだって快楽なのですから!」 「ご主人さま!私はあなたの奴隷なのです!」 私はすこしばかり疲れているだけだ。それなのに体中が恍惚として彼女の残酷さに満たされている。・・・彼女の奴隷であることの、なんという幸福。 ・グレゴールの幼少時の恍惚+戦慄 「殉教者たちは獄屋につながれて呻吟し、火あぶり気にかけられて拷問され、矢に射貫かれ、グラグラと煮えたぎる瀝青の中に放り込まれ、野獣どもをけしかれられ、十字架に釘付けにされ、しかもこの恐ろしい苦痛を一種の喜びとともに味わっていたのでした。」

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2020/02/10

有名な「マゾ」の語源の人。 毛皮フェチ、NTR、奴隷、放置、、、今なら別の用語で表現できそうな、「私」の性癖。幾度の警告にもめげず、ついに彼の願望は高まっていき…… 結局、鞭で打たれても無視されても、愛がほしいだけじゃないかという。性的恍惚が!という感じではなく、精神的な喜びなの...

有名な「マゾ」の語源の人。 毛皮フェチ、NTR、奴隷、放置、、、今なら別の用語で表現できそうな、「私」の性癖。幾度の警告にもめげず、ついに彼の願望は高まっていき…… 結局、鞭で打たれても無視されても、愛がほしいだけじゃないかという。性的恍惚が!という感じではなく、精神的な喜びなのね。

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2019/12/30

 いわずと知れたマゾヒズム文学の代表。むしろ、マゾヒズムへの関心を抜きにして誰が読むのか、といった作品。その内容の異常さ故か、とても読みづらい。  ≪毛皮を着たヴィーナス≫に対する主人公には、≪ヴィーナス≫への忠誠や被虐嗜好だけではなく、独占欲や憤怒、悲しみといった種々様々な感情...

 いわずと知れたマゾヒズム文学の代表。むしろ、マゾヒズムへの関心を抜きにして誰が読むのか、といった作品。その内容の異常さ故か、とても読みづらい。  ≪毛皮を着たヴィーナス≫に対する主人公には、≪ヴィーナス≫への忠誠や被虐嗜好だけではなく、独占欲や憤怒、悲しみといった種々様々な感情が渦巻いている。それらの独白はこの主人公の本心というものがどこにあるのか疑わしくさせ、二人を駆り立てているものが何なのか、私にはわからなくなってしまった。  マゾヒズムが他人から打たれて喜ぶ性癖だ、とだけ思っているなら、話から取り残されてしまう。

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2019/07/07

サドを選んだ以上は、マゾもねということで。 ラストシーンで調子に乗った女王役のヒロインが、愛人の男にSプレイさせようとして、主人公から「お前は何もわかっていない」みたいに愛想つかされたのは笑いました。 そういえば、『殺し屋1』っていう漫画で、ドMの変態男が女の子に鞭で叩いてもらう...

サドを選んだ以上は、マゾもねということで。 ラストシーンで調子に乗った女王役のヒロインが、愛人の男にSプレイさせようとして、主人公から「お前は何もわかっていない」みたいに愛想つかされたのは笑いました。 そういえば、『殺し屋1』っていう漫画で、ドMの変態男が女の子に鞭で叩いてもらうんだけど、その女の子がすごく痛そうな顔をするのを見て、「お前は何もわかっていない」みたいに愛想つかしてました。M心って複雑ですね。 ちなみに、サディズムとマゾヒズムを分けたのはクラフト・エビングなる精神科医ですが、両者を対立するものとしてでっちあげたのは、人類の知における大きな負の遺産だと思います。 マルキ・ド・サドの小説にも、洗ってない老婆の肛門を押し付けられることが大好きな貴族とか出てきますしね。そんな単純に分類できるもんじゃないんですよ。 猥談はけっこうですが、「お前はSとM、どっち?」みたいなアホな質問は控えましょう。

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