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海の上の少女 の商品レビュー

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2013/09/27

シュペルヴィエルの4つある短篇集からの抄訳20篇を集めたもの。彼は南米ウルグアイの生まれだが、フランス人を両親に持ち、フランス語で詩や散文を書いている。あるいは詩人としての声望の方が高いかもしれない。実際に、ここに見られる小説作品も多分に詩的な要素を持っており、散文詩的な味わいの...

シュペルヴィエルの4つある短篇集からの抄訳20篇を集めたもの。彼は南米ウルグアイの生まれだが、フランス人を両親に持ち、フランス語で詩や散文を書いている。あるいは詩人としての声望の方が高いかもしれない。実際に、ここに見られる小説作品も多分に詩的な要素を持っており、散文詩的な味わいのものも多い。逆に言えば、小説的な構築性には乏しく、一種の捉え難さをも併せもっている。その意味では、わかりやすいのは「また会えた妻」だろうが、篇中で作家を代表するのは、やはり独特の幻想世界を構成する表題作だろう。

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2012/06/09

宗教的な話からそうでないものまである 不思議な感じの短編集です。 私はこの中ではセーヌ川から来た名無し嬢が一番気に入りました。

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2011/07/19

詩人シュペルヴィエル(1884~1960)が残した4冊の短篇集(「海の上の少女」「ノアの方舟」「善意爆弾」「世界の最初の歩み」)からの抄訳。20の短篇。『海の上の少女』って「海の上のピアニスト」みたい…、とは、まったく本題とは関係のない感想です(もちろん原題そのまま)。堀口大學訳...

詩人シュペルヴィエル(1884~1960)が残した4冊の短篇集(「海の上の少女」「ノアの方舟」「善意爆弾」「世界の最初の歩み」)からの抄訳。20の短篇。『海の上の少女』って「海の上のピアニスト」みたい…、とは、まったく本題とは関係のない感想です(もちろん原題そのまま)。堀口大學訳『沖の小娘』とは、題名だけでもずいぶん印象が違うけれど。あらためて読み直して、思った。私は、堀口大學訳のほうが、好きだ。

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2009/10/04

読みたい本を探すときはいつも、並んだ背表紙や、手にとって最初に開いたときに、何か自分に向かって放っているものを直感で選ぶのが常なのですが…。このピンク地にタイトルと作者名しか書いてないシンプルすぎる本も、明らかに何か放ってました。 そして案の定“当たり”ではあったのですが。 どこ...

読みたい本を探すときはいつも、並んだ背表紙や、手にとって最初に開いたときに、何か自分に向かって放っているものを直感で選ぶのが常なのですが…。このピンク地にタイトルと作者名しか書いてないシンプルすぎる本も、明らかに何か放ってました。 そして案の定“当たり”ではあったのですが。 どこへ持っていったらいいのでしょう。この読後の寂寥感は。ごく短い話ばかりですが、1つ1つが痛い、重い…。しかしじっとりはしていない、あくまで簡明な語り口です。神話に題材を取っていたり、ファンタジー的な雰囲気だったりましますが、その入り口の広さにサクサクと入っていくと、辛い目にあいます…。

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