新宿・夏の死 の商品レビュー
長編作家のイメージが強い船戸与一の連作集。スケールの大きな代表作しかよんだことなかったので、日本のそれも新宿の夏を基調としたこの連作集は、正直、船戸与一が描かねばならない小説なのかとも思ったが、まさに日本の新宿がせかいの縮図という意味では、的を得た題材なのかとの読後感を持った。ほ...
長編作家のイメージが強い船戸与一の連作集。スケールの大きな代表作しかよんだことなかったので、日本のそれも新宿の夏を基調としたこの連作集は、正直、船戸与一が描かねばならない小説なのかとも思ったが、まさに日本の新宿がせかいの縮図という意味では、的を得た題材なのかとの読後感を持った。ほぼ救いのない話が続くのだが、これが今の日本の現実かも知れない。
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船戸与一というと、世界を舞台にした冒険ハードボイルドというイメージだが、これは舞台は東京は新宿。意外に思ったが、よく考えてみれば新宿もかなり多国籍化してきているのだから、当たり前ともいえるのかもしれない。 新宿を舞台に、どんな船戸節が読めるのか? 新宿を、船戸与一が料理すると...
船戸与一というと、世界を舞台にした冒険ハードボイルドというイメージだが、これは舞台は東京は新宿。意外に思ったが、よく考えてみれば新宿もかなり多国籍化してきているのだから、当たり前ともいえるのかもしれない。 新宿を舞台に、どんな船戸節が読めるのか? 新宿を、船戸与一が料理するとどうなるのか? 新宿の夏を舞台にした短編が8作。 暑く、苦しく、蒸している。 物語全てが、息苦しい。けれど、それがいい。 ひとつひとつの作品の感想を書くと長くなるので、それはご自身で読んでもらうこととして。 人間が抱える「業」とそれに抵抗し、そして流されていく姿を描かせたら、やはりぴか一だ。それは舞台がどこであれ、人種が何であれ、関係ないということか。
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映画「EDEN」の原作となった「夏の渦」の部分を読みました。映画がすごく気に入ったので、原作を手にしてみたのですが、映画の方がいろいろと膨らませてある部分があって、違いを感じながら読んで、どちらも楽しめました。原作→映画でも充分満足できそうです。
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新宿が舞台ということで興味を持ち、内容も好きそうだったので購入。新宿を舞台にした中編集。 登場人物の人物像が丁寧に書かれていた。
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船戸先生の作品としては、いつもと作風がちょっと違う印象でした。舞台が日本ですしね。また、タイトルに”死”があるにしては、比較的死亡率が低かったです。(あくまでも船戸作品比較で)。 私は”夏の渦”という、おかまさんの話がとても気に入ってしまいました。
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2004/07/18排気口から噴出する空調の熱排気が形成する都市のうんざりする暑苦しさの中での8つの話。誰かの死を契機に新たな道が開ける話と、文字通り死で終焉する話が混在した短篇集。前者と後者が4つずつ。俺は後者に惹かれる。特に街金に身を置いた男の話「夏の流れ」と探偵事務所で働く...
2004/07/18排気口から噴出する空調の熱排気が形成する都市のうんざりする暑苦しさの中での8つの話。誰かの死を契機に新たな道が開ける話と、文字通り死で終焉する話が混在した短篇集。前者と後者が4つずつ。俺は後者に惹かれる。特に街金に身を置いた男の話「夏の流れ」と探偵事務所で働く女の話「夏の星屑」がいい。どちらとも、救いがたい絶望感と虚無感に覆われた物語。しかし、嘗ての船戸作からすりゃあ通り一遍である。
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