「非国民」のすすめ の商品レビュー
著者は「カルト資本主義」「機械不平等」「プライバシー・クライシス」などでまっとうな市民感覚で、企業経営者や教育【改革】論者、権力者の「おかしさ」を指摘する。住基ネットについては、著者の指摘はたぶん正しい。僕もちょっと考え直す必要がある、と思った。要するに、市民がいて社会・国家が成...
著者は「カルト資本主義」「機械不平等」「プライバシー・クライシス」などでまっとうな市民感覚で、企業経営者や教育【改革】論者、権力者の「おかしさ」を指摘する。住基ネットについては、著者の指摘はたぶん正しい。僕もちょっと考え直す必要がある、と思った。要するに、市民がいて社会・国家が成立しているのか、国家のために国民が存在しているのか、という根本的な問題なのだと理解した。住基ネットは間違いなく国民総背番号制になる。納税者番号制にもなるだろうし、年金番号や免許証番号などもすべて一元的に管理されることになる。為政者や警察などには非常に便利になるだろうが、僕らのプライバシーはどうだろうか? これを便利なことだと理解する「支配されたがる人々」が確実に増えていることも、恐ろしいことである。著者は住基ネットが「スイカ」や「イコカ」、そしてユビキタスと繋がったとき、僕らの全行動は監視されることになる。「1984」とは異なる恐怖であると指摘する。もうそうなりかけているんだよなー。少しくらい不便な方がいいんだと思う。
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最近、アメリカや中国、韓国、さらに北朝鮮はこんなにとんでもない国なんですよ、なんていう言説がまかり通っている日本ではあるが、そんな日本だってどうしようもないでしょって思っていたところに、どんぴしゃのタイトルのこの本を見つけた。私は、この国の人たちが熱を持って一方に流れていく時に、...
最近、アメリカや中国、韓国、さらに北朝鮮はこんなにとんでもない国なんですよ、なんていう言説がまかり通っている日本ではあるが、そんな日本だってどうしようもないでしょって思っていたところに、どんぴしゃのタイトルのこの本を見つけた。私は、この国の人たちが熱を持って一方に流れていく時に、常に「ちょっと待てよ」という視点を持っていたいと思う。街に溢れる監視カメラしかり、イラク人質事件しかり、北朝鮮問題しかり…。
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