日本の歴史 改版 (2) の商品レビュー
第2巻では、蘇我・物部の対立から、持統天皇の治世までを扱っています。 著者は、シリーズ第1巻を執筆している井上光貞と並ぶ日本古代史研究の泰斗ですが、第1巻が戦後の諸学説の批判的検討を読者にはっきりと示そうとしているのに対して、この巻では、著者自身の歴史の見方が一つのストーリーと...
第2巻では、蘇我・物部の対立から、持統天皇の治世までを扱っています。 著者は、シリーズ第1巻を執筆している井上光貞と並ぶ日本古代史研究の泰斗ですが、第1巻が戦後の諸学説の批判的検討を読者にはっきりと示そうとしているのに対して、この巻では、著者自身の歴史の見方が一つのストーリーとして示されており、専門的な学説の批判・検討は、あまり読者に見えないような叙述になっています。 第1巻に続けて読むと、ちょっと残念な気もしますが、入門書としてはオーソドックスな構成と言えるように思います。
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飛鳥に根拠をおいた天皇家は、豪族から一段優位な地位を確保しつつ統一国家を組織してゆく。大化改新、壬申の乱など緊張したドラマ豊かな上昇期を、微妙な一瞬にいたるまで再現し、聖徳太子、蘇我馬子、天智天皇、持統女帝など卓越した人物たつの立場を明らかにしてゆく。
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538年頃欽明天皇、敏達天皇の頃から、697年、持統天皇が位をゆずり文武天皇が即位するまでの歴史。聖徳太子の政治改革や、大化の改新、壬申の乱を経て、持統天皇による藤原宮の栄えを描く。 文武共に優れた評判を得ていた大友皇子より、大海人皇子(天武天皇)が最終的に地位を得たり、才能・人...
538年頃欽明天皇、敏達天皇の頃から、697年、持統天皇が位をゆずり文武天皇が即位するまでの歴史。聖徳太子の政治改革や、大化の改新、壬申の乱を経て、持統天皇による藤原宮の栄えを描く。 文武共に優れた評判を得ていた大友皇子より、大海人皇子(天武天皇)が最終的に地位を得たり、才能・人望共に草壁皇子を超えていた大津皇子が、優れていたが故に排斥され殺害されたりと、権力闘争の無情さからしみじみと世の儚さを感じ寂しくなる。
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最近、古代日本に興味がありちびちび読んで 終了。 大化の改新って相当、革命的な出来事だから 神代から蘇我・物部時代/聖徳太子/大化の改新 /壬申の乱/天武天皇/記紀の成立 までの紆余曲折とかがちょー興味深い。 はっきりいって戦国時代や幕末よりおもしろい。 戦後史...
最近、古代日本に興味がありちびちび読んで 終了。 大化の改新って相当、革命的な出来事だから 神代から蘇我・物部時代/聖徳太子/大化の改新 /壬申の乱/天武天皇/記紀の成立 までの紆余曲折とかがちょー興味深い。 はっきりいって戦国時代や幕末よりおもしろい。 戦後史並みだね。
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大和朝廷の基盤がある程度つくられたあと、中央集権国家の基盤が一通り完成する持統朝までを概観している。その前の、大和朝廷成立までの歴史は今後も明らかになる事はないと思う。 本書の取り扱う範囲では、日本書紀を主な拠り所とはするものの、その限界性も明記しており、補完的に発掘調査結果など...
大和朝廷の基盤がある程度つくられたあと、中央集権国家の基盤が一通り完成する持統朝までを概観している。その前の、大和朝廷成立までの歴史は今後も明らかになる事はないと思う。 本書の取り扱う範囲では、日本書紀を主な拠り所とはするものの、その限界性も明記しており、補完的に発掘調査結果などを交えつつ、常識的な歴史が描かれている。また巻末には最近の知見を加えており、up-to-dateも図られている。 天智天皇が即位するまでの、妙に長い混迷など、そうあっさり流していいのかと思うところもあるが、いい意味で中庸であり、教科書的に使うと良い。
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