学問は驚きだ。 の商品レビュー
学問の楽しさってなんだろう?と学生時代(中学生や高校生の頃)思っていましたが、それがこの本にあります。 よく「勉強が嫌いだ」という人がいますが、この本を読むと、そういう話ではなくて純粋に「新しいことを知りたい」というそういう欲求は人間として当たり前のことなのだなあ、と思います。
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興味の入門書にぴったり。面白かったから、社会心理学の山岸さんと惑星物理学の松井さんの著書は早速読んでます。次は理論経済学の岩井さんへと進んでみようかな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これからの日本は高い美意識を活かして経済力の覇権から転換してみるのも良い…というような内容です。世界遺産条約の締結を皮切りに景観の改善、自然との調和を大切にする時代になると。ざっくり言えばそうなりますが!日本の歴史変遷を眺めながらの説明で行き着いた結果が自然云々で、そのプロセスは要約が難しいので割愛します。ついでに感想も割愛します(笑)。 ついこのあいだまで、二二歳ぐらいのときに「今からマジメになる!」と思いたったとしても、遅くはなかったと思うんですよ。だけど、マジメになるのが遅い人用に残されている場所は、今は犯罪なんですよね。 「やり直すんだったら、ウチへ来ないか?」 「この会社で、イチから叩きあげたらどうだ?」 もう、そういう言葉をかけられなくなった……そんな時代って、ぼくが経験した中では、これまで、そんなになかったと思うんですね。 (後書きにかえて) 上記後書きは著者である糸井重里氏のものですが、直感的にすごくわかる!と思って抜粋しました。階層の固定化、勝ち組と負け組の機械的運命論のような『何か』が今の日本にはあるように感じます。 それを打破する光明は…この一冊を読めば見えてくるような気がします。発行が2004年と若干古いのですが今読んでも尚余りある先見的言及には脱帽します。なかなか手に入りにくくなっている本なので非常に残念です。 評価はA+です。
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4人の先進的な考えを持つ専門家の講演をまとめたもの。 話し言葉で文字起こしされていたので、本当にシンポジウムの会場で聞いているような感じだった。 本の最後には著名人たちの50のことばも載っていて、全体的に「こういう考え方もあるのか」とひたすら感じっぱなしの本だった。 経済学などあ...
4人の先進的な考えを持つ専門家の講演をまとめたもの。 話し言葉で文字起こしされていたので、本当にシンポジウムの会場で聞いているような感じだった。 本の最後には著名人たちの50のことばも載っていて、全体的に「こういう考え方もあるのか」とひたすら感じっぱなしの本だった。 経済学などあまり関わりのない分野の話を聞く(読む)ことができたのも良かった。
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このシリーズは全部読んでしまいそう・・・。 ほぼ日のイベントで4人の「ものすごく進んだ事を考えている人」の講演会。 前書きで書かれているように、これは知識をつけるとか、教養のため、とかそういうものは考えなくて、ただ、「話はなんかよく分からないけど、よかったなぁ」という感想を持って...
このシリーズは全部読んでしまいそう・・・。 ほぼ日のイベントで4人の「ものすごく進んだ事を考えている人」の講演会。 前書きで書かれているように、これは知識をつけるとか、教養のため、とかそういうものは考えなくて、ただ、「話はなんかよく分からないけど、よかったなぁ」という感想を持ってくれればいい、とのこと。これは実際に生で聞いてみたいなぁ・・・ 「経済の行方」「地球の行方」「社会の行方」「日本の行方」 ・・・という題で4人がそれぞれ話してます。にしても、「経済の行方」は長かった(笑)ページ配分おかしい。 一番印象的だったのは「社会の行方」 いや〜、胸にグサグサと突き刺さる図星が痛い; 「人への信頼度が高い」事と「人に騙され易い」事は比例ではないのね〜。 「地球の行方」はスケールの大きさが面白かった! 今の地球は「1秒が1年を壊す」ではなくて、「1秒が1日、場合によると1ヶ月」なんですね〜。1ヶ月に1年が壊されるなら何となく納得できるような。
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それぞれ独自の研究を進めている、4人の学者をセレクトしておこなわれた講座の講演録。一般向けにおこなわれた講演をそのまま収録しているので、専門書を読むよりもはるかにわかりやすい言葉で説明されている。 この本に収録されているのは、岩井克人氏、松井孝典氏、山岸俊男氏、川勝平太氏の講演。...
それぞれ独自の研究を進めている、4人の学者をセレクトしておこなわれた講座の講演録。一般向けにおこなわれた講演をそのまま収録しているので、専門書を読むよりもはるかにわかりやすい言葉で説明されている。 この本に収録されているのは、岩井克人氏、松井孝典氏、山岸俊男氏、川勝平太氏の講演。 タイトルからして、もっと理解不能でエキセントリックな内容を想像していたので、それと比べると、かなり普通に、親しみやすく、タメになると思うような話しばかりだった。 講演の話しというのは、本に書かれた内容よりも、その人の人柄がよく伝わってきて面白い。特に、岩井克人さんの講演録は、とても臨場感があって、経済学を勉強する過程での回り道や困惑など、プライベートな考え方の部分までもが明らかになっていて、余計にその、言っている内容の背景が理解しやすかった。 巻末におまけとして収録されている、色々な人の一言を集めた「50の言葉」というのも、イトイ新聞ぽい内容で、さりげなく、いい付録だと思う。 学問をやっている人って、自分さえもその結果に驚くような結論に、ときには、たどりついちゃうじゃないですか。アルキメデスが風呂から飛び出したエピソードも、あれは、何より、自分が驚いたんですよね。(糸井重里)(p.17) 簡単に言うと、近代以前の社会とは、「ヒトとモノとが厳密には区別されていないため、時にはヒトがモノとして扱われているという集団」なんです。(岩井克人)(p.39) ケインズ自身が作り上げた「一般理論」は、内容的に経済学にものすごいインパクトを与えた。しかし、そのインパクトをさらに強めた要素があるんです。ケインズには、「ケインズになる前」というものがあるのです。これは、すごく重要でした。このケインズになる前のケインズは、伝統的な経済学で最も有名な実力者だった。伝統的な経済学のチャンピオンだった人が、その経済学を批判してしまったので、ものすごいインパクトになったんです。最初から異端でいると、なかなかメインストリームにはならない。(岩井克人)(p.121) たとえば、生物圏が生まれた結果として、大気圏あるいは海の中に酸素がたまったわけです。これを今風の環境問題の議論のように言えば、「酸素という汚染物質が大気海にたまって、それ以前の嫌気性の生物、すなわち酸素の存在下では生きられないような生物が、生物圏の片隅に追いやられた」というようなことになります。(松井孝典)(p.148) おそらく「研究のおもしろさ」というのは、大きく分けて、二つあると思います。一つ目は「ゲームを解くおもしろさ」です。わたしがアメリカにいるときには、特にこちらをやっておりました。「現在、みんなが解きたがっている問題があって、そいつを一番最初にきれいに解くというおもしろさ」です。ただし、それにハマると、もっとおもしろいおもしろさがあるというのがわからなくなるんですよ。それがもう一つのおもしろさの「問題を作るおもしろさ」です。(山岸俊男)(p.178) 日本は地名でもって時代区分している国です。地名で時代区分している国がほかにあるでしょうか。お帰りになって、世界史年表をちょっと見てください。そうすると、首都機能を移転して国はたくさんありますけれども、首都機能のおかれた地名で時代区分してはいません。(川勝平太)(p.267)
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「ほぼ日」のイベントとして行われた講演を本にしたもの。4人の「ものすごく進んだことを考えている」学者さんの話がまとめられています。 わたしが特に興味を持って読んだのは、第3章の山岸俊男さんの「社会の行方」と第4章の川勝平太さんの「日本の行方」。山岸さんの、社会心理学から見た「信...
「ほぼ日」のイベントとして行われた講演を本にしたもの。4人の「ものすごく進んだことを考えている」学者さんの話がまとめられています。 わたしが特に興味を持って読んだのは、第3章の山岸俊男さんの「社会の行方」と第4章の川勝平太さんの「日本の行方」。山岸さんの、社会心理学から見た「信頼」と、日本社会で一般的信頼を育てていくために必要なものについての話は、まさに目から鱗でした。川勝さんの話は、語りの勢いに圧倒されて読みきった感じ。「文化史」みたいなことはわたしも勉強してきたのだけど、だからこそ、こんなに大雑把にまとめちゃっていいのか!ってあっけにとられる部分があって、それでも論の流れには納得されられてしまう。人の話ってすごい。この2つの章は、もう一度読み直してみるつもりです。
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