ボディ・アンド・ソウル の商品レビュー
神・古川日出男のエッセイもどき私小説。いや純粋にフィクションだと思いますが。やはり言葉の浮遊感が素敵。 酔っ払い感酩酊感、次から次へ溢れ出る言語の泉。を通り越して洪水状態。そんなわけで今回もフルカワンな暴走ストーリーでしたよ、と。 そして『サウンドトラック』の続きは本当に出ないの...
神・古川日出男のエッセイもどき私小説。いや純粋にフィクションだと思いますが。やはり言葉の浮遊感が素敵。 酔っ払い感酩酊感、次から次へ溢れ出る言語の泉。を通り越して洪水状態。そんなわけで今回もフルカワンな暴走ストーリーでしたよ、と。 そして『サウンドトラック』の続きは本当に出ないのか?
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宇宙を構築している“真実の音”に耳をすませろ―この低音世界で。ノンフィクションとフィクションの境界を破った、まったく新しい小説の誕生。
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宇宙を構築している“真実の音”に耳をすませろ―この低音世界で。 ノンフィクションとフィクションの境界を破った、まったく新しい 小説の誕生。
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私は三人称のより一人称の小説の方が好きです。 正に一人称、そして言葉遊びがものすごい作品。 作者と同じ名前の作家古川日出男のお話?なんですが、一つ一つの単語が奇抜で取り止めの無く続く文章の中に、ちらほら見える胸に突き刺さるような真剣な言葉やその人の切実な思いにぐっときます。 そし...
私は三人称のより一人称の小説の方が好きです。 正に一人称、そして言葉遊びがものすごい作品。 作者と同じ名前の作家古川日出男のお話?なんですが、一つ一つの単語が奇抜で取り止めの無く続く文章の中に、ちらほら見える胸に突き刺さるような真剣な言葉やその人の切実な思いにぐっときます。 そして最後にどんでん返しが! これ私最後まで気がつかなかったんですが、推理小説だったんですか?(汗;) でも恐くないし、おもしろいです。 洋楽や時代背景について語っている所が多いのですが、私はまったくわかりませんでした。(涙) 音楽や歴史についての知識や自分の意見があると、もっと面白いのかもなと思いました。
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これはちょっと切ない小説かも知れない。 つまり僕が終わっている。第二の僕はそこからはじまる。 宇宙を構築している真実の音に耳をすませろ――この低音世界で。 主人公はフルカワヒデオで、彼の日常、例えば編集者との打ち合わせや、取材旅行、友人との飲みに出かけたさいの馬鹿話、散...
これはちょっと切ない小説かも知れない。 つまり僕が終わっている。第二の僕はそこからはじまる。 宇宙を構築している真実の音に耳をすませろ――この低音世界で。 主人公はフルカワヒデオで、彼の日常、例えば編集者との打ち合わせや、取材旅行、友人との飲みに出かけたさいの馬鹿話、散歩、それらが語られる。 語り口調は崩れている。日記的な形式と思えば、確かに頷けるけれど、それにしてもおかしな語り口。 はっきり言えば、おじさんが無理矢理若者口調を使っているような違和感がある。 けれど、それもどこかハイセンスな単語の紛れ、または文脈で許せてしまう。 そこで切るのか! そこで続くのか! 助詞はそれか! 接続詞はそれか! ふりがなはそれか! 文章に振り回されて、ぐるぐる頭の中も振り回されて―― たまらない。 作中には何個も物語のアイディアが出てくる。 編集者と打ち合わせを何度もするのだけれど、果たして本当にそんな作中に語られる本を出す予定があるのか、どこまでがフィクションなのか、ノンフィクションなのか、混乱してくる。 たまらない。 しかし「ドストエフスキー・リローデット」と「低音世界あるいはアポカリプスX」は本当に出して欲しい。読んでみたい。 この人はタイトルセンスがすさまじい。 前作「サウンドトラック」は、もともと前後編の短編であったものが一つにまとまったのだけれど、その後編のタイトルが凄い。 「神々が笑いながら坂を昇り、降り、人差し指で巨樹を殺して(しかし彼らには四本の指しかない)洞にきえた。そこに東京の臍が」 である。 何か、歪で美しい。 ボディアンドソウルでは、この歪な美しさが溢れている。 着地も、いろいろな意味でぐるぐるする。
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