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アウグスティヌス の商品レビュー

3.6

5件のお客様レビュー

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アウグスティヌスの生…

アウグスティヌスの生涯・思想をやさしく解説してくれてます。「告白」や「神の国」といった原典を読む前に予備知識として読んでおくといいと思います。アウグスティヌスは、今から1,700年前もの人ですが、いまだに思想家や哲学者から注目を浴びている人です。本書を読んだら、「告白」をお読みに...

アウグスティヌスの生涯・思想をやさしく解説してくれてます。「告白」や「神の国」といった原典を読む前に予備知識として読んでおくといいと思います。アウグスティヌスは、今から1,700年前もの人ですが、いまだに思想家や哲学者から注目を浴びている人です。本書を読んだら、「告白」をお読みになることをお薦めします。

文庫OFF

元々は人類の知的遺産…

元々は人類の知的遺産に収められていたもの。全体的なバランスはとられており、アウグスティヌスを総合的に理解する際の助けになるものだろうが、アウグスティヌスについては、彼自身の著作『告白』から読み進める方が良いと思う。本書は入門、専門のどちらにしても少し中途半端な気がする。

文庫OFF

上級者向け。このぐら…

上級者向け。このぐらいの事はわかてるでしょ という前提なので、、、

文庫OFF

2012/11/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カント、デカルトから西田幾多郎にも影響を与えたアウグスティヌス。ローマ帝国末期の北アフリカに生まれ、栄達をめざしたイタリア渡航後にキリスト教に回心。異端と論争し故郷の教会で活動する一方、膨大な著作を残した。その波乱の生涯を辿り、魂の彷徨と信仰への讃美を記す『告白録』や、歴史と国家、神と人類を論じた『神の国』など全著作を解説する。

Posted byブクログ

2010/01/10

今からおよそ1,600年前を生きた古代キリスト教神学者・哲学者の経歴と思想を紹介した本です。パスカルの「パンセ」にも登場し、西洋哲学の概説書には必ずと言っていいほど出てくるこの人物に興味をもったので読んでみました。 前半はアウグスティヌスの生涯と思想遍歴を追った伝記形式、後半は7...

今からおよそ1,600年前を生きた古代キリスト教神学者・哲学者の経歴と思想を紹介した本です。パスカルの「パンセ」にも登場し、西洋哲学の概説書には必ずと言っていいほど出てくるこの人物に興味をもったので読んでみました。 前半はアウグスティヌスの生涯と思想遍歴を追った伝記形式、後半は76年の生涯の中で著した作品115点を1つ1つ取り上げて紹介する著作案内。本書全編が実にボリュームがあって、けれども哲学の本にしては分かりやすくまとめられていて、内容の難解さからくる抵抗は読んでいてあまり受けませんでした。 読んでいると、アウグスティヌスの真摯さ、謙虚さといった人柄がとてもよく伝わってきます。欲望と放蕩におぼれた果てにキリスト教に回心したのが32歳。それから10年も経たぬうちにアフリカの司祭に叙任される彼の心境はどのようなものであったか。司祭の打診への返書に書かれた彼の心情や、司祭に就任してから教会に作った修道院の規則などの叙階前後のエピソードは、死の直前まで論争を挑まれ、また各地の聖職者から助言を求められ、それらの1つ1つに丁寧な対応と説得を怠らなかったアウグスティヌスの、悩みさいなまれ続けた全生涯を通した姿を表しているように思えるのです。 そして彼の思想を目にしたとき、後世の多くの哲学者や思想家に影響を及ぼし、足跡を刻みこんだことに驚きました。アウグスティヌスの愛を説く姿や恩恵論はパスカルの思想を、神と人間との関係性を思索する姿はデカルトとの共通点を、そして、三位一体の神の相似形として描かれる人間の内面構造はフッサールの時間意識論を、それぞれ彷彿とさせます。「西洋哲学史」を読んで頭に浮かんだ、「思想」が「本質」の周りをらせんを描きつつ天へと向かうというイメージが、またしても頭をよぎります。人間ははるか昔から同じ主題を同じように考え、けれども少しずつ異なったものに体系づけている。そんな気がしてなりません。 著者の文体は簡素で少し癖のあるものですが、それは決して読みの邪魔にはならず、良い味を出してくれています。巻末の文献案内には邦訳された著作も紹介されていて、参考になります。 (2008年12月 読了)

Posted byブクログ