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ドラゴンランス伝説(4) の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2023/04/30

4巻にして、物語は早くも佳境に入っていき、求める物を見つけ出すべく、双子の弟レイストリンは、史実通りに事を為すべく、《ドワーフゲイト戦争》に便乗して、様々な戦略を練っていくのだが、ここに過去に遡行してきたことによる、様々な不確定要素が重なることで、その通りにならない可能性も出てき...

4巻にして、物語は早くも佳境に入っていき、求める物を見つけ出すべく、双子の弟レイストリンは、史実通りに事を為すべく、《ドワーフゲイト戦争》に便乗して、様々な戦略を練っていくのだが、ここに過去に遡行してきたことによる、様々な不確定要素が重なることで、その通りにならない可能性も出てきており、再び史実通りにするために・・といった要素は、第三者的視点で読むと面白いのだが、当事者側に立てば、たまったものではないだろう。 特に、本書に入って、ますますレイストリンの感情の起伏が激しくなっていくのを見ると、いよいよ、目的地が近付いている緊張感を覚えると共に、彼の目的の為には手段を選ばない、その非情さに、何とも言えない思いも過るのだが、私にとって、意外だったのは、彼のそうした常軌を逸する行動の裏に、母親の悲しき運命が関わっていた事には、胸の痛む思いにさせられ、彼は彼で、自分自身にしか分からない複雑な気持ちを抱いていたのだなと、ここに来ての、新たな彼の素顔の別の一面が登場したのには、とても驚かされた。 とは言っても、やはりその非情な行いは許せないものがあり、特に今回のシリーズのタッスルホッフに対しては、『戦記』で一緒に冒険をしてきた間柄だけに(たとえ本音は仲良くなかったのだとしても)、尚更、やるせない悲しみが募っていったが、終盤のあの展開には、一縷の望みを感じさせられた。 また本シリーズは、もしかしたら、双子の兄キャラモンの物語なのではという思いが強くなり、最初に酒浸りでいた時はどうなるものかと思ったが、これまでずっと彼の中にあった蟠りも、ようやく解消された気がしており、それは双子の兄にとって、あまりにも衝撃の強いものを立て続けに体験した上で、それでも、そんな弟を受け入れることが出来るようになるまで、度量の広さを持てるようになったのは、彼のこれまでの過保護に近い兄弟愛とは違った、レイストリンは弟ではあるものの、それ以前に一人の人間であることを認めた証でもあり、そうしたキャラモンの成長を見ながらも、彼の故郷を恋しく思う気持ちには思わず、『戦記』から読んできて良かったと思わせる、仲間たちへの愛を感じさせられて、私にはとても嬉しかった。 ただ、もうちょっと、夢見させてよ(笑) 前巻であれだけの幸せな光景を見せられて、もしかしたらって思ったけど、まあ、これはこれで納得させられる感もあったし、二人とも、ようやく大人になったのだなといった感慨も抱けたので、良しとするか。 でも、この終わり方はいったい? まるで、これで伝説は終了しましたよと言っても、決して過言ではないエンディングが、逆に、次巻を早く読ませてくれと煽ってしまいそうで、なんとも心憎い終わり方だこと。 というわけで、緊迫の5巻に続く。

Posted byブクログ

2022/10/18

始まりました! ひまわりめろんが語る「安田均さんの思い出〜日本TRPG黎明期について〜」のコーナー!(振り切った!) 前回は訳者の安田均さんが創設したグループSNEについての思い出を語りましたが、今回も引き続きグループSNEについて語ります えー、もうドランゴンランスのレビュー...

始まりました! ひまわりめろんが語る「安田均さんの思い出〜日本TRPG黎明期について〜」のコーナー!(振り切った!) 前回は訳者の安田均さんが創設したグループSNEについての思い出を語りましたが、今回も引き続きグループSNEについて語ります えー、もうドランゴンランスのレビューする気なんて端からありませんとも 前回はグループSNEの世界観の提示という観点から日本にRPGを根付かせた功績について語りましたが今回はシステムの提示についてです そう!グループSNEの最大の功績である『ソードワールドRPG』です グループSNE三羽ガラスのひとり清松みゆきさんがゲームデザイナーとしての才能を爆発させた日本初のテーブルトークロールプレイングゲームで、そのの特徴は「圧倒的な価格破壊」と「圧倒的な凡庸性と拡張性」にありました 当時、テーブルトークRPGと言えば、すなわちアメリカ生まれの『D&D』というゲームそのものを指すと言っても過言ではないくらいだったのですが、こいつが大層な箱に入っていて確か…6,7千円くらいしました しかも、レベルが上がるとさらに小刻みに何セットも買い足ししなければならなかったために何万円もかかってしまい、資料集や付属の書籍など揃えようとすると10万円も見えてくるという中高生にはお年玉貯めてなんとか…という感じの代物でした(自分たちは友だち集まってお金を出し合って買ってました) それをなんと『ソードワールドRPG』は基本ルールを文庫本という形態で発売したのです(確か千円前後だったはず) しかも、『D&D』は二十面ダイスだの十二面ダイスだのといった、ここでも金取るのか!というサイコロを使って遊ぶのに対し、『ソードワールドRPG』はその辺で10円も出せば買える六面ダイス2個を使うという安心設計!ジャパネットタカタもびっくり! この圧倒的低価格により日本の少年少女に絨毯爆撃を仕掛けたのです! そしてもうひとつの特徴である「圧倒的な凡庸性と拡張性」ですが、これは低価格であるということと無関係ではなく、最初のルールブックには非常に基本的なことしか書いていなかったんですね もちろんその他の部分で利益をあげるという思惑も当然あったでしょうが、この「拡張性に優れた基本ルールの提示」に隠されていた真のメッセージは「自分たちで考えろ!」ということだったのだと思います そうです、この優れた基本ルールを使って日本の子供たちは「自分たち独自の」新しい魔法、新しいモンスター、新しい職業、新しい世界を創りあげていったのです 安田均さんとグループSNEが日本の子供たちのもつ想像力と創造力を信じて託した宝物 それが『ソードワールドRPG』だったのです!!

Posted byブクログ

2014/04/03

彼が力を手に入れたいと思うのは、「暗黒の女王」の支配からこの世界を救いたいと思っているから。 でも、人は彼が神になりかわろうとしているように感じる(そして、それは間違えではない) それでも、彼の支配する世界は、多分、慈悲深いものであう。 では、正しいことを成すために、間違った...

彼が力を手に入れたいと思うのは、「暗黒の女王」の支配からこの世界を救いたいと思っているから。 でも、人は彼が神になりかわろうとしているように感じる(そして、それは間違えではない) それでも、彼の支配する世界は、多分、慈悲深いものであう。 では、正しいことを成すために、間違った道を進むことは、正しいことなのでしょうか?

Posted byブクログ