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加藤正夫打碁集(上巻) の商品レビュー

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2011/05/10

「私たち棋士が、碁を打って生きたあかしとして後世に残せるものは、一片の実践譜のみです。十七歳で入段して現在まで四十年、千数百局の実践譜を残してきました。好局、拙局、うれしい一局、くやしさで気も張り裂けんばかりの一局と、さまざまですが、どんな不出来な内容でも、「これが加藤の碁です」...

「私たち棋士が、碁を打って生きたあかしとして後世に残せるものは、一片の実践譜のみです。十七歳で入段して現在まで四十年、千数百局の実践譜を残してきました。好局、拙局、うれしい一局、くやしさで気も張り裂けんばかりの一局と、さまざまですが、どんな不出来な内容でも、「これが加藤の碁です」と、みなさまにご覧いただくしかありません。ことばを変えると、実践譜を手に取って並べていただくことが、棋士冥利に尽きる最高のしあわせであり、身にあまる光栄だと思っています。」 以上 本書の序より抜粋。 本書は、加藤九段が本書タイトルに適った棋譜を過去のご自身の膨大な棋譜の中から厳選して選び出した16局を載せたものである。 構成としては、各局の解説の冒頭で局面を載せて次の一手を読者諸氏に考えてもらい、その後で棋譜解説を初手から終局まで述べてゆく過程にて冒頭の局面に対する解答(というか筆者の見解。必ずしも正解が一意に決まるとは限らない為)が示される形式となっている。   数多ある棋譜書籍の中では棋譜を一局でも多く収録させておくという趣旨に沿うものではなく、一局一局を十二分に説明し読者諸氏の棋力向上に役立ててもらおうとする内容ではないかと思います(アマ3級~三段位でも十分に理解しつつ並べられると思います。逆に高段の方にはやや説明が冗長と感じられるかもしれませんが、行間を読む感覚で並べればまた新鮮ではないでしょうか。)

Posted byブクログ