夫・青木雄二 の商品レビュー
『ナニワ金融道』で知られる漫画家、青木雄二の妻が書いた一代記。青木が2003年9月5日に肺がんで逝去してから20年近くになるが、このような本が出ているとは初めて知った。 新地のホステスで、19歳も年下の妻若代から見た夫がつづられている。青木の漫画家デビューは44歳。それまで山陽...
『ナニワ金融道』で知られる漫画家、青木雄二の妻が書いた一代記。青木が2003年9月5日に肺がんで逝去してから20年近くになるが、このような本が出ているとは初めて知った。 新地のホステスで、19歳も年下の妻若代から見た夫がつづられている。青木の漫画家デビューは44歳。それまで山陽電鉄、町役場、水商売やデザイン会社など職を転々としながら漫画家の夢をあきらめられなかった青木。週刊モーニングで、他の漫画が休載した時の補欠で、5回連載したナニワ金融道が人気に。しかし本人はマルクス、共産主義者で、「資本主義の矛盾を根底に据えてお金の裏側を表現する漫画を描きたい」と思っていたのに、世間の評価は金融の裏側を描き、銀行家や法律家の教科書的存在というもの。それで本人は苦悩したと言う。 スクリーントーンも使わず、全て手書きで描く画風で、長時間労働。ハイライトを鬼のように吸い、夜には新地通いも。腱鞘炎や膵臓炎も患い、漫画連載は1997年に引退し、文字の本や講演で自分の考えを積極的に発信した。2000年に55歳で息子旭をもうけるが、同年に顎にガンが見つかり、3年後に肺がんで死去。まさに太く短く駆け抜けた一生だったが、息子の成長が見られなかったのは心残りか。
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ばれなければ何をしても許される ゼニヲを持っていることは絶対的の善であり、ゆえにゼニ儲けのために悪いことをしても、ばれない限りは結果的に善となる 働くものは儲からず、儲けるものは働かない すべては経済を土台にしてその上に成り立っている
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