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ぶ仕合せな目にあった話 の商品レビュー

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2012/06/24

新潮社の季刊誌「考える人」のメルマガで、ユーモアに満ちた観察者・吉田さんの魅力を知った。 さっそく取り上げられていた2冊、「思い出し半笑い」、「敗戦野菊をわたる風」を借りるべく図書館へ出向いたものの、すぐに入手できたのは割と新しいこの本だけで、他は取り寄せとなってしまった。 ...

新潮社の季刊誌「考える人」のメルマガで、ユーモアに満ちた観察者・吉田さんの魅力を知った。 さっそく取り上げられていた2冊、「思い出し半笑い」、「敗戦野菊をわたる風」を借りるべく図書館へ出向いたものの、すぐに入手できたのは割と新しいこの本だけで、他は取り寄せとなってしまった。 そこで手に入ったこの本から読み始めたのだが、これが大正解。著名なテレビ・マンとしての吉田さんという事前情報と違って、作家としての姿や病魔と格闘していたという意外な一面がわかって、吉田さんの人となりをより良く理解する大きな手助けとなった。 この本、三つのパートに分かれて編集されているのだが、第一部は「まえがき」に続いて本書のタイトルの元となった芥川賞候補作品「ジョナリアの噂」、そして「癌で死ぬわけにはいかない」宣言を収録。第二部では新聞に寄稿したエッセイ31編を収録。最後の第三部では戯曲2編を収録しており、多方面にわたる幅広い文学活動を網羅した一冊となっている。

Posted byブクログ