好かれるシニアは「きき上手」 の商品レビュー
執筆当時、73歳のシニアカウンセラーによる、産業カウンセリングのすすめ。 主に中高年に向けて書かれているが、産業カウンセラーの養成講座の内容についても書かれているため、興味がある人には参考になる。 半分エッセイなので、冗長感は否めない。あと日がな将棋を指している人を見て、「他...
執筆当時、73歳のシニアカウンセラーによる、産業カウンセリングのすすめ。 主に中高年に向けて書かれているが、産業カウンセラーの養成講座の内容についても書かれているため、興味がある人には参考になる。 半分エッセイなので、冗長感は否めない。あと日がな将棋を指している人を見て、「他にやることがないのだろうか」と書いている(P.44)のは、余計なお世話だと思った。 「シニアになっても社会から必要とされる俺って、かっこいい」というナルシシズムあるいは自我肥大(エゴ・インフレーション)を感じた。それ自体は、個人の価値観ではあるが、著者がカウンセリングをなさる時に、"無条件の"肯定的な配慮(Unconditional positive regard)を失っていないことを祈る。 上記のような、「猫も杓子も産業カウンセラーの勉強をすべき」と言う、猛烈なアピールは"下品"である。民間療法の「あなたも整体師になれる」という、スクールビジネス的な売り文句に近い、"安っぽさ"を感じさせたのは残念である。
Posted by
- 1