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インドの女性問題とジェンダー の商品レビュー

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2012/01/04

サティー、ダウリー、女児問題 サティーとは寡婦殉死 夫に先立たれた女性は葬儀の際、亡き夫が焼かれている業火の中に飛び込むことによって、殉死を遂げる。それが今もなお、奨励されている。正確には奨励はされていないが、良き妻の手本とされているとか。サティーの起源をたどると、夫を毒殺する...

サティー、ダウリー、女児問題 サティーとは寡婦殉死 夫に先立たれた女性は葬儀の際、亡き夫が焼かれている業火の中に飛び込むことによって、殉死を遂げる。それが今もなお、奨励されている。正確には奨励はされていないが、良き妻の手本とされているとか。サティーの起源をたどると、夫を毒殺するのを防ぐために(愛と憎しみは表裏一体故に)始まったとか。どっかの本で読んだけど、信憑性に欠ける。 この寡婦殉死が自発的な意思によって為されたのか、もしくは周りの半強制的or完全に強制、脅迫の元に行われたのか、寡婦が死んだ後となっては確かめる術がない。 時には、麻薬の類を飲まされ催眠状態に陥らせてサティーを行うケースもあるみたいだ。 もしこのサティーが事件性を帯びていて起訴されたとしても、証拠不十分で有罪になるケースは稀である。「自殺」として処理されるのが通例。この慣習は一体何なんだろう 寡婦となった女性が集まる場所、ヴリンダヴァンとベナレス 寡婦となった女性は金銭を得る手段を失い、生き残る為、彼の地に赴き、そこでひっそりと物乞いとしての生活を送り、生涯を終える 髪をそぎ落とした女性、ビンディー(既婚女性が髪の分け目にする塗料)をぬぐい去った老婆にを時たま見かけたが、それは儚げで何とも哀愁を誘った。 タミルナードゥ州のカッラル族の女児600/1200→570死亡 この驚異的な数字 やはり女児は家族にとって、足枷としかならないのか それでも、幸せそうなお父さんと娘の風景を幾度となく見かけた 本当に女児が忌み嫌われている社会なのかと、目を疑ったほどだ 実際に、どうなんだろう。インド人の本音はどこにあるのか 中流、上流になるほど、女児を嫌う→合法的な中絶 下流では生後殺す→犯罪化 news タイムズ オブ インディアン パイオニア

Posted byブクログ

2010/10/27

レビューを見て読書。  男性の人数10に対して女性の人数おおよそ9ほど、そんな違い無いじゃんって感じるけれど、インドの人口を10億とみると1億人足りない。この1億人という数字に衝撃する。 レヴィ・ストロースだっただろうか、世界の文明文化に優劣などないと書いたのは。そして洞窟に...

レビューを見て読書。  男性の人数10に対して女性の人数おおよそ9ほど、そんな違い無いじゃんって感じるけれど、インドの人口を10億とみると1億人足りない。この1億人という数字に衝撃する。 レヴィ・ストロースだっただろうか、世界の文明文化に優劣などないと書いたのは。そして洞窟に書かれた壁画の研究から、むしろ古代のほうが進歩していたのではないかと論じたのは誰だっただろうか。 不条理なしきたりが残るインドを未発達な文明と見るべきなのか、それとも文化の多様性に価値を見るべきなのだろうか。そんな理屈は抜きにして、イギリス人は他文化を受け入れるといった日和見的発想はせず、真っ先に禁止した。それも法律というもっとも拘束力のある権力で。啓蒙と名を打ったヨーロッパの価値観押し付け運動だけど、こういう一面を知るとやっぱりすごいと感心してしまう。彼らからすれば、女性の殉死なんぞはその国の文化云々なんて関係なくくそったれなしきたりで、土俵に女性が上がれない相撲のしきたりだって多分くそったれなのだ。鯨を殺すなと言いながら女性を殺すなと言う。その考え方には気持ちよいほどに一貫性があるの。 でもサティーは起こる。 先進、後進という枠で考えてみると、女性の価値を啓蒙したイギリスが先進で不条理なしきたりを重んじるインドが後進。こういう枠組みに感じると思う。でもそれは厳密に見ると違う話で、問題なのは文化ではなく、人の進歩に関してなのだ。シンプルな信仰心ではなく、信仰を隠れ蓑にして利己的、政治的な思惑が働いているからこそ、後進的なのだ。 確かに、インドでの女性の立場を思うといらだつほどに不条理だし、かわいそうという思いをどうしても拭い去ることはできない。でもその差別は結果であって原因ではない。なぜ女性が虐げられているのか、その原因はさらになぜ日本ではそうならなかったのか。今のインドを作った背景、それをとっても知りたいのだ。

Posted byブクログ

2009/10/07

インドにはまだまだ女性というだけで多々の差別がある。世界にはこういう国がまだたくさんあることを日本人は知るべきだ。

Posted byブクログ