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絵で見る幕末日本 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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幕末の江戸・長崎・京…

幕末の江戸・長崎・京都などの挿画140点当時の床屋、本屋、武道場、武家屋敷がリアルに描かれていました。不思議な感じです。

文庫OFF

西洋人が見た日本の様…

西洋人が見た日本の様子がありありと描かれている反面、リアルすぎる印象もあった。

文庫OFF

2024/06/03

スイスの時計業組合長のエメ・アンベールが外交官として、日瑞修好通商条約を締結するために1863年に来日した際、日本の社会風俗を記録したもの。僅かな滞在期間で、驚くほど深い考察をしている。1872年にフランスのジュール・ベルヌが八十日間世界一周を書いたが、訪日経験のないベルヌは、ア...

スイスの時計業組合長のエメ・アンベールが外交官として、日瑞修好通商条約を締結するために1863年に来日した際、日本の社会風俗を記録したもの。僅かな滞在期間で、驚くほど深い考察をしている。1872年にフランスのジュール・ベルヌが八十日間世界一周を書いたが、訪日経験のないベルヌは、アンベールの9年前の記録を頼りに、横浜を記述したとされる。そこに興味があって読んだのだが、アンベールの記録は想像以上に面白かった。

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2018/05/05

◆写真が広く普及していない幕末期日本の紀行文でありながら、読後感はビビッドなもの。その要因は著者が残した写実的風景画の数々◆ 2004年(底本1966年)刊行。 著者は日瑞修好条約締結交渉のために来日したスイス時計組合会長(1900年没)。 ◆この手の外国人による見聞録は、 ➀...

◆写真が広く普及していない幕末期日本の紀行文でありながら、読後感はビビッドなもの。その要因は著者が残した写実的風景画の数々◆ 2004年(底本1966年)刊行。 著者は日瑞修好条約締結交渉のために来日したスイス時計組合会長(1900年没)。 ◆この手の外国人による見聞録は、 ➀ 著者の母国などとの比較の視点、 ➁ 現代にない、あるいは異なっている文物に関する生の情報が得られる という点で意味がある。  が、さらに本書には著者自身の手による絵が挿入されている点が異色だ。  そしてその価値が明瞭になるのは、幕末当時の葬儀の模様を描写した数枚の絵である。弔問や埋葬は特異には思えないが、火葬が遺族の衆人環視の元で行われ、拾骨もまた天幕だけが周囲を覆う中で実施される。  また賤民の埋葬との差も絵で示され、実に明瞭である。  歴史の文献でありながら、このようなビビッドかつ視覚的な理解が可能になると特徴は類書になかなか無いものである。それは挿入される絵の写実性の高さにも由来しているところだ。  また、娯楽解説の獅子舞・天狗を模した曲芸・江戸での各国大使館・公使館の概観・各種職人の仕事ぶり、さらには石責め、鞭打ち、火焙りや斬首といった種々の刑種の実像なども露わにしている。  一方、東海道を行くにあたり必要な轎(漆塗りの壁で出来た箱のノリモンと、竹製の担架だけの駕籠の二種類)や、藁製の草履を新しいのと容易に代えられるよう、道には藁屑を散らばらせている(馬の脚の保護の目的も)。あるいは、本屋で江戸将軍の公式年鑑。古い百科事典様の書籍、画集などが取り揃えられ、著者やプロイセン公使館員の求めで手に入れることができた、というような挿話は、流石に類書にはない。  ところで、訳者の本書入手の切っ掛けは、1940年のソ連モスクワ日本大使館での会話から訪れた古書店にて、そのロシア語版を見つけたことによるが、これ自体運命的であり、その結果として、こうして本書を読めることを素直に喜びたいところ。

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2013/01/26

1863年に国交交渉の為に日本へ派遣されたスイス人の紀行文なのですが、限られた条件の中で見たにも関わらず、その詳細な記録と感想には驚かされます。武家の女性たちの薙刀稽古を覗き見するなんてお茶目エピソードもあるので、使命感もさることながら好奇心もかなりあったのでしょう。小さな誤解や...

1863年に国交交渉の為に日本へ派遣されたスイス人の紀行文なのですが、限られた条件の中で見たにも関わらず、その詳細な記録と感想には驚かされます。武家の女性たちの薙刀稽古を覗き見するなんてお茶目エピソードもあるので、使命感もさることながら好奇心もかなりあったのでしょう。小さな誤解や誤認もありますが、実に緻密な観察眼です。一番の見所は数多くの緻密なスケッチです。白黒ですが写真に負けない実体感があり、色や動きが目に浮かぶようです。その場に立ち会っているかのような錯覚を覚え、タイムスリップした気分になりました。

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2011/03/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者であるアンベールは、スイスの時計組合会長という商人的な肩書による日本への到来であるにも関わらず、その精密かつ正確な観察眼にはかなり驚かされた。 当時のヨーロッパでは見られない、つまり、白紙の観点から目にした幕末日本のあらゆる場面の描写はすごい。 また、そうした文章に添えられている絵もすばらしかった。 外側から、つまり、外国人から見た日本の姿を、内側から見返しているような感覚だった。

Posted byブクログ

2010/08/13

とにかく絵が素晴らしい。幕末の世相が垣間見られるようで、タイムスリップしてその場に行ってみたくなりました。

Posted byブクログ

2009/10/04

スイスより日本と修好通商条約を結ぶ為、アンベールは1863年4月9日に来日し、翌年2月17日に日本を去る。このわずか1年にも満たない期間に、彼は外国人の立ち入れる範囲内であったにせよ、日本の土地、文化、風俗、様々な物を観察、研究し、スケッチに残している。アンベールによると143年...

スイスより日本と修好通商条約を結ぶ為、アンベールは1863年4月9日に来日し、翌年2月17日に日本を去る。このわずか1年にも満たない期間に、彼は外国人の立ち入れる範囲内であったにせよ、日本の土地、文化、風俗、様々な物を観察、研究し、スケッチに残している。アンベールによると143年前の日本、ほんの何代か前の私の祖先が生きていたであろう日本は、鷲、ハゲタカ、鶴、鷺、雁、鴨等々、莫大な鳥類が飛び交い、美しい自然に満ち溢れて、海はエメラルド色に輝いている。人々は善良で、子供も大人も散策するアンベール達に親愛をこめた挨拶をし、庭の花の一番美しい所を束にして勧めたり、饅頭をご馳走したりして歓待する。それを読むと思わず、美しい日本がそこにあったように思えてならなくなるが、時代は幕末の動乱期。アンベールが日本を去った後、維新は起こり、明治になって尚、農民一揆、士族の反乱が多発する時代、庶民はどのようにして過ごしていたのだろうか。激変してゆく日本人の生活を書き留めた本など、また見つかれば是非読んでみたい所。

Posted byブクログ

2009/10/04

びっくりした。 幕末条約の交渉に来たスイス人の日本滞在記なんだけど、 どっからこんな情報仕入れたの!?というほど詳細な描写。 偏見もあまりないように思える。 絵も一見の価値あり。

Posted byブクログ