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海からきたチフス の商品レビュー

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この本は著者のデビュ…

この本は著者のデビュー作です。しかもなんとSF!

文庫OFF

2014/07/23

(あらすじ)  生物学一家である木谷一家は、毎年8月に大島の別荘で過ごしている。  今年も親戚のとも子を伴ってやって来た。  しかし今年はいつもと様子が違う。  海辺からは魚や貝が消え、その代わりに、白いぶよぶよした塊が大量発生していた。  ケンの兄による徹夜の分析により、その塊...

(あらすじ)  生物学一家である木谷一家は、毎年8月に大島の別荘で過ごしている。  今年も親戚のとも子を伴ってやって来た。  しかし今年はいつもと様子が違う。  海辺からは魚や貝が消え、その代わりに、白いぶよぶよした塊が大量発生していた。  ケンの兄による徹夜の分析により、その塊は生物学的な新発見だと判明。  そうこうしているうちに、島では謎の病気が流行し、島は封鎖された。  その後も食糧が消えたり、銀行から金が盗まれたりと不思議な事件が続く。  さらに、斎藤さんやとも子も病気にかかる。  木谷一家は科学の知識を武器に、この謎の解明に取り掛かる! (感想)  少し日常性を離れた非日常を描いていて、『ウルトラQ』や『怪奇大作戦』などを思わせます。  内容も、生物学や分子生物学の知見が反映されていて、少年少女向けの良質な“サイエンス・フィクション”となっています。  一つ一つの謎を研究し、その解明がつながっていって結論を導き出す過程は、ミステリー小説のようであります。 それは科学研究の過程をなぞったものでもあるのですね。  物語の内容は、執筆当時、すごい勢いで発展していた分子生物学をテーマにした、少年少女向けの良質なサイエンス・フィクションです。  科学の骨格は基本的なもので、今でも通用するものです。  現代の中学生や高校生が読んでも違和感ない、夢中になれる物語だと思います。   映像化しても面白い作品だと思います。  畑正憲さんの小説デビュー作として本作品が出版されたのが1969年。  今年・2014年は45年目になります。  畑正憲小説デビュー45周年記念として、TVドラマ化しても面白いのではないでしょうか?  今年が無理なら50周年記念にでも。いや、半端な数字でもいいじゃありませんか。  しかるべき立場の皆様、一度企画検討よろしくお願いします。   http://sfclub.sakura.ne.jp/21csf05.htm   http://sfkid.seesaa.net/article/402352050.html

Posted byブクログ