海からきたチフス の商品レビュー
この本は著者のデビュ…
この本は著者のデビュー作です。しかもなんとSF!
文庫OFF
(あらすじ) 生物学一家である木谷一家は、毎年8月に大島の別荘で過ごしている。 今年も親戚のとも子を伴ってやって来た。 しかし今年はいつもと様子が違う。 海辺からは魚や貝が消え、その代わりに、白いぶよぶよした塊が大量発生していた。 ケンの兄による徹夜の分析により、その塊...
(あらすじ) 生物学一家である木谷一家は、毎年8月に大島の別荘で過ごしている。 今年も親戚のとも子を伴ってやって来た。 しかし今年はいつもと様子が違う。 海辺からは魚や貝が消え、その代わりに、白いぶよぶよした塊が大量発生していた。 ケンの兄による徹夜の分析により、その塊は生物学的な新発見だと判明。 そうこうしているうちに、島では謎の病気が流行し、島は封鎖された。 その後も食糧が消えたり、銀行から金が盗まれたりと不思議な事件が続く。 さらに、斎藤さんやとも子も病気にかかる。 木谷一家は科学の知識を武器に、この謎の解明に取り掛かる! (感想) 少し日常性を離れた非日常を描いていて、『ウルトラQ』や『怪奇大作戦』などを思わせます。 内容も、生物学や分子生物学の知見が反映されていて、少年少女向けの良質な“サイエンス・フィクション”となっています。 一つ一つの謎を研究し、その解明がつながっていって結論を導き出す過程は、ミステリー小説のようであります。 それは科学研究の過程をなぞったものでもあるのですね。 物語の内容は、執筆当時、すごい勢いで発展していた分子生物学をテーマにした、少年少女向けの良質なサイエンス・フィクションです。 科学の骨格は基本的なもので、今でも通用するものです。 現代の中学生や高校生が読んでも違和感ない、夢中になれる物語だと思います。 映像化しても面白い作品だと思います。 畑正憲さんの小説デビュー作として本作品が出版されたのが1969年。 今年・2014年は45年目になります。 畑正憲小説デビュー45周年記念として、TVドラマ化しても面白いのではないでしょうか? 今年が無理なら50周年記念にでも。いや、半端な数字でもいいじゃありませんか。 しかるべき立場の皆様、一度企画検討よろしくお願いします。 http://sfclub.sakura.ne.jp/21csf05.htm http://sfkid.seesaa.net/article/402352050.html
Posted by
- 1