サハラ砂漠の王子さま の商品レビュー
この人の旅行エッセイは本が持つ、「読者をここではないどこかへ連れて行く力」がものすごく強いと思う。 行き当たりばったりの一人旅なんて自分では絶対しないので、それが擬似体験できるこの人の旅行エッセイが大好きです。 今回の行き先はヨーロッパ&サハラ砂漠。色々大変な目にも合うけれどそ...
この人の旅行エッセイは本が持つ、「読者をここではないどこかへ連れて行く力」がものすごく強いと思う。 行き当たりばったりの一人旅なんて自分では絶対しないので、それが擬似体験できるこの人の旅行エッセイが大好きです。 今回の行き先はヨーロッパ&サハラ砂漠。色々大変な目にも合うけれどそれを飾ることなく、あるがままストレートに書いているところがとても良い。高野さんは旅先で素敵な出会いをたくさんするのだけれども、それは彼女の人柄が良いからなんだろうなぁ。 これからも世界中を旅して、その体験を多くの人に伝えて欲しいなと思う。
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たかのてるこさんに感化された旅(といっても日本だけど)を企て、京都のゲストハウスを予約。旅先でジックリ読もうと購入しました。ところが、大型台風上陸のせいでゲストハウスはキャンセルするハメになってしまったのですが。 たかのてるこさん著書二冊目は、単行本の「モロッコで断食 上・下」の前編にあたるそうです。就職先も決まり、入職日前倒しで会社の寮を借り、その時点で親の仕送りで住んでいたアパートを引き払って海外旅行費を捻出し、大学4年の卒業一人旅へ出かけるところから始まります。その悪知恵が私好みです(笑)。 旅のはじまりはパリから。もちろん無計画でパリに乗り込んでしまい安宿なんぞない洗練された町を彷徨っていると、たまたま同世代の芸大の女の子と出会い意気投合する。しばし美術鑑賞の旅などをしてみるがホールド・アップ。 それからスペインへ。そこへ着くなり、ナント高校時代の同級生スギやんと再会。今度は2人で10日程行動を共にすることとなる。途中スコットランド人のアユガスと出会う。ラフなスキーをしようとしていた日本人2人はアユガスのハードな熱血スキーの特訓を受けるという大試練を乗り切った。 そして、いよいよモロッコ入り。フェリーに乗ったところから、YMCAの安宿で女性としての洗礼を受けまくることとなってしまう。宿を手伝うモロッコ人のアイシャと仲良しになった。公衆浴場のハンマムへ行ったり大切な民族衣装を着せてもらったりと楽しんでいた矢先、悪意ではないらしいが彼女の差し金で彼女のカレに襲われそうになる事件が発生。いたたまれなくなり、YMCAに居合わせた日本人・塚田君と逃げるように宿を出る。旅は道連れ・・・。 それからピンクの街・マラケシュに向う途中、ある家族と出会いモロッコの代表的な料理のクスクスやミントティをふるまってもらい日本のあれこれに答えられない自分を恥じたり。。。たかのてるこさんの旅は常に出会い・別れ・挫折・行動(移動)があるんだな~と、彼女のそれぞれの場面から次へと向える潔さをも感じる。 本書の最終目的地はサハラ砂漠。長距離バスの中で絶世のイケメン・スペイン人のミゲルと出会う。ところがこのミゲルが無鉄砲な旅行者で、彼に誘われ、現地調達で簡単な準備だけをして塚田くんと3人で徒歩での砂漠入りをする。当初は楽しく歩きだしたものの、雨天で極限に凍えるような砂漠の夜で2つしかない寝袋を貸し合ったりと死ぬか生きるかの中に絆を深めていく。が、翌朝には命からがら引き返した。戻ってまた3人は一夜を共にしたが、ミゲルとてるこさんの恋が芽生えたものの、3人はまたバラバラになっていく。最後に社会に出てから変わってしまうかもしれない自分と向き合う。 《先のことが分からなければ分からないほど、私は自由でいられる》 という一行がとても心に残りました。一人で海外へ行きたいという衝動に今、駆られています。 旅を記録して老後の楽しみにしようと思っている私にとって、たかのてるこさんの本はバイブルになりそうです。その時見たもの、味わったもの、感じたものは一瞬にして記憶から薄れていくことも沢山あります。写真と共に「記録」できたら・・・と今から楽しみに思っています。
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旅行に行きたいけど、なかなか行けなくて、想像力の中で旅したい時にはまった、たかのさんの本です。 何冊か読んだけど、このタイトルが私の中で1番です。 出会ったばかりの人が、自分の体に辛いおもいをさせてまで、人を守る、思いやりの気持ち。 損得なんてなくて、自然にしてる行動に、涙...
旅行に行きたいけど、なかなか行けなくて、想像力の中で旅したい時にはまった、たかのさんの本です。 何冊か読んだけど、このタイトルが私の中で1番です。 出会ったばかりの人が、自分の体に辛いおもいをさせてまで、人を守る、思いやりの気持ち。 損得なんてなくて、自然にしてる行動に、涙が止まりませんでした。 世界感がかわった一冊です。 大好きです。
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たかのてるこさんの2作目! 就職も無事決まり、モロッコへひとりたび イスラム圏の男性から強烈なリビドー攻撃を受け弱ってしまい、今回は日本人男性と共に旅をすることに 前回のインドと同様、現地の人々とどんどん交流していくコミュ力はスゴイ! 後半に出会うスペイン人男性とのあれやこれやは...
たかのてるこさんの2作目! 就職も無事決まり、モロッコへひとりたび イスラム圏の男性から強烈なリビドー攻撃を受け弱ってしまい、今回は日本人男性と共に旅をすることに 前回のインドと同様、現地の人々とどんどん交流していくコミュ力はスゴイ! 後半に出会うスペイン人男性とのあれやこれやはキュンときます! 2012/09/09-10
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旅先のスペインで、高校時代のクラスメイトとばったり遭遇。こんな偶然あるのか!! この人の本を読むと、やっぱり旅にはなにか魔法があるな…と思わされてしまいます。 たかのさん、今回もモテモテです。 でも、大変だったろうな。モロッコがこんな街だとは思わなかった。ただ「女」というだけで...
旅先のスペインで、高校時代のクラスメイトとばったり遭遇。こんな偶然あるのか!! この人の本を読むと、やっぱり旅にはなにか魔法があるな…と思わされてしまいます。 たかのさん、今回もモテモテです。 でも、大変だったろうな。モロッコがこんな街だとは思わなかった。ただ「女」というだけで、男にはいらない困難が生じることもあるんだ。 あと、以前読んで衝撃を受けた「サハラに死す」の本の名前が出てきてびっくりした。 ミケルの思いはとてもたくましくて強くてかっこいいけれど、やはりサハラを歩くなんて危ないよ。3人が無事で本当によかった。
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多くの共感を覚えた。旅先でスキーをしたという文を見て、ドイツのスキー場での思い出がこみ上げてきた。 就職活動で自分らしさを表現できないでイライラしていた、そんな感情も思いださせてくれた。 そして、何よりも男性・女性という性別的なものが好むと好まざる関係なく、自分の感情や思考に...
多くの共感を覚えた。旅先でスキーをしたという文を見て、ドイツのスキー場での思い出がこみ上げてきた。 就職活動で自分らしさを表現できないでイライラしていた、そんな感情も思いださせてくれた。 そして、何よりも男性・女性という性別的なものが好むと好まざる関係なく、自分の感情や思考に大きく影響することを改めて思い知った。 普段、どんなに理性的なことを考えていても時に思いもしない感情に襲われる。 その感情と出会ったとき、自分が今迄知らなかった自分の一面を見て動揺する。 そういった自分の新しい何かを見るとき、なんとなく不安になる。 未来の自分は、未知である。そうやって不確かな自分というものを探すのが、人生の旅なのかもしれない。
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3月13日読了。 前作『ガンジス河でバタフライ』に続く2冊目。 相変わらず、ありえない程のはちゃめちゃ&スリリング?な旅行記だが、合間に垣間見える著者の繊細さが非常に印象的。 旅の相方となる、スギヤン・塚田くん・スペイン人のミケルも、それぞれキャラが個性的かつ好印象な青年たち。 ...
3月13日読了。 前作『ガンジス河でバタフライ』に続く2冊目。 相変わらず、ありえない程のはちゃめちゃ&スリリング?な旅行記だが、合間に垣間見える著者の繊細さが非常に印象的。 旅の相方となる、スギヤン・塚田くん・スペイン人のミケルも、それぞれキャラが個性的かつ好印象な青年たち。 自分自身が素敵なひとは、そういう出会いをちゃんと自ら掴むことが出来てるんだな、と思った。 今から続編を買いに行きます(笑)
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著者の卒業旅行で訪れた主にモロッコでの旅行記。 著者のたかのてるこさんは、飾らず等身大で自分の弱いところもありのままに書かれていて 関西の方だからか笑いに対するサービス精神が半端ない(笑) なんど電車での読書中、1人にやついたか。 そんな方だからこそ、現地の方と深い交...
著者の卒業旅行で訪れた主にモロッコでの旅行記。 著者のたかのてるこさんは、飾らず等身大で自分の弱いところもありのままに書かれていて 関西の方だからか笑いに対するサービス精神が半端ない(笑) なんど電車での読書中、1人にやついたか。 そんな方だからこそ、現地の方と深い交流ができて、濃い旅をすることができるのかな… 旅先での恋の話も、奥手な方なんだけれど…なんかギラギラ熱くて引き込まれます。
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大学の卒業旅行にモロッコに旅立つ著者。 異国の地に降り立ったときは一人きりだったが、 道中様々な人と出会い、別れ、笑い、泣く。 いやいや、旅行者の人柄で、こんなに旅行の印象も変わるものか、と感心してしまう。 こんなにドタバタな旅行記はあまりない、と思う。 静かで、旅の趣たっぷりの...
大学の卒業旅行にモロッコに旅立つ著者。 異国の地に降り立ったときは一人きりだったが、 道中様々な人と出会い、別れ、笑い、泣く。 いやいや、旅行者の人柄で、こんなに旅行の印象も変わるものか、と感心してしまう。 こんなにドタバタな旅行記はあまりない、と思う。 静かで、旅の趣たっぷりの旅行記を好む人は、苦手かもしれない。
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旅好きとして、モロッコはずっと憧れの地ですが、 この本を読んでみると、幻想と現実は違うのか?って思うところもあり。 やっぱり、自分で行って確かめたいな。
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