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九十三齢春秋 の商品レビュー

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2013/04/11

北林さんがこの本でも再三、語られているご自身の 過去の痛烈な体験(関東大震災に非難する民衆のために 浜離宮の門を開けた巡査が不敬罪で処分されたこと、 同じ震災時に朝鮮人が虐殺されたこと)は、かつての日本で 確かにあったことなのだ、と戦後の平和で豊かな日本しか 知らない私達世代にど...

北林さんがこの本でも再三、語られているご自身の 過去の痛烈な体験(関東大震災に非難する民衆のために 浜離宮の門を開けた巡査が不敬罪で処分されたこと、 同じ震災時に朝鮮人が虐殺されたこと)は、かつての日本で 確かにあったことなのだ、と戦後の平和で豊かな日本しか 知らない私達世代にどうしても言い遺したかったことなのだろう。 それにしても北林さんの文章は面白く、「カボチャ畑でかんがえた」というアメリカのいとこを訪ねて行くくだりには大いに笑いました。

Posted byブクログ

2009/10/04

北林谷榮さん 御歳93歳(1911年生)の本『九十三齢春秋』(岩波書店)を読む。 アタシが物心ついたとき TVにでていた北林さんは、もう既におばあさんだった。でも考えてみたら、今は正真正銘のおばあさんになられたけれど、当時は年老いたおばあさんを演じていらっしゃったわけなんだよ...

北林谷榮さん 御歳93歳(1911年生)の本『九十三齢春秋』(岩波書店)を読む。 アタシが物心ついたとき TVにでていた北林さんは、もう既におばあさんだった。でも考えてみたら、今は正真正銘のおばあさんになられたけれど、当時は年老いたおばあさんを演じていらっしゃったわけなんだよね。 しかし、どうみてもそれは、くたびれたおばあさんだった。それも、ちょっと癖のある、風変わりで一度見たら忘れられない年寄り。その話口調も超!個性的。 だから、この人はアタシの中でとても印象深く心に残っている人だった。”どうしてこうも妙ちきりんなおばあさんなんだろう?”と思ったりね。最近では映画『大誘拐』の不思議なポスターになっていたね。まだまだ 現役バリバリ。 この本を読む限り、北林さんの頭の中はまだまだシャープ!知的なのだ。そして潔く人生を生ききろうとしている強い女性。 この本に刺激されて 最近の北林さんの出演映画『阿弥陀堂だより』(なかなかよい映画でした)を見てみた。彼女の親友の故宇野重吉さんの息子、寺尾さんとも共演していたね。相変わらずのおばあさんだったけれどアタシにはひと味違って見えたよ。この人 骨の髄まで女優さんなんだよね。

Posted byブクログ