カラス なぜ遊ぶ の商品レビュー
動物の心や動物の知能,その限りない可能性を知りたい,そんな好奇心を満たすべく,カラスを対象に科学の眼で取り組んだ,科学新書です。鳴き声で会話を探る,脳にメスを入れ神秘なカラスの知の泉を掘り出した動物科学の入門書ですが,学生とカラスとの出会いや奮闘もユーモラスに描かれています。 ...
動物の心や動物の知能,その限りない可能性を知りたい,そんな好奇心を満たすべく,カラスを対象に科学の眼で取り組んだ,科学新書です。鳴き声で会話を探る,脳にメスを入れ神秘なカラスの知の泉を掘り出した動物科学の入門書ですが,学生とカラスとの出会いや奮闘もユーモラスに描かれています。 *推薦者 (農教)M.Y. *所蔵情報 https://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00191769&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB
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動物の知恵(本書の場合はカラス)を研究するやり方が紹介されている.先入観もあるであろうが,カラスは賢そうな鳥である.実験観察や解剖学的な脳の構造からカラスの賢さを説明している.それ以外にもカラスの身体能力(視覚や嗅覚等いろいろ)も紹介されている.カラスは嗅覚が鈍いというのは意外で...
動物の知恵(本書の場合はカラス)を研究するやり方が紹介されている.先入観もあるであろうが,カラスは賢そうな鳥である.実験観察や解剖学的な脳の構造からカラスの賢さを説明している.それ以外にもカラスの身体能力(視覚や嗅覚等いろいろ)も紹介されている.カラスは嗅覚が鈍いというのは意外であった.
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≪目次≫ はじめに 第1章 カラスの遊び 第2章 『カラス研究所』ではないけれど 第3章 カラスの基礎知識 第4章 脳から生物「カラス」を見るということ 第5章 カラスの”知られざる"能力 第6章 「立派な」カラスの脳でできること おわりに ≪内容≫ カラ...
≪目次≫ はじめに 第1章 カラスの遊び 第2章 『カラス研究所』ではないけれど 第3章 カラスの基礎知識 第4章 脳から生物「カラス」を見るということ 第5章 カラスの”知られざる"能力 第6章 「立派な」カラスの脳でできること おわりに ≪内容≫ カラスについての脳研究をある程度専門にしている(本当は神経学が専門)著者のカラスへの愛情あふれる本。 この本には、カラスが人間に負けず劣らず優秀な(ただし進化したわけではなく、人間社会との付き合いから学習した)生き物であることが綴られている。それも身体や脳や消化器の解剖写真を載せて、感覚的にも実証している。私も青山墓地でカラスに攻撃されたことがある(どうも巣の近くをうろついたらしい)が、その理由もわかるし、カラスの習性や考え方を学んでカラスと向き合いたいと考えているので(そんな人間少ないかな?)、大変役に立つ本であった。
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[ 内容 ] ゴミ漁りや人への悪質なイタズラなど、目の敵にされがちなカラスだが、それも賢さゆえ。 脳の大きさから体内構造、そして行動まで、あらゆる角度からカラスを研究し尽くした「カラス学」の決定版。 [ 目次 ] 第1章 カラスの遊び 第2章 『カラス研究所』ではないけれど… ...
[ 内容 ] ゴミ漁りや人への悪質なイタズラなど、目の敵にされがちなカラスだが、それも賢さゆえ。 脳の大きさから体内構造、そして行動まで、あらゆる角度からカラスを研究し尽くした「カラス学」の決定版。 [ 目次 ] 第1章 カラスの遊び 第2章 『カラス研究所』ではないけれど… 第3章 カラスの基礎知識 第4章 脳から生物「カラス」を見るということ 第5章 カラスの“知られざる”能力 第6章 「立派な」カラスの脳でできること [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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(2004.06.04読了)(拝借) 身近にいる鳥は、カラスに雀。飼われている鳥は、鶏に鳩。田畑の穀物をついばむので追われるのは雀。昔田舎で暮らしていた時、田植えの季節になると燕がやってきて、家の中に泥で巣を作りました。夜は家の中ですごし、明るくなると、出たり入ったりで巣作りした...
(2004.06.04読了)(拝借) 身近にいる鳥は、カラスに雀。飼われている鳥は、鶏に鳩。田畑の穀物をついばむので追われるのは雀。昔田舎で暮らしていた時、田植えの季節になると燕がやってきて、家の中に泥で巣を作りました。夜は家の中ですごし、明るくなると、出たり入ったりで巣作りしたり、雛がかえるとえさをとってきて雛たちは大騒ぎで親鳥の餌をねだります。夕方雨戸を閉めるとき燕が外に締め出されたりすると近くの電線に止まって入れてくれと騒ぎます。あけてあげると小さな隙間でも上手にくぐって入り込みます。子育てが終わると、どこかへと帰っていきます。巣から結構分な糞など落とすのに、どう言うわけか燕と同居してました。都会に出てきて、駅の軒先とかに、燕が巣を作って子育てしているのを見た事はありますが、家の中というのは・・・。 今回のテーマはカラス。ゴミを荒らしたり、いたずらをしたり、人間を襲ったりで人間に嫌われたり、不吉な鳥として嫌われたりしてます。 本書のテーマは、生きるのに必要とは思われないようなことをするカラスの話です。 初めには足が三本ある神の使者、ヤタガラスが紹介してあります。民話によると、「三本足のカラスが今のように二本になったのは犬に一本あげたためといわれています。昔、犬も三本足だったようです。そこで、神様にもう一本の足をお願いしたら、カラスの足を一本授けたとの事です。ですから、犬は神様に頂いた、もったいない足ですからおしっこをするとき、引っ掛けないように片足を上げて用をたすようになったとの事です。」 ●カラスの遊び いままでに観察されたカラスの遊び。電線にぶら下がり一回、2回と回転する。滑り台をすべる。後ろ向きすべりや背面すべりまでするのもある。ただの棒切れを咥えて追い駆けっこや物取りゲームをする。新聞を広げて読む。真っ白な雪に羽を大きく広げて自分の体の形をプリントする。 ●カラスのいたずら 食べもしないものをやたらと引っこ抜いて畑地を荒らす。食べるのなら納得も行くがからかわれているようで腹が立つ。火のついたろうそくを持ち去る。屋上のたまり水をすくって、下を通る人間にかけて遊ぶ。線路に置石をする。 線路のレールの上に、何度も石が置かれるので、犯人を突き止めようと見張っていたらなんと犯人はカラスだったということで、新聞にも載りました。 ●カラス 動物分類では、脊椎動物門、鳥綱、スズメ目、カラス科、カラス属です。都会のカラスは、ハイシブトガラスで、郊外の農村部のカラスはハシボソガラスです。 カラスの脳は、10グラムほどだそうですが、鶏の脳は3.5グラムということなので、カラスのほうがかなり大きいということになります。脳化指数というのでは、犬や猫より高くなっています。 犬、猫、馬、牛は色がわからないことが多いが、ほとんどの鳥類は色覚が優れている。さらに遠近両用の目を持っている。視界も広く、視野は300度以上ある。だから後ろにも目があるのと同じ。臭覚はほとんど利かない。これはちょっとびっくり。 カラスの認識実験についても書いてあります。かなりの学習の能力、識別能力がある様です。 著者 杉田 昭栄 1952年 岩手県生まれ 宇都宮大学農学部畜産学科卒業 宇都宮大学農学部生物生産科学科 教授 専門 動物形態学、神経解剖学
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著者は宇都宮大学の教授を務める本職の研究者で,形態学、神経解剖学の専門家。脳・中枢神経への興味からカラスを題材に研究を展開していたところ,その着眼の面白さからマスコミからも注目されるようになったそう。ときには辟易したというエピソードも。カラスについては,その知的能力(知覚・認識,...
著者は宇都宮大学の教授を務める本職の研究者で,形態学、神経解剖学の専門家。脳・中枢神経への興味からカラスを題材に研究を展開していたところ,その着眼の面白さからマスコミからも注目されるようになったそう。ときには辟易したというエピソードも。カラスについては,その知的能力(知覚・認識,判断力や記憶力など)の検証からその応用,例えば忌避剤開発(失敗例として)や,カラスの視覚特性を利用したゴミ荒らしへの対策といった話題が満載で興味深い。
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