弱法師 の商品レビュー
可穂さん、何かをつきぬけた一冊だったと思う。ビアンというテーマから今まで抜け切れなかったが、今回はビアンの視点だけでなく、周囲のヘテロとしての視点がメインで、深みを増したなぁ、という印象。良い一冊だった。
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難病を抱える少年と、少年に父親を超えた愛情を抱く義父との交流を描く表題作など、激しくも狂おしい愛の形を描く3篇を収録した中篇小説集。『別冊文芸春秋』掲載を単行本化。 【感想】 http://plaza.rakuten.co.jp/tarotadasuke/diary/20041...
難病を抱える少年と、少年に父親を超えた愛情を抱く義父との交流を描く表題作など、激しくも狂おしい愛の形を描く3篇を収録した中篇小説集。『別冊文芸春秋』掲載を単行本化。 【感想】 http://plaza.rakuten.co.jp/tarotadasuke/diary/200410190000/
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表題作『弱法師』『卒塔婆小町』『浮舟』の3編からなる。 恋とか愛とか言うものは もともと型になど嵌めようもないものかもしれないが、ことに どんな定型にもあてはめられない愛のありようを描いて妙である。 三作それぞれに異なる愛の姿が描かれているのだが そのどれもが魂を絞られる...
表題作『弱法師』『卒塔婆小町』『浮舟』の3編からなる。 恋とか愛とか言うものは もともと型になど嵌めようもないものかもしれないが、ことに どんな定型にもあてはめられない愛のありようを描いて妙である。 三作それぞれに異なる愛の姿が描かれているのだが そのどれもが魂を絞られるような苦しみを伴って尚 愛なのだ。 愛するほどに苦しみが募るとわかりながら止めることのできない愛は それでも幸福なのだろうか。それこそが幸福なのかもしれないが。
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涙を流し、悲鳴をあげ、血を吐き、その身をほろぼしても、・・叶わなくても、焦がれる想い。(卒塔婆小町) 3編とも、激しく切ない想いが胸をうちます。 装丁が好みじゃないのが残念。
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中山可穂の小説を読むと息苦しくなる。愛情の描写がとにかく濃いから。愛は突き詰めるとその属性(性・年齢・立場など)を超えて、魂同士が求め合うものなのだろうなぁと実感します。ビアン小説を多く上梓しご自身もビアンだと公言なさっている彼女のビアン小説ではない短編集。
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