負けてたまるか! の商品レビュー
一企業の開発者時代に青色発光ダイオードを発明して会社に多大な利益をもたらし、その企業と「企業に属する社員の発明に対する対価」で裁判になり、大きな話題となった筆者。最終的に八億円程で和解に至ったが、本書は東京地裁が200億円の支払いを命じ、企業側が即日控訴した2004年時点で書かれ...
一企業の開発者時代に青色発光ダイオードを発明して会社に多大な利益をもたらし、その企業と「企業に属する社員の発明に対する対価」で裁判になり、大きな話題となった筆者。最終的に八億円程で和解に至ったが、本書は東京地裁が200億円の支払いを命じ、企業側が即日控訴した2004年時点で書かれている。 サブタイトルに「開発者の言い分」とある通り、ほぼ一方的にも取れる、筆者の主張で書かれている。筆者は会社上層部の反対を無視し、しかし創業者である会長が認めてくれたお陰で独自に開発を進められたことに大いに感謝をしている。 かなりの変人、と聞いたことがある。確かに、そうでなければあれだけの発明をし(後にノーベル賞も受賞)、単に金だけでなく自分の信念のよって正当な対価を争うエネルギーは出てこないだろう。 本書で再三に渡って日本の教育を「暗記だけのウルトラクイズ」とし、日本の硬直化した仕組みを批判している。先日読んだ大前研一氏とその辺は同じだが、自分自身で道を切り開いた中村氏の本書の方が読みごたえと説得力があった。 ずっと戦闘的な内容かと思えばそうでもない。あまり恵まれてない環境での実験で何度も爆発騒ぎを起こしていたというくだりは笑えた。
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青色LED裁判で“財産としての発明”を一躍有名にしてくれた中村氏。反骨心、常識破り、異常なまでの集中力…真似はできないが、何かを成し遂げた人の自叙伝には、必ず参考になるところがある。裁判では、青色LEDは自由発明だとする氏の主張は退けられたが、“田舎の三流サラリーマン研究者”だっ...
青色LED裁判で“財産としての発明”を一躍有名にしてくれた中村氏。反骨心、常識破り、異常なまでの集中力…真似はできないが、何かを成し遂げた人の自叙伝には、必ず参考になるところがある。裁判では、青色LEDは自由発明だとする氏の主張は退けられたが、“田舎の三流サラリーマン研究者”だったからこそ完成した発明だという氏の言葉からすれば、職務発明だということは納得したのだろうか。 リーダーにはなれないタイプに思えるが、日本を飛び出した後、アメリカでどのように新しい人生を送っているのだろうか。
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中村修二の書いた本。青色LEDの開発までや、アメリカと日本の理系に対する対応の差などを書いている。事実には違いないと思うが、本人の視野の狭さと、裁判での600億の判決に対する疑念は生まれた。 ただ、一応参考にはなった。
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