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声(第4幕) の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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三部作第四幕。癌患者…

三部作第四幕。癌患者だった男性がい良いよ亡くなった。柳美里は、その死をなかなか受け入れられず、精神的に参ってしまう。死者の声は使者の声として届く。

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東は死ぬが、東と柳美…

東は死ぬが、東と柳美里との絆の深さに泣かずにはいられない。そして東が予言した「柳は俺の死を書いて成長する」のとおり、この4部作は小説として素晴らしい高みにまで到達している。

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いよいよ最後の章です…

いよいよ最後の章です。なんか、希望と言うかやっと少し現実感に戻ったという感じがしませんか?重い重い物語。読んでよかったと思うはずです。

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ラスト4冊目です。父…

ラスト4冊目です。父が亡くなった時の事を思い出して涙しました。最初「命」が発売された時にはそうでもなかったけど、全4作を読んでやっと一つの形が見えて心にぴたりと納まりました。

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東の死を受け入れられ…

東の死を受け入れられず自分自身の生に苦しむ作者の姿を痛々しくも綴った作品。この4作で死について深く考えさせられた。

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2018/10/12

夢中で読みました。いつも一緒ではなかったけれど、つかずはなれずだった兄。「行ってくるね」とでかけたまま帰らぬ人となった兄のことを重ねて読んだ。柳さんはどうやって、今を生きてるのだろう。4部作だけどその次今の柳さんの気持ちを聞きたいと思った。

Posted byブクログ

2014/08/24

【本の内容】 <第1幕> 家庭ある男性との恋愛によって身ごもった作家・柳美里。 時を同じくして、かつての恋人・東由多加氏の癌発症が判明する…。 忍び寄る死への覚悟、恋人の裏切り、一人で生きてゆくことへの迷い、やがて誕生する新しい生命への希求。 そのすべてをありのままにさらけ...

【本の内容】 <第1幕> 家庭ある男性との恋愛によって身ごもった作家・柳美里。 時を同じくして、かつての恋人・東由多加氏の癌発症が判明する…。 忍び寄る死への覚悟、恋人の裏切り、一人で生きてゆくことへの迷い、やがて誕生する新しい生命への希求。 そのすべてをありのままにさらけ出し、血を流しながら綴った大ベストセラー「命四部作」第一幕。 <第2幕> わたしたちのあいだでは“末期”という言葉は禁句だった。 ―わたしはあと二年で死んでもいいですから、東由多加をあと二年生かしてください。 なんとか丈陽と東由多加と三人で二年間生きたいのです。 神さま、どうかわたしの祈りを叶えてください―最先端の治療を受けるためにアメリカに渡る東。 しかし過酷な現実は静かに進行する…。 「命四部作」第二幕。 <第3幕> 余命一週間―元恋人・東由多加へのあまりにも残酷な宣告が下される。 それでも希望は失わなかった。 治療が続く限り、延命の可能性はゼロにはならないと信じて…。 しかし、さらなる悲劇が襲いかかる。深夜のマンションに忍び込んだレイプ強盗犯―ナゼワタシダケガコンナメニ! そして何よりも辛い結末が待っていた…。 <第4幕> 祈りは叶わなかった。子どもが生まれたわずか三ヶ月後に東由多加は命を落とした。 もはや瞬きをしなくなった瞼、息をしなくなった唇…。 それから四十九日間、死者があの世に旅立つ日まで、空白は空白のまま、不在は不在のまま、血を流すため、囚われるため、沈黙するために、書き続けられた葬送と鎮魂の最終章。 [ 目次 ] [ POP ] 人は慣れる生きものだ。 どんな悲しみであっても、そうした瞬間を重ね、時間を経るに従って、ある程度は鈍麻していく。 まして本の中の出来事ならなおのこと。 人生も読書も経験を積み上げてきた分、大人の女はそうそう安く泣いたりできない。 本書は、そんな人の涙腺さえ緩めてしまう自伝的小説だ。 家庭のある男性の子を妊娠した著者。 それとほぼ同時期に、かつての恋人であり、作家として生きることの道筋をつけてくれた恩師・東由多加氏ががんであることを知る。 生まれゆく命と消えゆく命を握りしめ、著者は“人はどう生きるべきか”という命題を自分に、そして読者にも突きつける。 「愛」「命」「弱者」といったよくある泣かせの題材が、慈しみ合う者たちの命懸けの「献身」が加わることで見事な化学反応を起こし、俄然高貴な輝きを帯びていく。 『命』は『魂』『生』『声』と続く四部作で、東氏の闘病生活から死までの時間、そして妊娠発覚や長男誕生のドラマをたどる。 読み始めたらきっと、彼女たちの絆のすべてを見届けたくなるはずだ。 ちなみに『命』の解説を担当しているのはリリー・フランキー氏。 この数ページに、私、『東京タワー』よりうるっとさせられました。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2012/03/26

死に向かう人というのは孤独だ。四部作を通して読み、改めてそう感じた。 病室に訪れる見舞客がいても、側に付き添う誰かがいても、孤独なのは変わらない。 それは“死ぬ時は独り”というよく言われる言葉では埋められないほどの深く暗い淋しさだ。 柳さんもまた、子どもの時分から死と見つめ合って...

死に向かう人というのは孤独だ。四部作を通して読み、改めてそう感じた。 病室に訪れる見舞客がいても、側に付き添う誰かがいても、孤独なのは変わらない。 それは“死ぬ時は独り”というよく言われる言葉では埋められないほどの深く暗い淋しさだ。 柳さんもまた、子どもの時分から死と見つめ合って、それをある意味で救いにして生きてきた人、という印象をずっと抱いていたが、『命』を読んでその印象がより深くなった。だから東さんの死の際を過ぎてもなお、東さんを想い続けられたのだと感じた。 私はこの四部作を、柳さんがかつてどのように生きたのか、いま、生きているのか、これから生きていこうとしているのか、知りたくて読んだ。柳さんのノンフィクション作品を読む時は常にそうである。舞台で演じている姿には興味がない。 東さんが、「観客は<演技>ではなく<ひと>を観に来ている」のだといったように、その仮面の下、闘病や育児というフィルターを透し、柳さんと氏を取り巻く人々を知りたかった。そして最後のページを捲った後、私は今後何があっても、どう反発をおぼえても、<柳美里>という作家に魅かれ続けるのだと確信した。 柳さんは死ぬまで、何かに憑かれたように言葉を画き続けるのだろう。私はそれを、果たして受けとめられるのだろうか。

Posted byブクログ

2009/10/04

残されたもの、死に損なったもの、これは同じことば? あなたがいなくなった  命がなくなり  肉体がなくなり  そして骨までもなくしたとき あなたがわたしの中から消えてしまいそうで、 つなぎとめたくて、 ひとはいつまでもこころを痛ませつづけるのだろう。

Posted byブクログ