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二十世紀のフランス知識人 の商品レビュー

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2018/08/03

主として1930年代以降のフランス社会において、知識人がどのようなしかたで「アンガジュマン」をおこなってきたのかを概観しています。 サルトルに代表される20世紀の「知識人」のあり方については、A・ボスケッティの『知識人の覇権―20世紀フランス文化界とサルトル』(新評論)という優...

主として1930年代以降のフランス社会において、知識人がどのようなしかたで「アンガジュマン」をおこなってきたのかを概観しています。 サルトルに代表される20世紀の「知識人」のあり方については、A・ボスケッティの『知識人の覇権―20世紀フランス文化界とサルトル』(新評論)という優れた著作がありますが、本書は同様のテーマを新書一冊で簡潔に論じた本ということができるように思います。とくに第二次世界大戦中の「レジスタンス」と「コラボ」の思想家・芸術家たちの具体的な姿や、フランス共産党およびソヴィエト連邦とどの程度距離をとるのかといった問題をめぐる知識人たちの振る舞いが明らかにされていて、おもしろく読みました。 ただ、ブルデューの社会学を下敷きにしたボスケッティの本とはちがい、著者自身が知識人の役割についてどのような立場に立っているのかがあまり明瞭にされていないため、隔靴掻痒の感があります。とりわけ5月革命以降の社会とポストモダニズムの思想家たちの政治的実践をめぐる問題については、本書ではほとんど触れられておらず、やや期待外れに感じてしまいました。

Posted byブクログ

2014/10/15

フランスでも反ユダヤ主義者は多かった。ドイツの占領に協力する人もたくさんいた。 ユダヤ人問題は、西洋人にとってはキリスト教発生来の大問題。内在する被害、加害の関係の根の深さは簡単に解決できない。

Posted byブクログ

2014/10/26

[ 内容 ] 「知」のあり方や有効性がこれほど問われている時代はないでしょう。 本書は、そうした問題提起に対するひとつの歴史的な範例として、一九三〇年代から二〇〇〇年代の今日にいたるまでのフランス知識人の行動に光をあてました。 第二次世界大戦、米ソ冷戦期、パリ五月革命、ソ連邦解体...

[ 内容 ] 「知」のあり方や有効性がこれほど問われている時代はないでしょう。 本書は、そうした問題提起に対するひとつの歴史的な範例として、一九三〇年代から二〇〇〇年代の今日にいたるまでのフランス知識人の行動に光をあてました。 第二次世界大戦、米ソ冷戦期、パリ五月革命、ソ連邦解体、湾岸戦争、九月十一日事件などとつづく困難な時代に、彼らは何を考えどのように行動したのか。 二十世紀の知を牽引したフランス知識人たちの足跡を「行動する知」という切り口で概観した本書のスタイルは、思想書になじみのない読者でも手に取りやすい内容になっています。 フランス現代演劇および評論史の大家による、二十世紀思想の画期的な入門書。 [ 目次 ] 第1章 危機の三〇年代 第2章 戦争、“抵抗”と“協力” 第3章 サルトルと実存主義 第4章 “民衆演劇”の問題―公共性をめぐって 第5章 新思想の台頭 第6章 五月革命からソ連の解体まで 第7章 世紀末から二十一世紀へ―知識人の新しい役割 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ