いつか、ずっと昔 の商品レビュー
(図書館から借りた本) 読書会で江國さんの本を推してた方がいた。 自分の中の江國さんの話、一つだけ読んだことがあって、それが どうも上から目線な書き方で 好きになれず…他のものも手に取らずにいた。 その方から児童書も書いてると聞いたので、探してみたら、この本が目に止まり。 なん...
(図書館から借りた本) 読書会で江國さんの本を推してた方がいた。 自分の中の江國さんの話、一つだけ読んだことがあって、それが どうも上から目線な書き方で 好きになれず…他のものも手に取らずにいた。 その方から児童書も書いてると聞いたので、探してみたら、この本が目に止まり。 なんとも不思議な、でもやっぱり 少し上から目線というか、なんだろう… 私目線が少し怖いというか…そんな感じの 輪廻転生のお話だった。 荒井良二さんの絵も相まって なんとも 見たことのない異世界的な 本だった
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ああ…そういや、こんな江國先生の短編あったな…。 ホラーじゃないんだけど、輪廻転生…。 よく考えなくても、こういう巡り巡る命、みたいなのって江國先生のテーマの一つだったんだな。
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蛇の時も、豚の時も、貝の時も、きっと愛は本当だったんだろうなって思う そして人間の今も 前世とか、本当にあるのかな〜
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どの短編集やっけ? 読んだことあるのを忘れていて、江國香織に荒井良二はあわない気がしてみた。荒井さんの絵が、春の夜のひんやりしてるけど空気が緩いときの雰囲気。
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『つめたいよるに』に収められている短編「いつか、ずっと昔」が絵本になって素敵に甦りました。「江國さんの文章が、遠くへ行く列車だとすると、ぼくの絵は車窓から見える道路。」イラストを手がけた荒井良二さんの言葉です。表紙からわかるように、とても独特で殴り描いたようなタッチなのですが、そ...
『つめたいよるに』に収められている短編「いつか、ずっと昔」が絵本になって素敵に甦りました。「江國さんの文章が、遠くへ行く列車だとすると、ぼくの絵は車窓から見える道路。」イラストを手がけた荒井良二さんの言葉です。表紙からわかるように、とても独特で殴り描いたようなタッチなのですが、そこには優しさや繊細さも感じられて、ストーリーの世界をより一層引き立てているように感じられました。 恋人と夜桜を観にやってきた女性。目の前に現れた彼女の前世の恋人はとても意外な生き物で・・そのまた前世の慕い人は・・甘美な記憶が蘇るとき。 ドラマチックな出だしと 異空間に連れて行かれる不思議な体験は いつしか自分がこの物語の主人公になっているつもりに。「いつか、ずっと昔」 誰にでもあるファンタジー。 大人のための一途な絵本♡
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ふわふわ ほわほわ あたたかな幸福に満ち溢れたおはなし いつか、ずっと昔、わたしでないなにかでもあなたはわたしを好きでいてくれますか? プレゼントにもおすすめなやさしい絵本
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これは江國香織さんの文と荒井良二さんの絵のコラボレーションだ。江國さんの文章は、ひさしぶりに読んだ。長いのは、ニガテなので遠ざかっていた。これは深読みすると、コワイ文だぞ!荒井さんのパワーいっぱいの絵もスゴイ!大人向けの絵本だ。次女にチラリと見せたら『アッ!図書館の本に落書きが、...
これは江國香織さんの文と荒井良二さんの絵のコラボレーションだ。江國さんの文章は、ひさしぶりに読んだ。長いのは、ニガテなので遠ざかっていた。これは深読みすると、コワイ文だぞ!荒井さんのパワーいっぱいの絵もスゴイ!大人向けの絵本だ。次女にチラリと見せたら『アッ!図書館の本に落書きが、してあるんじゃないの』って言っていた。こういう絵の絵本なんだよって、この本と一緒に借りた『ぼくのきいろいバス』を見せるとビックリしていた。そうなんだ、線が、色が、遊んでいるから自由に見える、こういう表現もありなんだ、と思えてくる、そこが、荒井さんのスゴイところかな・・・
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江國香織はずるい。 いや、別にずるくないのだが、そして私にずるいという権利もないのだが、妬みと嫉みとほんのちょっとの親しみを込めて『ずるい』と形容したい。 瀟洒で感覚的なタイトルが多い彼女の小説と、儚げで退廃的な雰囲気の漂う容姿。 彼女の全作品を読んだわけではないのだ...
江國香織はずるい。 いや、別にずるくないのだが、そして私にずるいという権利もないのだが、妬みと嫉みとほんのちょっとの親しみを込めて『ずるい』と形容したい。 瀟洒で感覚的なタイトルが多い彼女の小説と、儚げで退廃的な雰囲気の漂う容姿。 彼女の全作品を読んだわけではないのだが、小説の持つ空気感が自分の思いに心地よくフィットするときと、あまりに自分の現実と離れたところへ行ってしまってやや鼻白むときと、この境界線を揺れ動きながら味わうことが多い。 なんとも匙加減が微妙なのだ。(あくまでも私の中でだが)。それでいて、彼女の紡ぐ「ことば」はいつも口当たりがよい。 口当たりのよい文章というのは、その世界に浸れる甘美さと、なんとなくわかった気になって本当には良く味わわないで過ぎていってしまう危険性を併せ持っている。おそらく、この「口当たりのよさ」で江國さんを好きな人は大勢いるだろうし、またそれゆえ敬遠する人もいるのではないかな。 この江國像からすこーんと飛びぬけたのが、この一冊。 「なんとなくわかった気になる」口当たりのよい彼女の文に、「なんだかよくわかんないけど、とにかくエネルギーに満ちていて気になる」荒井良二さんの絵が、ここで出逢って、ぶつかり合って、化学変化した。 江國さんの淡く美しい線と荒井さんの力強い生命力あふれる色が構成する世界は、私を、私の中へどんどん引きずり込んでいく。ただ、本を読んでいるだけなのに、自分の奥にひそむ本能が、ふたりが生み出した感覚を追体験しているのがわかる。 へびだった頃の自分を思い出したれいこが、木に巻きついて眠るとき、ぶただった頃の自分を思い出したれいこが、体の重さを心地よく感じながら、ひづめで桜の花びらを踏むとき、うば貝だった頃の自分を思い出したれいこが、ぬれた砂の上をころころと転げまわるとき、私自身もへびになり、ぶたになり、うば貝になっている。 荒井さんの絵が、にゅーっと手を出してそちらの世界へ一気に連れていってくれ、江國さんの文がその世界を丹念に繊細に見る方法を教えてくれる。 ホントいうと、これはある意味とてもセクシャルな本なのだと思う。 でも、生命体としての自分を感じつつ、ふたりの世界に身を任せてみるのも時にはいい。 だから、大人の一冊なのだ。
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こんな風に、昔、恋仲だった人が自分を愛しく思っていてくれて、迎えに来てくれたら、何と幸せなことでしょう。
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絵力がとても強くて、圧倒される。桜の散る花びらがれいこを前世に連れて行くのだ。ヘビから始まって姥貝にいきつくまでころころと転げ落ちるように絵國さんの言葉がつらなっている。 力強い本だ。
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